天満は立ち飲みや屋台風など気軽な酒場が多い上、徒歩圏内に店が密集しているため、はしご酒がデフォルト。価格帯も無理なく財布を開けられるリーズナブルさで、飲兵衛に優しい街なのである。今回は、天満で行くべき立ち飲みの新旧名店6軒をご紹介。一軒あたりの予算を税込み2,000円以内と想定して、お酒とつまみを組み合わせてみた。ハイレベルな肴が大充実！30年近く続く和&;洋立ち飲み〈肴や〉。1軒目の〈肴や〉は船の中をイメージした丸窓付きの木造店舗で、路面店ながら隠れ家感も味わえる古参の立ち飲み店。元鮮魚店勤務の店主が調える肴は、上質なお造りや出汁の利いた茶碗蒸しなどの和食から、スペイン風の一品まで多彩。丁寧に注がれた黒生ビールをはじめ、ワインやシェリー、樽酒とお酒も豊富に揃っている。肴や住所：大阪府大阪市北区天神橋4-11-20
TEL：06-6356-1900 天満
営業時間：15:00～22:30LO（土日祝～21:30LO）
定休日：無休姉妹店ジェラートショップのジェラート350円～も人気。ギネスビール（小、550円）、「ペルー風マリネ」（520円）、「アジのきずしのにぎり」（220円）、「ハモだしの冷やし茶碗蒸し」（300円）、スープカレー（380円）。合計1,970円。
立ち飲み約24名 全面喫煙可千円札1枚でもゴキゲンに！懐にとても優しい日常酒場〈酒の奥田〉。〈肴や〉のほぼお向かいにある〈酒の奥田〉も歴史は古い。もともとは酒屋の角打ちから始まり、今年で創業67年目。大きなコの字カウンターは常に客が鈴なり状態だ。アテは定番と季節ものを合わせて100品近く。200円台のものも多いため、今回の「予算2,000円」でも5品と最多の皿が並んだ。基盤が酒屋ゆえのお酒の安さも大きな吸引力になる。料理だけでも100品！目移りも楽しい酒の奥田住所：大阪府大阪市北区天神橋4-12-22
TEL：06-6351-9514 天満
営業時間：10:00～13:00、15:00～21:00
定休日：日祝店の裏側には姉妹店〈寿司の奥田〉も。ビール大瓶（390円）、野菜とエビのかき揚げ（280円）、日替わりお造り（写真は赤ハタ、500円）、土手焼き（280円）、湯豆腐（220円）、ポテトサラダ（320円）。合計1,990円。
立ち飲み約70名
Instagram:@sakenookudaスパイス使いが絶妙な、飲ませる羊料理が揃い踏み〈黒羊羊肉串店 BLACK SHEEP〉。昨夏オープンした〈黒羊羊肉串店 BLACK SHEEP〉は、天満新世代でトップクラスの勢いをもつラム肉料理&;立ち飲み〈ラムのラヴソング〉グループの3店舗目。洗練された空間で、技アリな羊料理とお酒を楽しめる。炭火で炙ったマトンのたたきと半熟卵のタルタル仕立てなど、創意を凝らした品を良心的な価格で味わえるのが幸せだ。ナチュラルワインなどお酒のセレクトも粋。愛嬌満点なスタッフの接客にも癒される。ラム肉のおいしさに開眼する人続出！黒羊羊肉串店 BLACK SHEEP住所：大阪府大阪市北区池田町7-8
TEL：なし 天満
営業時間：16:00～23:00LO
定休日：水ラム、マトンは共に北海道から届く上質なもの。タンやホルモン、脳味噌などレアな部位も扱う。「自家製スパイスハイボール」（590円）、「羊肉串」（190円）、「マトンローストと半熟玉子のたたき」（890円）。単価は全て税抜き。合計1,837円（税込）。
立ち飲み約30名
Instagram:@blk_sheep2いくらでも飲めちゃう！？“お酒どろぼう”な前菜盛り〈アネロスタンド〉。同じく天満の人気店が新たに展開したのは〈アネロスタンド〉。本店は、味付け絶妙にして盛りは豪快な料理が評判の〈イタリア食堂 アネロ〉だ。スタンドでは、本店にはない揚げ物と、一人でも複数イケる小さめポーションのつまみを用意。300円というおやつ価格がうれしいスパークリングワインと合わせて気楽に楽しみたい。アネロスタンド住所：大阪府大阪市北区天神橋5-8-9
