鎌倉五山第一位の禅寺「建長寺」で禅の世界に触れる


2016.12.15

NAVITIME TRAVEL EDITOR

建長寺は、建長5年(1253年)、鎌倉幕府5代執権・北条時頼が創建した禅宗寺院です。鎌倉の北の入口にあり、北条氏の本拠地にして鎌倉の砦の役割も果たしました。今回は広大な境内と壮大な伽藍が魅力の建長寺をご紹介します。

  • 01

    知っておきたい!建長寺の歴史

    建長寺の開山には、中国の宋からの渡来僧・蘭渓道隆(大覚禅師)を招きました。伽藍は、宋を倣って、総門・三門・仏殿・法堂・大庫裡が一直線に並ぶ配置となっています。
    建長寺が創建された時代は、承久の乱(1221年)を経て北条氏の執権政治が安定した時代です。北条時頼は熱心な仏教信者で、禅宗の精神で政治を安定させたいという思いから建長寺を創建したといわれています。

    「建長興国禅寺」と書かれた建長寺三門の扁額。6畳分の大きさがある。

    「建長興国禅寺」と書かれた建長寺三門の扁額。6畳分の大きさがある。

  • 02

    ここに注目!見どころポイント7つ

    度重なる火災や地震の被害に遭い、建長寺創建当時の木造建築はほとんど失われてしまいました。現在見られる建築物は徳川幕府の援助で再建されたものがほとんどといいます。1923年の関東大震災でも大きな被害を受けましたが、再建され今日の姿となりました。拝観が楽しくなる見どころと豆知識をご紹介します。

    ■総門
    昭和18年、方丈と共に京都の般舟三昧院(はんじゅざんまいいん)から移築されたものです。総門に掲げられた「巨福山(こふくさん)」の額、その中の「巨」に打たれた「、」に注目。建長寺第10代住職、一山一寧が筆の勢いで打ってしまったものといわれていますが、これがあることにより安定感が生まれ、百貫の価値があるとされ「百貫点」と呼ばれています。

    建長寺総門

    建長寺総門

    ■三門
    高さ約30mにもおよぶ巨大な三門。江戸時代に建立した銅板葺きの二重門です。関東大震災で倒壊後、再建したもの。門扉も壁もない吹き流しで、上層には五百羅漢像などを安置してあります。(上層は非公開)

    建長寺三門

    建長寺三門

    三門には釈迦の弟子で十六羅漢のひとり・賓頭廬尊者(びんずるそんじゃ)像があり、体の悪い部分を撫でると病気平癒の功徳があるといわれています。

    賓頭廬尊者像

    賓頭廬尊者像

    ■梵鐘
    三門に向かって右手にある梵鐘は、円覚寺、常楽寺と並んで「鎌倉三大鐘」とされ、国宝に指定されています。建長7(1255)年の鋳造で、高さは約2.1メートルにもおよびます。

    建長寺梵鐘

    建長寺梵鐘

    ■仏殿
    1647年、東京は芝にある増上寺、徳川秀忠の正室「お江」の霊廟を移築したものが現在の建長寺の仏殿です。禅宗仏殿では珍しい格天井など、華やかな内装にも注目。

    建長寺仏殿

    建長寺仏殿

    ■法堂
    文化11年(1814年)建立の、銅板葺きの建物。2005年、国の重要文化財に指定されました。
    天井からは小泉淳作による、縦10メートル横12メートルの雲龍図が睨みを利かせており、思わず震えるほどの迫力。日本の龍の爪は一般的に3本ですが、建長寺の雲龍図は5本爪なの特徴です。

    建長寺雲龍図

    建長寺雲龍図

    法堂には釈迦苦行像が安置されています。釈迦苦行像は、釈迦が極限の苦行・禁欲(断食)を行っている姿を表したもの。こけた頬や、浮き出たあばらから、肉体をも痛めつける徹底的な荒行をしていたことを表しています。また、顔に鬚を生やした姿はきわめて稀で、目を奪われます。

    釈迦苦行像

    釈迦苦行像

    ■方丈庭園
    総門同様、京都の般舟三昧院から移築した建物です。裏手には開山・蘭渓道隆の作といわれる庭園が広がります。庭園内の池は真上から見ると「心」の形をしているとのこと。禅の心を目で体験しましょう。

    ■唐門
    方丈入口の門が唐門です。仏殿同様、お江の霊廟から移築したもの。関東大震災で被害を受けましたが、大修理の末、2011年以降は黄金色に輝く当時の面影を取り戻しました。

    建長寺唐門

    建長寺唐門

  • 03

    カラス天狗が見守るハイキングコースも

    境内に奥に進むと、天園ハイキングコースに入ります。鎌倉アルプスとも呼ばれる天園ハイキングコースは、鎌倉北部の外周を巡る全長約4キロのコースです。体力に自信のある方は挑戦してみてはいかがでしょうか。

    半僧坊のカラス天狗

    半僧坊のカラス天狗

  • 04

    建長寺で愛でる季節の花々

    建長寺では四季折々の美しい花々が堪能できます。特に総門と三門のあいだには約10本のソメイヨシノが植えられ、春には重厚な三門を背景に美しく咲き誇ります。さらに春はツツジやボタンの姿も。9月~10月にかけては三門前の妙高院の石垣で萩が、11月以降は半僧坊をはじめ境内の各所で紅葉が楽しめます。

    三門を背にした桜

    三門を背にした桜

  • 05

    建長寺までのアクセス

    北鎌倉駅から、鎌倉駅方面に向かって約20分歩いたところに建長寺はあります。駅からの道中には評判のいい飲食店も数多くあり、食事するにもおすすめです。鎌倉駅からなら徒歩30分ほど。それぞれ駅からはバスも出ています。

    北鎌倉からしばらく歩くと、この石碑が見えてきます。

    北鎌倉からしばらく歩くと、この石碑が見えてきます。

    建長寺
    rating

    4.5

    531件の口コミ
    place
    神奈川県鎌倉市山ノ内8
    phone
    0467220981
    opening-hour
    [拝観時間]8:30-16:30

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