2016.6.13更新

由緒ある新しい日本庭園「玉泉園」

玉泉園

  • 公園・名所・史跡

玉泉園は約400年前の江戸時代初期からの歴史があり、約100年を費やして完成した由緒ある庭園。歴代藩主や重臣らの宴の場として活用された兼六園とくらべると藩主の内庭としての性格が強く、その奥深い風情は幽玄性に富んでいます。樹齢約350年とされる老樹をはじめ、北陸では珍しいミズバショウの群生など、数百種類の草木が茂り一年を通してさまざまな表情をみせてくれます。

兼六園より先輩! 幻の造園様式で作られた名園

玉泉園 玉泉園は総面積約720坪、江戸時代初期に加賀藩士から4代、約100年かけて脇田邸に作庭された池泉回遊式庭園。その歴史は古く、兼六園より120年も前に出来たのだとか!
造園は幻の様式とされる「玉澗流(ぎょくかんりゅう)」で、全国で6例しかありません。歴代藩主が愛でていた巨木・老木は作庭以前から茂っていたと伝えられています。
庭園は明治期に廃絶されてしまいましたが、発掘調査の成果や、絵図、文献などにもとづいて整備。遺跡に盛り土を行い、その上に庭園を造成・再現。1960年には全庭が石川県の指定名勝として指定されました。

見る角度で変化する、雅な美しさ

玉泉園 金沢の庭園といえば冬の雪化粧が有名ですが、園内には樹齢350年とされる朝鮮五葉松やノウセンカズラの老樹をはじめ、数百種類の草木が茂り四季折々で表情の異なる美しさをみせてくれます。特に5月には玉泉邸のシンボルでもあるミズバショウが群生し、その雅な様子は一見の価値あり。庭園全体が池を中心に回遊して景観を楽しめるつくりになっています。美しく計算され尽くした庭園、ぜひ散策してさまざまな角度から堪能してください。
さらに、由緒ある隠れ切支丹灯籠(きりしたんとうろう)や金沢市内に現存する最も古い茶室「灑雪亭 本席」など見どころも満載です。

和食処「かなざわ玉泉邸」

玉泉園 「かなざわ玉泉邸」は庭園玉泉園を眺めながら、金沢ならではの日本料理を味わえるガーデンレストラン。築200年を超える江戸時代末期の邸宅を現代風にアレンジした趣ある建物です。魚の豊富さで知られる富山湾をはじめとした、日本海の魚介類や滋味深い加賀野菜を、旬にあわせてふんだんに使った会席料理を味わえます。昼は緑豊かな玉泉園、夜はライトアップした庭園を楽しめて、目にも舌にもぜいたくなひととき! 大人のゆったり旅にぴったりです。

玉泉園の基本情報

住所 石川県金沢市小将町8-3
アクセス 金沢城址公園・石川門から徒歩4分、香林坊より徒歩約15分。
金沢駅から市内バス「兼六園下」で下車し、徒歩約2分。
お問い合わせ 076-256-1542

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大江戸 みらい

大江戸 みらい
みなさま、こんにちは。ちょっと保守的な私は、旅行に行くときはとりあえずガイドブック片手に、定番観光地をまわります。
でも一言で定番と言っても、いろんな楽しみ方があると思うんです。温泉地一つ取っても見るべきものは沢山ありますよね?
私の記事はそんな紹介の仕方ができたらいいなと思いながら書いています。拙い文章ではありますが、少しでも参考にしていただけると嬉しいです。

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