TEL：なし 天神橋筋六丁目
営業時間：17:30～22:00LO
定休日：水ほか不定休あり樽生スパークリング（300円）、日替わりの前菜盛り（650円）は、鮮魚のカルパッチョ、鴨ローストなど。肉の前菜盛り（650円）は自家製のテリーヌやレバーペーストなど。天ぷら「イクラと海苔」（300円）。合計1,900円。
立ち飲み約30名
Instagram:@anellostand下町酒場で味わえる酒が進む本格アジアン料理〈新多聞酒蔵〉。海外旅行気分でたくさん食べてね～今夜はアジアン気分という時は〈新多聞酒蔵〉へ。店名も空間も昔ながらの酒場そのものだが、6年前の代替わりで店主がマレーシア人&;日本人の仲良しご夫婦にチェンジ。マレーシアやタイ、シンガポールの郷土料理を提供する。酒飲み仕様でライス抜きの「海南チキン」や、スパイス香るローカルな麺料理を現地に行かずとも味わえる喜びは相当に大きい。新多聞酒蔵住所：大阪府大阪市北区天神橋4-12
TEL：06-6882-5105 天満
営業時間：13:00～21:00LO（日～18:30LO）
定休日：火生ビール（400円）、海南チキン（500円）、小サイズでつまみになる「焼豚入りハンちゃんチャーハン」（600円）、自家製サンバルでピリッと炒めた空芯菜炒め（500円）。合計2,000円。
立ち飲み約15名 全面喫煙可
Instagram:@shintamon_sakakura干物×ナチュラルワインの新感覚ペアリングに感嘆〈uoyaki〉。ラスト一軒は立地と空間に驚かされる〈uoyaki〉。〈天満市場〉の〈ぷららてんま〉裏手にある怪しげな裏路地で異彩を放つ、スタイリッシュな店構えだ。それでいて、シグネチャーはなんと魚の干物というからさらにびっくり。カウンター内の炭火焼き台で煙を上げるのは、鹿児島産の「灰干し」なる高級干物。お酒は灰干しに合うナチュラルワインとグラッパのみ。「甘みのある赤ワインならカンパチなどの脂とうまくマリアージュするんです」なんて説明を聞きながら飲む、いい意味で〝天満らしからぬ〟夜もまた楽しい。炭火焼きならではの香ばしさが抜群！ちょっと変わったお野菜も焼きますuoyaki住所：大阪府大阪市北区池田町5-3
TEL：070-8424-2301 天満
営業時間：18:00（土日祝15:00）～22:00LO
定休日：不定休干物は数種類、グラスワインは1杯1,000円～で常時9種以上スタンバイ。イタリア「メンティ リーヴァ・アルジーリア」（1,100円）、「鹿児島の灰干し炭火焼き アジ」（600円）。合計1,800円（サービス料込み）。予約不可。
立ち飲み約10名
Instagram:@uoyaki_jpnphoto : Kouji Fujita text : Masaaki Sotsuka編集部 Hanako編集部東銀座にある編集部からお届けします！No. 1223大阪通が教えてくれる 最新・大阪案内。／大橋和也 (なにわ男子) 2023年07月28日 発売号古くから「天下の台所」、そして「食いだおれの街」と称されてきた大阪は、人々が豊かな食を育んできた街。令和の今、そんな大阪のフードカルチャーを目当てに、海外からもたくさんの人が訪れています。世界からも注目を集める大阪の“おいしい”魅力について、大阪通から教えてもらう今回の大阪特集。美しく澄み切った出汁の旨味、香ばしいソースの香り、食欲をそそる揚げたて焼きたての音…。エリア、ジャンル、テーマにわけて五感をフルに刺激する大阪の食の最新情報をお届け！ もっと読む
