現存する最も古い石造りドックをイベントスペースとして復元
ドックヤードガーデン
芸術・文化施設
ドックとは、船を修繕する場所。横浜ランドマークタワー下に再生された石造りドックが、ドックヤードガーデンです。港町横浜の発展とともに活躍してきたドックですが、船舶の大型化や、小型船修繕が中小造船所へ移行するなど時代の波に押し流されて、1973年にその機能を停止。しかし、イベントスペースとしてその命を吹き返し、1997年に国重要文化財に指定されました。
横浜を象徴する遺産の中でイベントを楽しむ
小説家の吉川英治は、船具工としてドック内で働いた経歴を持ち、その様子の一片を「かんかん虫は唄う」の作品で知ることができます。
かんかん虫とは、船についたサビをハンマーで叩いて落とす作業員の俗称ですが、全長107m、上端幅29m、深さ10mのドック内は、かんかんと賑やかな音にあふれていたのでしょう。そして現在、ここで響いているのはミュージック。イベントスペースとして貸し出され、さまざまな有名ミュージシャンのライブ会場として利用されています。
石畳に腰を下ろして鑑賞するプロジェクションマッピング
ドックヤードの構造はブラフ積みといい、直方体の石の長い面と短い面を交互に見せながら積み上げていく方法でカタチづくられました。
周囲を船型の石壁に囲まれている独特の雰囲気が、このスペースの魅力になっているのですが、そうした雰囲気を生かして始まったのが、プロジェクションマッピングです。高さ10mの壁に映し出される映像に、まるで空想の世界に入り込んだような感覚が味わえます。入場できる人数は、毎回500人ほど。ただし人気が高いために、入場整理券はいつも争奪戦です。
ドックを囲む「みらい横丁」
ドックヤードガーデンを、ぐるっと船型に囲むように並ぶ飲食店ストリートは、「みらい横丁」と呼ばれます。焼鳥、うどん居酒屋、もつ鍋、焼肉、スペインバル、タイ料理、ビアレストランなど、ラインナップはかなり多彩。
イベントを楽しんだ後のデートコースとしてはもちろん、横浜観光の仕上げとしても重宝されています。これだけ選択肢があれば、一緒に行ったお相手も必ず満足してくれるはず。横浜の余韻を、楽しい食事とともにたっぷりと味わって帰りましょう。
ドックヤードガーデンの基本情報
住所 | 神奈川県横浜市西区みなとみらい2-2-1 |
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アクセス | JR根岸線、横浜市営地下鉄ブルーライン「桜木町」駅より動く歩道で徒歩5分 横浜高速鉄道みなとみらい線「みなとみらい」駅より徒歩3分 |
お問い合わせ | 045-222-5015 |
この記事を紹介した人
大江戸 みらい
みなさま、こんにちは。ちょっと保守的な私は、旅行に行くときはとりあえずガイドブック片手に、定番観光地をまわります。
でも一言で定番と言っても、いろんな楽しみ方があると思うんです。温泉地一つ取っても見るべきものは沢山ありますよね?
私の記事はそんな紹介の仕方ができたらいいなと思いながら書いています。拙い文章ではありますが、少しでも参考にしていただけると嬉しいです。