鎌先温泉
昔から切り傷に効能があると評判の奥羽の薬湯「鎌先温泉」は、南蔵王不忘山頂の麓に広がる静かな温泉地だ。正長元年(1428)村人が岩角に湯気が立ち上るのを見つけて持っていた鎌で突いたところ、湯が噴き出したのが始まりと伝わる。江戸時代の諸国温泉番付では「東の前頭」として紹介された名湯でもある。泉質は塩化物泉・硫酸塩泉で神経痛・リウマチ・婦人病・胃腸病・高血圧・動脈硬化に効果があるとされる。「弥治郎こけし」と「白石温麺」は有名で、湯治場の鎌先温泉の伝統であり名物といえる。宿は5軒・日帰り入浴できる施設は6軒ある。