教科書で見た「蒙古襲来絵詞」は、ここ生の松原が舞台
生の松原元寇防塁
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長垂海岸から小戸海岸にかけて、約2.5kmにわたる「生の松原元寇防塁跡」。海側の傾斜面に幅1〜1.5m、高さ1.8mに石を積み上げ、その後ろを粘土で補強していたことがわかっています。肥後の御家人、竹崎李長が防塁の前を馬上で進む場面を表した「蒙古襲来絵詞」の舞台となった、ずばりここがその場所。自由に見学できます。
約800年前に北部九州を蒙古が襲った「文永の役」の後、北条時宗が築かせた20kmにも及ぶ石垣跡
「元寇防塁」とは、1274年に蒙古の襲来を受けた鎌倉幕府が、再度の来襲に備えて博多湾の海岸線に築いた石垣のこと。時の将軍・北条時宗が、6カ月をかけて20kmに及ぶ石垣をつくりましたが、現在は、およそ2.5kmが残るのみです。長垂海岸から小戸海岸にかけて、海岸の白砂と松原の間を縫うように石垣が走ります。
昭和43年(1968)に行われた発掘調査で、幅1〜1.5m、高さ1.8mに石を積み上げ、その後ろを粘土で補強していたことが判明しました。使用された石は、東側は小戸岬一帯の砂岩、西側は長垂海岸に見られるペグマタイト(花崗岩)ときれいに分かれており、この石材の違いは東側の肥前国(現在の姪浜)、西側の肥後国(現在の生の松原)がそれぞれ分担したエリアだといわれています。
さらに防塁の前面に残る玄武岩でつくられた一列の石積みは、修理の跡と考えられています。
現在、防塁の一部は築造当時の高さに復元され、見学できるようになっています。約740年前の昔、この防塁の先の博多湾に蒙古の大船団が押し寄せました。ここを訪れたら、そんなシーンを想像してみるのも歴史探訪の楽しみです。
写真提供:福岡市
生の松原元寇防塁の基本情報
住所 | 福岡県福岡市西区生の松原 |
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アクセス | JR筑肥線「下山門」駅より徒歩5分 |
お問い合わせ | 092-711-4666 |
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NAVITIME Travel編集部
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