山代温泉
歴史と文化に彩られた、いにしえよりの温泉地
1300年の歴史を刻む出で湯
725年(神亀2)、奈良時代を代表する高僧の行基(ぎょうき)が霊峰白山へ修行に向かっていたとき、水たまりで羽の傷を癒やす1羽のカラスを見つけた。この水が実は湯だったことから、「烏(からす)の湯」と呼ばれ、山代温泉の発祥につながったという。江戸時代には共同浴場の周りに湯宿が並ぶ「湯の曲輪(がわ)」と呼ばれる街並みができあがり、全国から人が集まり、九谷焼をはじめとする文化も花開いた。明治以降は与謝野晶子、泉鏡花、北大路魯山人らが逗留。温泉地に対する評価は現在も変わることはなく、効能豊かな湯と癒やしのときを求めて、全国から多くの人が訪れる。
湯量豊富で効能豊かな温泉を楽しむ
湯の曲輪には2つの共同浴場がある。一方の「総湯」は、熱交換システムを導入し、加水をしない源泉100%の浴場。午後になるとタオルや洗面器を抱えた地元の人がひっきりなしに訪れる。もう一方の「古総湯」は、明治時代の総湯を復元した浴場だ。温泉に浸かるだけの「湯浴み(ゆあみ)」という入浴法を再現する。これら共同浴場の近くには「源泉・足湯」があり、1日に約10万ℓ湧出するという山代の湯を気軽に楽しめるスポットとなっている。源泉を見守る3本足のカラス像は、山代温泉を発見したと伝わるヤタガラスだ。大正時代にドイツで開催された万国鉱泉博覧会で金賞を受賞したミネラルたっぷりの湯を飲むこともでき、体の中からリフレッシュできる。
いにしえより湯と人々を守る神様
山代温泉の散策では、温泉街を見下ろす小高い山にある公園、萬松園(ばんしょうえん)に足を運んでみよう。緑に包まれる薬王院温泉寺と服部神社は、山代随一のパワースポット。薬王院温泉寺は、725年(神亀2)、高僧行基が温泉を発見しその守護として薬師如来などを彫り堂宇を建てたのが始まりと伝わる湯守寺。五十音の創始者、明覚上人(みょうかくしょうにん)が初代(三代という説もあり)の住職だったことから、境内には「あいうえおの小径」という遊歩道も設けられている。また機織(はたおり)の神を祀ることが社名の由来とされる服部神社は、拝殿正面まで続く108段の石段を1段上るごとに煩悩が振り払われるという。
「道番屋」で温泉街の情報収集を
共同浴場を中心とした「湯の曲輪」の街並みが今も残る温泉地は全国的にも数少ない。山代をそぞろ歩けば、昔の温泉地の雰囲気を感じ取ることもできるという訳だ。「道番屋」と書かれた木製の看板は、山代温泉の案内役であることを示すもの。道案内はもちろん、その時期ならではの見どころや食べておきたい美味など地元ならではの情報を教えてくれる。少し足を延すなら、薬王院温泉寺裏手から自然遊歩道で徒歩約20分の「栄螺堂(さざえどう)」へ。サザエを思わせるユニークな建物は、江戸時代後期の栄螺堂という建築様式の仏堂を模した展望台。山代の温泉街を一望できる。
スポット詳細
- 住所
-
石川県加賀市山代温泉
地図
- エリア
- 加賀市エリア
- 電話番号
- 0761771144
- 泉質
- ナトリウム・カルシウム 一硫酸塩・塩化物泉ほか
- 効能
-
[一般的適応症]リウマチ、腰痛、神経痛、五十肩、打撲、ねんざ、運動麻痺、冷え症、末梢循環障害、高血圧、耐糖能異常、高コレステロール血症、痔疾、自律神経、ストレス、うつ、疲労回復、健康増進、その他
[泉質別適応症]切り傷、末梢循環障害、冷え症、うつ、皮膚乾燥症 - 泉温
- 64.0℃ほか
- 源泉数
- 3
- 湯量
- 850リットル/分
- 共同浴場数
- 2
- 日帰り温泉施設数
- 16(宿泊施設での日帰り入浴は要事前問い合わせ)
情報提供: ナビタイムジャパン
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