松之山温泉
豪雪地帯の秘境にたたずむ美人の湯は、今と昔が交差する唯一無二の温泉郷
鷹が見つけた歴史ある温泉場
今から約700年前、1羽の鷹がいつも同じところに降り立つのを不思議に思った木こりが茂みに入ってみると、こんこんと湧く熱泉があり、鷹がその湯で傷を治していたという伝説がこの温泉の始まりといわれている。松之山温泉への最寄りの駅はほくほく線まつだい駅で、駅からはタクシーで20分ほど。「東頸バス 松之山温泉行き」を利用するのもおすすめだ。現在営業している旅館は11軒、温泉街はゆっくり歩いても15分あれば見てまわることができる。
家族で営むアットホームな宿として人気
松之山温泉街宿にはお湯の温度が比較的高い施設が多いのだが、この「野本旅館」は湯温を40℃と設定しており、じっくりと温まりたい方におすすめだ。日本三大薬湯と称される松之山温泉の特徴はなんといってもその泉質にある。源泉は90℃近くと非常に高温で、ナトリウムやカルシウムを多く含む塩化物泉だ。これは約1200万年前に地下に閉じ込められた海水が圧力によって地上に吹き出す「ジオプレッシャー型温泉」と呼ばれ、塩分が強く肌によく浸透するので湯冷めしにくいといわれている。また天然保湿成分を多く含むため美肌効果があるといわれ、美人の湯として女性からも支持を集めている。
松之山地域に伝わる伝統行事「むこ投げ」
この松之山地域には、「むこ投げ」という江戸時代から続く伝統行事がある。これは、毎年小正月の1月15日、前の年に結婚した婿を薬師堂から5mほど下の雪の上に投げ落とすという変わった行事なのだが、かつてよそ者に集落の娘を奪われた腹いせが形を変えて伝わったといわれている。お嫁さんが雪まみれになったお婿さんの雪をやさしく払い落とすことで、夫婦の絆が強くなるようにという願いも込められているそうだ。また、むこ投げのあとに行われる「すみ塗り」は塞の神を燃やして出た灰と雪を混ぜてできた「すみ」を誰彼となく顔に塗り合う行事。互いに顔を真っ黒にして一年の健康と幸せを祈るために行われる。
温泉を発電に活用、「コミュニティ発電 ザ・松之山温泉」
松之山温泉には5か所の源泉があり、それぞれ「1号井」「2号井」「3号井」と呼ばれているが、そのうち最も奥にある3号井は地熱発電の発電施設として利用されており、温泉の新しい活用法として注目を集めている。この温泉熱という自然エネルギーを利用した発電所の年間発電量は、一般家庭約280世帯分に相当する124万kWh見込まれている。この電力は、雪深いこの地域の消雪や、温泉旅館の調理などにも利用されている。
スポット詳細
- 住所
- 新潟県十日町市松之山 湯本9-4 地図
- エリア
- 湯沢・魚沼エリア
- 電話番号
- 0255958588
- 泉質
- ナトリウム・カルシウム-塩化物泉(高張性弱アルカリ性高温泉)
- 効能
- 神経痛、筋肉痛、関節痛、疲労回復、五十肩、冷え性、打ち身、慢性消化器病、切り傷、やけど、皮ふ病、痔疾、慢性婦人病、美肌等
- 泉温
- 88.7℃
- 源泉数
- 5
- 湯量
- 882リットル/分
- 日帰り温泉施設数
- 2
情報提供: ナビタイムジャパン