老舗料亭のフードに着物DJ… パーティ気分で楽しめる「狂言ラウンジ」が粋


2019.05.09

Harumari TOKYO

カジュアルに狂言が楽しめる!『KYOGEN LOUNGE』とは?「パーティー感覚で狂言を楽しんでいただきたい。」そう語るのは、主催者である能楽師狂言方の大藏基誠さん。『KYOGEN LOUNGE』は、日本の伝統芸能である狂言を気軽に楽しんでもらえるよう、老舗料亭「金田中」のフード&ドリンクや着物DJによるプレイが楽しめるパーティに、狂言をプラスしたライブイベント。狂言の若年層への普及拡大を目指し、2010年からスタートした。2ヶ月に1回のペースで開催されている。ラウンジで乾杯!老舗料亭の味に舌鼓狂言の舞台がスタートする1時間前にラウンジがオープン。ここで開演までお酒とフードが楽しめる。チケットはワンドリンク付きだが、追加で購入することも。ビールやワイン、またノンアルコールのドリンクの用意もある。KYOGEN LOUNGEの目玉のひとつ、なかなかカジュアルには食べることができない老舗料亭「金田中」のフードをおつまみに贅沢なラウンジタイム。毎回演目に合わせて用意されるというユニークなメニューの数々にも注目すると、より料理を楽しめる。さらにホワイエにはDJブースがあり、開演までの時間、音楽でも気分を高めてくれる工夫が。盆栽や着物の帯締めなど和にちなんだショップの出店もあり、会場全体から和とモダンの融合を感じる。狂言初心者でも安心!わかりやすい解説付きラウンジタイムを楽しんだ後は、いよいよ開演。といってもいきなり本編が始まるわけではなく、狂言とは一体どういうものなのか、解説からスタート。「狂言はショートコントに近いもの。神様に捧げる神事であり純粋なエンターテインメントではないが、かといって堅苦しく構えないで欲しい」とのお話も。さらに狂言への導入のお芝居もあり、来場したお客さんにクイズを投げかける場面も。“面白い”や“ツボにハマる”など現代でも使われる笑いに関する言葉が実は狂言から生まれているなどのトリビア的ネタなども披露され、笑いを交えながらリラックスした気持ちで狂言本編へと誘う。中には耳慣れない言葉も出てくるが、想像していたよりも、内容がしっかり掴めた印象。導入部分で演目の解説もあるので、より狂言の世界に入り込みやすく、参加者の皆さんからも自然と笑いが起こる。衣装もポップで鮮やか。なんと、演目後には撮影OKな場が設けられた。こういった舞台は写真NGのイメージが強かったので、驚き! 感想や体験をSNSにアップすることも可能なのだ。さらに、終演後には「バックステージツアー(事前申し込み制)」もあり、楽屋や舞台裏をのぞくことができた。「ここだけの話」を聞くことができ、大満足。ますます狂言が身近になったような気がした。最後は狂言の「笑い声」を教えてもらった。会場全体でひと笑いして気持ちよく終了!「特定の人たちのためだけでなく、カジュアルに狂言を楽しんでもらいたい」と主催者の大藏さんが語るように、アットホームな雰囲気の中、コメディを観るような感覚で、各々の楽しみ方ができるKYOGEN LOUNGE。今回、私は下調べもせずに臨んでしまったが、かえってその方が堅苦しく構えずに済んだように思うので身構えずに行くのもいいだろう。ちなみに、始めは一人で参加し、通ううちにお友達ができたという方もいるそうで、これは新しい大人の社交場ともなりそうな予感。古き良き日本の伝統文化に美味しいお酒とお料理が堪能できる贅沢時間、ぜひ一度味わってみてはいかがだろうか。取材:森田文菜※TOKYO DAY OUT(2017年)より転載。最新情報は公式サイトをご参照ください。 

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