層雲峡温泉

大自然に溶け込む層雲峡温泉

国内では異色！ 山岳リゾートの雰囲気が漂う

国道39号沿いの層雲峡の峡谷にあり、大雪山系の登山や冬のスキーなどの観光拠点としても便利な立地。大雪山層雲峡・黒岳ロープウェイの山麓駅や、温泉街のほか、大雪山国立公園の自然について学べる「層雲峡ビジターセンター」などもある。温泉街の「キャニオンモール」には、無料で利用できる駐車場があるため、車を降りて散策を。外国の山岳リゾートで見られるような建物と、その背景に切り立つ断崖のコラボレーションは、まさに異国。日本の温泉街とは一線を画すおしゃれな雰囲気だ。

イタリアンレストラン、ラーメン店、カフェなどが並ぶ温泉街の「キャニオンモール」

温泉街でエゾシカに遭遇することもある

絶景の湯浴みが醍醐味

温泉が発見されたのは1900年(明治33)。「層雲峡」と命名したのは、明治から大正時代にかけて活躍した歌人・大町桂月(おおまちけいげつ)だ。北海道の先住民であるアイヌの人たちの言葉で「ソウウンベッ(滝のある川)」と呼ばれていたことに由来するといわれている。60以上の源泉が湧き、湯は無色透明で刺激が少ない弱アルカリ性のため、小さい子どもから高齢者、肌の弱い人なども気軽に楽しめる。温泉ホテルのなかには、大浴場や露天風呂から層雲峡のダイナミックな峡谷が見られる施設もあり、春は若々しい新緑、夏は力強く伸びる木々、秋は鮮やかな紅葉と一緒に爽快な湯浴みを楽しめると評判だ。

石狩川沿いにある層雲峡温泉

宿泊・日帰り入浴・イベントもお楽しみ

温泉には100～250の客室がある大型温泉ホテルや、ペンションや民宿もあるので、宿泊してゆったり温泉に浸かったり、地元食材を使うグルメを楽しんだりするのもおすすめ。アジアから訪れる観光客にも人気で、一年のなかでは春節(旧正月)に当たる7日間は混雑することが多い。春節は毎年日にちが異なるが、概ね1月下旬～2月上旬頃だ。ちょうどこの時期に人気のイベント「層雲峡温泉氷瀑まつり」が行われる。毎年1月下旬～3月中旬までロングランで開催され、石狩川沿いの会場には、大小約30基の氷のモニュメントが立ち並ぶ。昼は太陽の光を浴びて青く輝き、夜は氷像が七色にライトアップされ、幻想的な雰囲気に包まれる。

ほとんどの宿泊施設で日帰り入浴も楽しめる

滝も凍るほどの寒さのなかで行われる「層雲峡温泉氷瀑まつり」