金沢の東照宮「尾崎神社」
尾崎神社
公園・名所・史跡
尾崎神社は「金沢の東照宮」と呼ばれる、徳川家康を祀った神社です。朱塗りの豪華絢爛な社殿をもつ尾崎神社は百万石を誇った前田家の四代藩主光高が建立しました。外様大名でありながら、将軍家から別格の扱いをされていた加賀藩主前田家。これには前田家初代、利家と徳川家康から続く、歴史的な背景があります。
写真提供:金沢市
金沢の東照宮
尾崎神社は四代加賀藩主の前田光高が、1643年に建立した神社です。前田利家と徳川家康の関係や、百万石を誇る大名ゆえに、徳川幕府に対して恭順の意を示すために建てられたともいわれています。もともとは東照三所大権現社といい、金沢城北の丸に社殿をはじめ十数棟の建物、施設が建立され「金沢城の江戸」「北陸の日光」と呼ばれるほど華麗な神社でした。明治になると、神仏分離令により尾崎神社と改称。また、金沢城が陸軍省に接収されたため、社殿だけが現在の場所に移築されたそうです。
Photo by 極地狐, on Flickr
前田家と徳川家の関係とは
加賀百万石の祖、前田利家は徳川家康と並び、豊臣秀吉の家臣「五大老」の中でも上首の存在でした。豊臣秀吉の死後、徳川家康が覇権を握ろうと動き始めますが、前田利家はそれを許さず、家康といったんは和解。しかし前田利家も間もなく死去、長男の前田利長が加賀藩主になると徳川家康は加賀征伐を検討。しかし、これは利長の母、まつ(芳春院)が人質となることで回避されました。その後、江戸幕府が成立すると、前田家は外様大名の位置になります。二代将軍徳川秀忠の娘・珠(天徳院)と三代藩主前田利常、三代将軍徳川家光の養女・大姫(清泰院)と四代藩主前田光高が結婚するなど、前田家は徳川家との結びつきが深くなった、というわけです。
朱塗りの社殿
現在の尾崎神社は、近くにある尾山神社と比較するとこぢんまりとした印象を受けますが、かつて「北陸の日光」と呼ばれた社殿の豪華な造りは今でも見ることができます。本殿、拝殿および幣殿、中門、透塀は江戸時代初期から残されている貴重な建物として、国の重要文化財に指定。朱色を中心とした極彩色に塗られた社殿には、随所に葵の紋をはじめとする彫刻、金箔張りの装飾金具があるので、訪れた際にはぜひ探してみてください。また、冬になると社殿は弁柄を塗った赤い板で雪囲いをされ、普段とは一風変わった姿を見ることもできますよ!
Photo by 極地狐, on Flickr
このスポットが掲載されているまとめ
尾崎神社の基本情報
住所 | 石川県金沢市丸の内5-5 |
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アクセス | JR金沢駅東口より市内バスで、武蔵ヶ辻バス停から徒歩5分 |
お問い合わせ | 076-231-0127 |
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NAVITIME Travel編集部
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