かみのやま温泉
城下町の風情と鶴脛(つるはぎ)の湯「かみのやま温泉」で歴史探訪の旅
鶴の傷を癒やしたとされる「鶴脛(つるはぎ)の湯」
かみのやま温泉は、山形県の湯野浜温泉、福島県の東山温泉とともに古くは「奥羽三楽郷」(おううさんらくきょう)に数えられ、開湯から約560年という歴史ある温泉だ。別名「鶴脛の湯」と呼ばれており、1458年(長禄2)に月秀上人(げっしゅうしょうにん)という肥前の国(現佐賀県)の僧が見つけたのが始まりといわれている。ふと月秀上人が一羽の鶴に気づくと、鶴は傷ついた脚を沼地に湧く湯で癒やし、飛び立っていったのだそう。その源泉はかみのやま温泉発祥の地「鶴の休石(つるのやすみいし)」と名付けられ現在も湯が湧き出ている。泉質はあったまりの湯といわれる塩化物泉で、無色透明で万人向けのやさしい湯あたりが特徴だ。現在かみのやま温泉には、旅館やホテル、5つの共同浴場、気軽に利用できる5つの足湯スポットがある。
城の移転とともに栄えていった「温泉城下町」
源泉が発見された当時、一帯は沼地が広がり船着き場が中心になるような土地だったそう。徐々に人々が住み始め、温泉を利用するようになったといわれている。上山城は室町時代に上山市街地の西側に山城を築いたのが始まりとされ、1535年(天文4)に現在の月岡・天神森に新たに城を築き拠点を移した。その姿は「羽州の名城」と呼ばれ、天守閣は江戸時代に一度取り壊しとなったが、1982年(昭和57)に歴史資料館として再建されている。国内でも希少な「温泉城下町」であり、参勤交代の宿場町としてはもちろん、ほかにも出羽詣でや蔵王信仰に訪れる人々の身を清める湯としても賑わったそうだ。城下町には当時の姿を残す武家屋敷も複数残っており見学することができる。
湯巡りや温泉街散策を楽しもう
かみのやま温泉には旅館や共同浴場で温泉を満喫できるほか、各所で湧き出た温泉を無料の足湯として気軽に利用できるのも魅力のひとつだ。観光名所である上山城の隣にも足湯があり、上山市の町並みや蔵王連峰を足湯に浸りながら一望できる。この足湯のそばにある「かかし茶屋」では、地元ならではの人気スイーツなどが気軽に楽しめる。城下町には当時の姿を残す武家屋敷も複数残っており見学することが可能。上山城から武家屋敷、さらに温泉街の散策までぐるりと1時間ほどで見てまわることができる距離感なので、足湯や甘味処を訪れながら足湯を巡ってみるのがおすすめ。足湯にタオルは置いていないため、持参することをお忘れなく。
スポット詳細
- 住所
- 山形県上山市湯町・十日町・新湯・葉山・河崎・高松 地図
- エリア
- 村山エリア
- 電話番号
- 0236720839
- 備考
- 電話番号:023-672-0839(上山市観光物産協会)
- 泉質
- ナトリウム・カルシウム-塩化物・硫酸塩泉(含石膏-食塩泉・低張性弱アルカリ性高温泉)
- 効能
- 神経痛、筋肉痛、関節痛、疲労回復、五十肩、冷え性、切り傷、やけど、慢性皮ふ病、打ち身、慢性消化器病、慢性婦人病、美肌等
- 泉温
- 62-69℃
- 源泉数
- 3
- 湯量
- 750リットル/分
- 共同浴場数
- 5
- 日帰り温泉施設数
- 5
情報提供: ナビタイムジャパン