【滞在記】京都・東山の歴史ある元小学校をコンバージョンした隠れ家ホテルを満喫


2022.07.16

一休コンシェルジュ

80余年の歴史を持つ元京都市立清水小学校の、歴史ある建物を保存・活用した「ザ・ホテル青龍 京都清水」。昭和初期のスパニッシュスタイルを感じさせる建築デザインと、新しく建てられた棟が融合し、京都・東山エリアでラグジュアリーホテルとして生まれ変わりました。“記憶を刻み、未来へつなぐ”がコンセプトの新生ホテルでのひととき。1泊2日の滞在を通してご紹介します。既存の空間構成や意匠を細部まで残し、個性豊かなラグジュアリーホテルへ改修「ザ・ホテル青龍 京都清水」は、清水寺や二寧坂・産寧坂にほど近い清水坂の通りから一歩入った場所にあり、敷地内に入ると周囲の喧騒を忘れるほど穏やかな世界が広がります。ホテルは、1933年に移転・新築され、2011年に閉校となった歴史ある元京都市立清水小学校の校舎を保存・活用。中庭を囲い込むコの字型に配置されていた校舎の建物はそのままに、一部を新たに増築し、間の中庭を緑豊かな芝生広場へ。開放感とスタイリッシュさを共存させています。庭に佇む郵便ポストはもう使われていませんが、当時の面影を残すために保存しているとのこと。チェックインは正面向かって右手、クラシカルな雰囲気のロビーにて。チェックインと館内の説明を受けます。昔ながらの良さ×現代ならではの快適性を両立させた、個性あふれるゲストルーム全48室のゲストルームは、既存改修部客室と増築部客室の2タイプで構成されています。館内を回遊する廊下もクラシカルな雰囲気抜群!レトロ建築好きには堪らないことでしょう。今回は人気の高い「デラックスツイン パゴダビュー」に通されました。新たに増築した客室で、窓越しに法観寺「八坂の塔」の景色を独り占めできます。窓からでもこの迫力!京都にいることを実感します。52.9平米の間取りで空間を贅沢に使った客室は、木目調で落ち着いた雰囲気。こちらの棚にはテレビが収納されています。下の棚を開けるとミニバーが隠れています。コーヒーセットに、煎茶・玉露・ほうじ茶・紅茶とお茶の種類が豊富でした。棚の隣にはデスクスペースがあります。続いてバスルームへ。白を基調としたツインベイシンとなっていて、観音開きタイプのミラーがついています。スタンドのメイクミラーもあり、女性に嬉しい設計だと思いました。バスタブは深めで広々としていて、レインシャワー付き。アメニティはホテルのロゴが記された茶色の箱に入っており、ボディローションやバスソルトなども用意がありました。収納スペースも広々としていて、折り畳み傘、アイロン台が備わります。セパレートタイプのルームウェアにも、ホテルのロゴが金糸で刺しゅうされていました。とても着心地が良かったです。京都らしさを感じたのがこちらの茶器。お着き菓子と一緒に、ほうじ茶をいただきほっこりしました。その他のお部屋も見せていただきました。エレベーターもありますが、気分的に階段で巡ります。小学校当時の資材を極力使っているということで、当時の児童が彫った文字を発見。「プレミアムコーナーツイン」のお部屋は、61.4平米のツインベッドルーム。天井や窓など元校舎の特徴を活かした造りになっています。こちらはソファがベッドとして使えるので、3名までの利用が可能です。時間があれば、客室に備わる「光継」という本を手にしてみてください。かつて小学校だった時代の写真や、改装までの過程が載っています。バスルームには窓があり明るい雰囲気です。
他の客室もバラエティに富んでおり、リピートでの滞在も楽しみたくなりますね。宿泊者専用の上質なゲストラウンジホテル宿泊者は、専用のゲストラウンジを利用できます。ゲストラウンジ手前のアーカイブコーナーには、小学校当時の写真が飾られていました。デイタイム(7:30~15:00)とカクテルタイム(15:00~22:00※2022年7月現在)に分かれています。窓際のカウンター席が人気の模様で、四季折々の自然や京都の風景などを眺めながら、ゆったりとした時間を過ごせます。チェックインした時間はカクテルタイムが始まっていて、ワインやビール、ハードリカーなどがズラリ。オードブルやスイーツ、京都の銘菓なども豊富で、自由にいただけます。ゲストラウンジでは挽きたての香りが楽しめる焙煎豆のコーヒーミルによる豆挽き体験や、抹茶お点前体験をすることができます。良い機会なので、盆手前にて抹茶を点てさせていただくことに。
まずは用意された京焼・清水焼、粟田焼の中から抹茶碗を1つ選びます。抹茶を器に入れ、スタッフの方にお湯を入れてもらい茶筅で点てていきます。おぼつかない手つきで、完成するのか心配でしたが、何とか形になりました。ホテルの中で気軽に文化体験ができて楽しかったです。旅の疲れを癒すプライベートバスホテル内には、完全予約制のプライベートバスが備わります。「桜」「山鳩」「清水」と名付けられた全3室の個室には、 3メートル以上ある天井高とあたたかな灯りにともされた浴槽があり、ワンランク上の時間を演出。
