実際に座れる「椅子のコレクション」にも注目! 優れた美術作品を展示する美術館
埼玉県立近代美術館
芸術・文化施設
1982年に、県内初の美術館として開館した「埼玉県立近代美術館」。県内の近代美術を中心に、国内外の優れた作品、計3,000点ほどを所蔵しています。浦和画家(旧浦和市に居住していた芸術家の総称)として知られる瑛九(えいきゅう)や寺内萬治郎の作品のほか、モネ、シャガール、ピカソなどの作品も。そして見逃せないのが椅子のコレクション。実際に触れて、座り心地を確かめられるとあって、若い人たちにも人気です。
グリッドのデザインが印象的な黒川紀章設計の美術館
JR北浦和駅の西側にある市民の憩いの場・北浦和公園。公園の奥へと進むと、すぐにグリッド(格子)で構成された外観をもつ、存在感のある建物が。ここが「埼玉県立近代美術館(MOMAS)」です。
独特のデザインは、建築家として知られる故・黒川紀章氏の手によるもの。館内のデザインも、氏ならではの、グリッドを多用したものとなっています。建築に興味のある人なら、これを見るだけでも十分に価値があるはず。
美術館は地上3階、地下1階の立派なもので、1、2階がメインの展示室。また、多くの立体作品もあり、それらは敷地内だけでなく、美術館周辺の広場や噴水にも展示されています。
県内の近代美術を多数収蔵
収蔵する作品の多くは、埼玉県内の近代美術。計3,000点もの収蔵物のうち、約2,000点が県内のものです。
実は関東大震災以降、旧浦和市には文化人・芸術家が多く居住するようになり、「鎌倉文士に浦和画家」という言葉ができるほど、鎌倉と並ぶ文化・芸術の発信源となったのです。裸婦図で知られた寺内萬治郎や、前衛的な作品が多い瑛九は、その代表格といえるでしょう。
1階の展示室では、現代美術の作品も展示されています。やはり県内の作家が中心で、絵画、写真、彫刻と、さまざまな作品を見ることができます。昭和以前から多くの文化人・芸術家を輩出してきた浦和。今もその流れは途切れることなく続いています。
有名作家の椅子に座れる「椅子のコレクション」
ここまで読んでも、あまり興味を惹かれない人はいるでしょう。近代美術といわれてもピンとこない、むしろそれが多数派かもしれません。そんな人でもきっと興味をもつ展示物が「椅子」です。
館内の随所に置かれた椅子は、いずれも優れたデザインのものばかり。見ているだけでも楽しいですが、ここでは実際に座ることができるんです。一見、どこにでもある椅子のように見える作品でも、座ってみると機能性の高さに感心させられます。
一番人気は唇の形をした「マリリン/ボッカ」という作品。ぜひその座り心地を試してみてください。なお、展示する椅子は定期的に変わるので、事前に美術館のHPでチェックするのをお忘れなく!
このスポットが掲載されているまとめ
埼玉県立近代美術館の基本情報
住所 | 埼玉県さいたま市浦和区常盤9-30-1 |
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アクセス | JR京浜東北線「北浦和」駅西口より徒歩3分 |
お問い合わせ | 048-824-0111 |
この記事を紹介した人
大江戸 みらい
みなさま、こんにちは。ちょっと保守的な私は、旅行に行くときはとりあえずガイドブック片手に、定番観光地をまわります。
でも一言で定番と言っても、いろんな楽しみ方があると思うんです。温泉地一つ取っても見るべきものは沢山ありますよね?
私の記事はそんな紹介の仕方ができたらいいなと思いながら書いています。拙い文章ではありますが、少しでも参考にしていただけると嬉しいです。