バゲットをシンプルにそのまま楽しむのもいいけれど、異なる小麦の個性に合わせたチーズや身近な調味料をプラスすることで味わいはさらに深く。ミルキーな北海道小麦には塩気のあるチーズ、パリッと香ばしいクラストにハチミツを合わせるなど楽しみ方は無限大!国産小麦バゲットを自由にアレンジ「パンラボ」の池田浩明さん、〝日本酒界のジャンヌ・ダルク〞として知られる千葉麻里絵さんと、コーヒー文化を牽引するの店主・岡内賢治さんに国産小麦バゲットに合うおともを探しました。バゲットにどれを合わせる?1.〈ニセコチーズ工房〉のブルーチーズ 二世古 空【ku:】1,140円(ニセコチーズ工房 0136-44-2188)マイルドな塩味を麦芽の甘みに重ねて。
JAPAN CHEESE AWARDで最優秀部門賞を獲得したブルーチーズ。おだやかな青カビの風味にナッツのようなフレーバーも。「キタノカオリのチート級に甘い麦芽糖にブルーチーズの塩気が合う。さらに少量のハチミツをかけたバゲットを噛みしめると、しっかり焼きこんだことで出てくるスパイシーな風味と重なって、より複雑な味わいに」(池田)2.〈ほうろく屋〉のほうろく菜種油2,376円(ほうろく屋 0563-52-0082)薪で火を通した菜種油がバゲットの香ばしさを底上げ。
愛知県西尾市の小さな製油所で作られる菜種油。希少な国産菜種を使用し、昔ながらの薪火焙煎で香ばしさを引き出し、手間をかけて純度の高い味わいに。「ナッツの風味を感じたニシノカオリのバゲットにピュアな菜種油をつけると、味の輪郭がより際立ちます。アーモンドのニュアンスがある湘南小麦にも上品なオイリーさが合います」(千葉)3.〈えなみ農園〉のへだたちばなのマーマレード1,400円(えなみ農園 053-570-3827)たっぷり塗って果実味があふれる“タルティーヌ仕立て”に。
静岡県沼津市に自生するへだたちばなとレモン、てんさい糖のみで作るやさしい酸味と自然な甘み。英国のマーマレード世界大会で最高賞を受賞したコンフィチュール。「酸と甘みのバランスがよく、小麦の香りも豊かなさちかおりのバゲットにたっぷりのせるとしあわせな気分になります。毎日でも食べ飽きない最高のコンビネーション」(岡内)4.〈ミエリツィア〉の栗の有機ハチミツオープン価格(日仏貿易 0120-003-092)甘み豊かなバゲットをビターな風味が引き立てる
イタリアの養蜂協同組合〈CONAPI〉が手がける有機ハチミツ。トスカーナ州で採蜜された栗のハチミツはとろみがあって、ややビター。「皮の表面からもミルキーな成分を感じて、噛むと栗のような甘みや、いい意味でアクっぽい渋みがじわじわと出てくるホクシンのバゲットにつけて同系のニュアンスの相乗効果を楽しみたいです」(池田)5.〈カルピス〉の無塩バターオープン価格(カルピス 03-5608-3206)乳酸感のあるパンにミルキー感をプラス
クリーミーで新鮮な乳の風味を生かした無塩バター。味がまろやかで汎用性が高いため「これひと筋」という料理人やパティシエも多数。「万能といえば万能ですが(笑)、ハナマンテンはパンに乳酸感があるので、トーストしてから無塩バターをのせると旨みがぐっと増します。ホクシンの北海道産小麦のミルキーさにも自然に寄り添います」(岡内)6.〈BALENA〉のアンチョビペースト640円(稲垣商店 03-3462-6676)濃厚なアンチョビの旨みがバゲットをさらに味わい深く
北スペインのカンタブリア海域でとれたカタクチイワシを贅沢なペーストに。調味料は食塩とエクストラヴァージンオリーブオイルのみというシンプルさが、濃厚な味わいの秘密。「海のイメージからの連想もありますが、湘南小麦のバゲットにアンチョビとバターをのせるとびっくりするくらいおいしいです。そこにハチミツをちょい足しするのもおすすめ」(千葉)食べ比べをした人池田浩明 「パンの研究所 パンラボ」主宰自他ともに認める“ブレッドギーク”(パンオタク)で、NPO法人〈新麦コレクション〉理事長も務める。著書に『食パンをもっとおいしくする99の魔法』(ガイドワークス)などがある。千葉麻里絵 〈EUREKA!〉 店主、利酒師恵比寿の〈GEM by moto〉の店主を務め、2022年11月、西麻布に“一期一会の日本酒”の魅力を国内外に伝えるべく〈EUREKA!〉をオープン。『最先端の日本酒ペアリング』(旭屋出版)など、著書も多数。岡内賢治 〈CAFÉ FAÇON〉店主、焙煎士2008年に中目黒にスペシャルティコーヒー専門店〈CAFÉ FAÇON〉をオープンしたのを皮切りに、代官山、池尻大橋にもショップを展開。他ジャンルの飲食店とのコラボレーションも精力的に行う。photo_Kenya Abe text_Keiko KoderaNo. 1225No.1225 『美味しいパンには、理由がある』 2023年09月28日 発売号リニューアル二冊目は、まるごと一冊、パンの特集です。 朝、昼、夜に、おやつの時間と、美味しいパンは私たちの必需品。 探究心と遊び心を持つパン職人のおかげで、日本のパン文化は今日も進化しています。 生産背景がわかる国産小麦にこだわり、地方では薪窯でパンを焼く人が増え、 室町時代から続く麹屋の麹を採用した発酵パンも作られています。 活躍シーンも広がり、ワインに、ビールにぴったりなパンも登場。 お取り寄せできるお店も増え、食べ方も、買い方も、多種多様になりました。 北海道から沖縄まで、評判のパン屋を巡り、美味しいパンが生 … もっと読む
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更新日:2024/04/27