国宝「金印」をはじめ、一見に値する福岡ゆかりの文化財を展示
福岡市博物館
芸術・文化施設
いにしえから、アジアとの交流拠点として発展を続けてきた福岡。福岡に来て、博多グルメや夜の街を楽しむだけではもったいない! 副都心のウォーターフロントに建つ「福岡市博物館」には、教科書にも登場する国宝の「金印」や、黒田官兵衛を藩祖とする旧福岡藩主・黒田家に伝来した資料などが多数展示されています。常設展示はコーナーごとに趣向が凝らされており、誰もが歴史に興味を持つことができそうな充実した展示です。
日本でもっともポピュラーな国宝「金印」を見に年間多くの来場者
広大な敷地に建つ福岡市博物館は、地域の歴史と民俗を研究・展示する博物館として1990年10月に開館しました。
国宝の金印「漢委奴国王(かんのわのなのこくおう)」の展示で知られ、正面ゲートや博物館のロゴマークも金印をモチーフにデザインされています。
正面玄関の両側にあるブロンズ像4体も必見。フランス近代彫刻の巨匠、エミール・アントワーヌ・ブールデルにより19世紀初頭に鋳造された作品で、向かって左側に「雄弁」「力」と名付けられた男性像、右側に「勝利」「自由」と名付けられた女性像が立っています。力強い作風とともに、高さ3.75m、重さ1tの大きさは圧巻です。
アジアとの交流がもたらした福岡の発展の歴史をゆかりの文化財でわかりやすく展示
館内は、テーマを設けて定期的に展示替えをする企画展示室と常設展示室に分かれ、常設展示は、「FUKUOKA アジアに生きた都市と人びと」をテーマに展開されています。
福岡は、日本列島の西の端にあり、ユーラシア大陸と朝鮮半島に近接しているため、古代から誰も知らなかったアジアの文化に最初に触れ、大きな発展を遂げてきました。アジア諸地域とのさまざまな交流がもたらした特色ある福岡の歴史と、その歴史が育んだ人びとの暮らしを、11のコーナーを通して紹介しています。
その他、民謡黒田節に唄われた名鎗「日本号」は企画展示室で、今でも動く国産車では最古の自動車「アロー号」は常設展示室で、それぞれ常時展示されています。
ロマンの国宝、「金印」の展示、ミュージアムショップでは「金印」レプリカなども販売
「金印」は江戸時代、博多湾に浮かぶ志賀島(しかのしま)で農作業中に偶然発見され、その後、筑前福岡藩主である黒田家に代々伝わり、1978年に福岡市に寄贈されたそうです。
実際に展示ケースの前に立つと、「金印」は一辺2.3cm、重さ108gと思いのほか小さいのですが、顔を近づけてよく見ると、その輝きと細やかに施された造形の美しさに心奪われ、長い時を経てここにたどりついた歴史のロマンを感じます。
ミュージアムショップには、本物に近い精度を誇る「金印」のレプリカをはじめ、スタンプやストラップなど金印関連のオリジナルグッズが販売されているので、帰りにぜひ立ち寄ってみてください。
このスポットが掲載されているまとめ
福岡市博物館の基本情報
住所 | 福岡県福岡市早良区百道浜3-1-1 |
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アクセス | 市営地下鉄空港線「西新」駅より徒歩約15分 JRほか博多駅より西鉄バスにて乗車30分、「博物館北口」バス停下車徒歩5分 |
お問い合わせ | 092-845-5011 |
公式サイト | http://museum.city.fukuoka.jp/ |
料金 | 【常設展示・企画展示共通】一般200円/高大生150円 |
営業時間 | 午前9:30~午後5:30※月曜休館日(月曜が祝休日にあたる場合は翌平日) |
この記事を紹介した人
大江戸 みらい
みなさま、こんにちは。ちょっと保守的な私は、旅行に行くときはとりあえずガイドブック片手に、定番観光地をまわります。
でも一言で定番と言っても、いろんな楽しみ方があると思うんです。温泉地一つ取っても見るべきものは沢山ありますよね?
私の記事はそんな紹介の仕方ができたらいいなと思いながら書いています。拙い文章ではありますが、少しでも参考にしていただけると嬉しいです。