柔らかな湯ざわりで、旅の疲れも癒されました。パウダールームもゆとりの広さ。冷蔵庫の中には冷やしたお水が用意されています。1室4名まで、6,000円/90分間利用可能。専用のガウンとサンダルで客室とプライベートバスを行き来できます。「ザ・ホテル青龍 京都清水」で味わう至福の時間ホテルステイの楽しみの一つは、何といっても食事。今回、ディナーはインルームダイニングでいただきました。事前に客室の電話から「青龍おもてなしデスク」にてオーダーすると、予約の時間にスタッフの方が準備してくれます。窓から八坂の塔が見える特等席でのプライベートディナーの始まりです!いただいたのはオードブルの「京都ぽーくのボローニャ風ソーセージ、イタリアパルマ産生ハム ポークパテの取合せ 京丹後飯尾醸造のリンゴ酢で漬けた野菜ピクルス添え」。京都府特産の銘柄豚で作る手作りボローニャ風ソーセージはジューシーな味わい。ポークパテや生ハムもボリューム満点。メインは「山椒風味のオイルでソテーした京の銘柄鶏もも肉 京味噌風味仕立て 温野菜添え」を選びました。皮はパリパリ、身はジューシーで歯ごたえがあり、京味噌と山椒がふわりと香るはんなりとしたお味です。食後はホテル最上階に位置する「K36 The Bar & Rooftop」へ。宿泊者およびビジターも利用可能です。ルーフトップからは京都市内を一望でき、その開放感に思わず歓声をあげてしまったほど。ルーフトップシグネチャーカクテル「K36 ジン トニック」は、トニックウォーターのボトルがグラスにささっていて、インパクト満点!オープンエアの心地よい風と共に絶品カクテルを味わいました。食後に夜のホテルをお散歩。昼間とは違った幽玄な雰囲気で、時間を忘れて写真を撮っていました。一日を元気にスタートできる、満足度が高い朝食ぐっすり眠った翌日。2階にある「restaurant library the hotel seiryu」にて、朝食をいただきます。お部屋から朝食会場へ向かう途中で、テラスにでました。
階段となっているこの場所では、かつて集合写真が撮影されていたそうです。今でも宿泊ゲストや、卒業生の方がこのホテルに集まり、写真を撮っているのだとか。こちらのテラスで朝食をいただくことも可能です。元講堂を保存・活用し、1,100冊もの書籍が並ぶ「restaurant library the hotel seiryu」。天井高を活かした店内は、さながら図書館のような雰囲気で、書籍を実際に手に取り、お気に入りの一冊とともに朝食をいただけます。「Well-being Breakfast」と名付けられた朝食は、メインディッシュを6種類から選べるアメリカンブレックファスト。お目覚めの一品(スターター)から始まります。サラダ、トマトのガスパチョ風スープ、フルーツ。メインは目移りしてしまいましたが、「ラタトゥイユと卵のそば粉ガレット チーズ風味 生ハム添え」を選択。そば粉のモチモチとした食感に濃厚な卵と生ハムが絡まり、朝から大満足!個性が光るメニューとして気になっていた、「しば漬け入りリゾット 卵かけご飯風 京の銘柄鶏のそぼろ味噌風味」も特別に味見させてもらいました。柔らかめのリゾットにしば漬けの塩味と酸味が、卵やそぼろとよく合い、癖になる味わいです。朝食後は館内をお散歩。こちらの渡り廊下の左側は元々の講堂の壁となっていて、通路が増築された部分になっています。実際の壁を間近で見ることができ、建築好きにはたまりません。また、廊下のちょっとしたところにはこのような可愛らしいアートが点在しています。卵が雛になり成長していくように、人が育つさまを見つめてきた場所への誇りや愛が溢れているホテルだなと感じました。数ある京都のホテルの中でも、この土地に育まれた大切な思いを後世に残し、新たな思い出の創出を目指す「ザ・ホテル青龍 京都清水」。子供の頃に戻ったような懐かしさと、大人だからこそ欲する安息の時間、両方が満たされるような場所。観光目的だけでなく、ぜひ記念日や自分の人生の節目に訪れたい、そんなホテルを見つけました。 ザ・ホテル青龍 京都清水(The Hotel Seiryu Kyoto Kiyomizu) 京都府/清水五条 詳細情報はこちら  

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ザ・ホテル青龍 京都清水(The Hotel Seiryu Kyoto Kiyomizu)
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4.0

16件の口コミ
place
京都府京都市東山区清水2丁目204-2
phone
0755321111
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【返金不可限定プラン】室料(ゲストラウンジ利用可能)

¥59,366

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2024/05/14 チェックイン(2名1室)※1泊1名あたりの料金   更新日:2024/05/01

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