想いは遙か太平洋の彼方。古きよき船旅の世界を感じてみよう
日本郵船氷川丸
公園・名所・史跡
芸術・文化施設
山下公園の前に、どっしりと係留されているのが「日本郵船氷川丸」。1930年代にモボやモガが遥か海の向こうのシアトルを目指した貸客船氷川丸は、戦時中には海軍の病院船として使用され、戦後は再びシアトル航路に復帰。太平洋横断をなんと254回も行い、乗船客数はなんと2万5,000名を数えたのです。その後HA、日本郵船の歴史を語る貴重な産業遺産として、船内に展示施設を設け見学できるようになっています。
巨大な船内で、ロマンある船旅の歴史に浸る
2008年に大幅リニューアルを終えた「氷川丸」は、船内をくまなく見学できるようになりました。波止場から階段を上がる瞬間からワクワクドキドキ。ロビーを抜けて一等食堂室を見学し、上のデッキへと昇ります。
優雅な一等客室には、西洋の様式美を取り入れたインテリアや、当時としては大変珍しい洋式のバスタブなど、華やかな1930年代が見事に蘇ります。階下の機関室脇に設けられた三等客室の庶民的なつくりに触れると、その落差の大きさに驚かされることでしょう。
操舵室に上がって船長気分
少々急な階段を上がっていくと、船長室と操舵室に出ます。船長の指示に従いながら、舵を取る航海士になったつもりで、遥か彼方をながめれば、大海原を突き進む氷川丸の姿が思い浮かびます。
さて、横浜から遠い異国の地シアトルまで何日の船旅になるのでしょう。三等客船の乗客は、船旅の間には厨房での仕事を手伝ったりして、まかない料理を貰っていたりしたそうです。一等客室で優雅に過ごす上流階級層とは大違いですが、そんなエピソードも展示資料で知ることができます。
屋外デッキで横浜の海風を感じよう
船の上空では、大空高くトビが舞い、たくさんのカモメたちが翼を広げ飛び回っています。屋外デッキに出て思い切り深呼吸してみましょう。デッキチェアに腰を降ろし、景色を眺めれば、なんだか優雅な上流階級になった気分にあるから不思議です。
海上にはシーバス「マリーンルージュ」や「マリーンシャル」、貨物船が行き交う遥か向こうには、天気がよければ東京スカイツリーも見ることができるそう。頬にあたる海風の気持ちのよさったらないですね。
日本郵船氷川丸の基本情報
住所 | 神奈川県横浜市中区山下町山下公園地先 |
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アクセス | 横浜高速鉄道みなとみらい線「横浜・中華街」駅より徒歩3分 JR根岸線「関内」駅、または石川町駅より徒歩10分 |
お問い合わせ | 045-641-4362 |
この記事を紹介した人
大江戸 みらい
みなさま、こんにちは。ちょっと保守的な私は、旅行に行くときはとりあえずガイドブック片手に、定番観光地をまわります。
でも一言で定番と言っても、いろんな楽しみ方があると思うんです。温泉地一つ取っても見るべきものは沢山ありますよね?
私の記事はそんな紹介の仕方ができたらいいなと思いながら書いています。拙い文章ではありますが、少しでも参考にしていただけると嬉しいです。