裏横浜で発見! 店主こだわりの創作そばに口福を味わう
平沼 田中屋
グルメ
横浜駅東口を出て徒歩10分。平沼橋方面に向かう一角は「裏横浜」と呼ばれ、その裏横浜にある平沼商店街は、シャッター街ともいうべき寂れた商店街。しかしその中に、いつも行列が絶えないお蕎麦屋さんがあるのです。
淋しい商店街の行列店。人気の秘密、「創作そば」とは?
1920年創業の「平沼 田中屋」は、地元ではちょっとは知られた老舗の蕎麦店。この平沼商店街、人通りはそれほど多くなく、失礼ながらちょっとさびれているような印象。飲食店も「平沼 田中屋」を含め、片手で数えるほどしかない。
しかしこの店が、知る人ぞ知る蕎麦の名店なのだという。訪問したのはお昼前の11時過ぎ。開店直後にも関わらず、すでに多くのお客さんで賑わっていた。ここでしか味わえない創作メニューを求めて、遠方から訪れる人も多くいるらしい。
いちばんの人気メニューは「きざみ鴨せいろ」。何と、この名前で商標登録までしているのだ。こちらも自称いっぱしの「蕎麦ッ喰い」。ならば、ぜひ一度食べておかねばなるまい。
ひとくち啜って納得。「この蕎麦、タダモンではないッ!」
一見普通のせいろ蕎麦。だが「つけ汁」に秘密があった。中には細かく刻んだ鴨肉。蕎麦を箸でたぐり、軽く汁に浸して啜ると…ウマい! 鴨の脂と旨味が染みこんだつけ汁の美味しさに感動である。
もちろん、蕎麦は挽きたて・打ちたて・茹でたて。さらに山葵のキリッとした辛さが、蕎麦の風味と鴨脂を上手に橋渡ししてくれる。汁・蕎麦・山葵、三位一体のハーモニーで箸が止まらない。「多くのお客様に、鴨の旨味を気軽に味わって欲しい」という店主の思いから考案されたものという。
器は、食べ終えるまで冷めぬよう、厚く、また汁の上部に鴨脂の層ができるようにつくられた特注品。最後の蕎麦一本まで、鴨の旨味を存分に味わわせていただきました。
もうひとつの人気創作メニューは「裏横浜カレーうどん」。こちらも登録商標
数種類のスパイスと小麦粉をじっくり炒ったルウに、そばつゆを合わせたカレースープは、正統派「蕎麦屋のカレーうどん」。子どものゲンコツほどの大きさがある竜田揚げが5個もゴロンとのった「竜田カレーうどん」は、ボリューム満点の一品。付け合せにライスかパンが付いてくるのも嬉しい。
パンは、この店がホームベーカリーで焼いた自家製。見た目は素朴だが、味はリッチ。カレースープにもよく合っている。器や付け合せなど、料理の一品一品に、「美味しいものを、さらにもっと美味しく食べていただきたい」という、店主の心配りが伺え、淋しい商店街で気を吐く人気店、というのもうなずける。
平沼 田中屋の基本情報
住所 | 神奈川県横浜市平沼1-5-21 |
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アクセス | JR各線、私鉄各線「横浜」駅東口より徒歩10分 横浜市営地下鉄「高島町」駅より徒歩3分 |
お問い合わせ | 045-322-0863 |
この記事を紹介した人
星野 はじめ
趣味は車・バイク。平日は仕事が終わるの遅めだけど、オン・オフの切り替えにはこだわってます。休暇が取れれば遠方まで一人で車を走らせることも。リゾートホテルを拠点にして秘境温泉めぐりするとかなり満足感ありますよ。
出張が多いので、カフェやバーにはちょっとこだわり有りです。