日本最大級のビザンチン様式の教会建築
ニコライ堂
定番
公園・名所・史跡
JR御茶ノ水駅横の聖橋から本郷通りを駿河台交差点方面に少し下ると、右側に青緑の大きなドームの建築物が目に入ってきます。これがニコライ堂で、正式には「東京復活大聖堂教会」といいます。正教会の伝導のために来日した聖ニコライの尽力により建立されたことにより「ニコライ堂」と呼ばれ、日本最大級のビザンチン様式の建物として、国の重要文化財にもなっているのです。
関東大震災で被災するも1962年に国の重要文化財に指定
ニコライ堂は明治24年(1891)に、高さ35mのドーム屋根を持つ日本初の本格的なビザンチン様式の建築物として建てられました。大正12年(1923)の関東大震災のときは、鐘楼とドームが倒壊して内部が焼失しましたが、昭和4年(1929)に復興されました。
太平洋戦争の空襲の難を逃れたニコライ堂は、昭和37年(1962)に国の重要文化財に指定され、平成4年(1992)から補修工事が始まって平成10年(1998)に終了。駿河台のビル群の中にあって、緑青に覆われているドームは、異国情緒あふれる雰囲気を醸し出しています。
今も厳かな空気に包まれた東京復活大聖堂教会
正教会はキリスト教の一教派で、ギリシャ正教ともいわれています。国ごとに組織がつくられ、日本には日本正教会があり、ニコライ堂は日本正教会の中心の教会と位置付けられています。
東京復活大聖堂教会と呼ばれているのは、主イイスス=ハリストス(イエス=キリスト)の復活を記憶する聖堂だからです。
ニコライ堂は、単なる歴史的建造物ではなく、現在も日本正教会の教会として使われています。しかし、公祈祷(礼拝)の時間内や、聖堂拝観時間内であれば、建物内の見学が可能です(300円程度の拝観献金が必要。拝観できない場合あり)。聖堂内では静かにして、写真撮影、飲食の禁止など、注意事項を守って拝観しましょう。
ふたつの聖堂を結ぶ聖橋
JR御茶ノ水駅横の聖橋(ひじりばし)の名前は、ニコライ堂に由来しています。東京復活大聖堂教会の「聖」の字を取っているからです。
聖橋の近くには、もうひとつ「聖」が付く建物があります。そう、「湯島聖堂」ですね。聖橋は、ふたつの聖堂を結ぶ橋という意味で命名されたものでもあるのです。実際、聖橋からは、北に湯島聖堂、南にニコライ堂のドーム状の屋根を眺めることができます。
聖橋は、昭和2年(1927)に建設された関東大震災後の震災復興橋梁の一つ。異文化の建物を結ぶ橋の名前は、当時の人たちの平和を望む願いが込められているのかもしれませんね。
ニコライ堂の基本情報
住所 | 東京都千代田区神田駿河台4-1 ニコライ堂 |
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アクセス | JR中央線・総武線「御茶ノ水」駅聖橋口より徒歩2分 東京メトロ千代田線「新御茶ノ水」駅B1出口より徒歩1分 東京メトロ丸ノ内線「御茶ノ水」駅より徒歩6分 都営新宿線「小川町」駅B4、B5出口より徒歩6分 |
お問い合わせ | ニコライ堂:03-3295-6879 |
この記事を紹介した人
大江戸 みらい
みなさま、こんにちは。ちょっと保守的な私は、旅行に行くときはとりあえずガイドブック片手に、定番観光地をまわります。
でも一言で定番と言っても、いろんな楽しみ方があると思うんです。温泉地一つ取っても見るべきものは沢山ありますよね?
私の記事はそんな紹介の仕方ができたらいいなと思いながら書いています。拙い文章ではありますが、少しでも参考にしていただけると嬉しいです。