雲仙温泉

温泉/温泉浴場

標高700mにある湯けむり漂う国民保養温泉地

雲仙天草国立公園のなかにある、雲仙温泉。温泉はもちろん、雲仙エリアの火山景観も楽しめる観光地だ。雲仙の古湯と新湯の間の白い土に覆われた「雲仙地獄」には、硫黄のにおいが立ち込める。

温泉街を代表する名所、雲仙地獄。多数の噴気孔を巡る遊歩道が整備されている} 温泉街を代表する名所、雲仙地獄。多数の噴気孔を巡る遊歩道が整備されている

雄大な自然と調和した国民保養温泉地

島原半島にそびえる雲仙岳の南の中腹にある雲仙温泉。ここは、健全な保養地として国に指定された全国77か所の国民保養温泉地のひとつだ。雲仙観光への起点となる地・諫早(いさはや)から山頂を目指す途中の標高約700mにある。雄大な自然に囲まれた温泉街は古湯・新湯・小地獄の3つに分かれており、景観に調和した旅館・ホテルなど情緒あふれる街並みが広がる。平地に比べて気温が約5℃低く、夏の避暑地としてもおすすめ。温泉の泉質は酸性硫黄泉。透明な湯と白いにごり湯があり、強い酸性なので殺菌力が高く、湿疹や切り傷といった皮膚病全般に効能がある。周囲の自然を楽しむ森林浴と組み合わせれば、リラックス効果は抜群だ。

四季折々の自然の変化を楽しめる雲仙温泉郷} 四季折々の自然の変化を楽しめる雲仙温泉郷

雲仙温泉で最も古い共同浴場「湯の里温泉だんきゅう風呂」} 雲仙温泉で最も古い共同浴場「湯の里温泉だんきゅう風呂」

海外にも知られ、歴史的な人物も来訪

山の神が住むといわれ信仰された雲仙岳は、かつて温泉山(うんぜんさん)と呼ばれていた。古い文献には、奈良時代に名僧・行基が神社「四面宮」(現在の温泉神社)を祀ったと記されている。1653年(承応2)に湧き出る湯をためた「湯つぼ」が共同浴場の始まりだ。時代は流れ、1823年(文政6)にシーボルトが著書『日本』に記したことで、雲仙の名はヨーロッパにも知れわたる。やがて上海の居留地から欧米人が避暑のために訪れるようになり、洋式ホテルも次々に開業。1927年(昭和2)には外国人客が2万人を超えたという。初代中華民国総統である蒋介石(しょうかいせき)やインドの詩人タゴール、ヘレン・ケラーもここを訪れている。

島原半島各地にある温泉神社の総本社とされる温泉(うんぜん)神社} 島原半島各地にある温泉神社の総本社とされる温泉(うんぜん)神社

温泉の噴気に包まれた雲仙地獄を体験しよう

雲仙温泉街の名物といえば、古湯と新湯の間の白い土に覆われた「雲仙地獄」だ。強烈な硫黄のにおいが漂うなか、高温の噴気が激しく噴出する光景は、仏教の地獄を思わせる。雲仙地獄のエネルギー源は、島原半島の西に広がる橘湾の海底にあるマグマ溜まりだと考えられている。雲仙地獄の歩道は手で触ると温かく、場所によっては触れないくらいに熱いこともあるほどだ。また足湯「雲仙地獄足蒸し」では、地熱や噴気を体感できる。いずれも地球のエネルギーを素肌で感じられる場所だ。地獄の蒸気を使って蒸し上げた「温泉たまご」が販売されているので、ぜひ頬張ってみよう。

マグマ溜まりから発生した高温高圧のガスが激しい噴気となる} マグマ溜まりから発生した高温高圧のガスが激しい噴気となる

大地からグラグラと熱湯が湧き出ている様子を見られる} 大地からグラグラと熱湯が湧き出ている様子を見られる

観光名所が点在する島原半島

雲仙温泉がある島原半島は、三方を海に囲まれ「水陸の大展望」と呼ばれる自然に恵まれた地だ。「雲仙ロープウェイ」に乗れば、標高1300mの妙見岳展望所まで3分で到達できる。上空から眼下に広がる景観はバツグンで、天気が良ければ有明海や天草諸島を一望できるだろう。また、島原・天草一揆(島原の乱)の悲劇の舞台となった「原城跡」は島原半島で唯一の世界遺産だ。ここは、天草四郎を総大将として、数万人のキリシタンや農民が幕府と戦った場所。1938年(昭和13)には、国の史跡に指定された。半島の最南端には野生のバンドウイルカに会える場所もある。ウォッチングツアーが用意されているので、気軽に参加してみよう。

雲仙周辺の観光情報は、温泉街の中心部にある「雲仙お山の情報館」で入手しよう} 雲仙周辺の観光情報は、温泉街の中心部にある「雲仙お山の情報館」で入手しよう

スポット詳細

住所
長崎県雲仙市小浜町雲仙 map map 地図
電話番号
0957733434
泉質
硫黄泉
効能
神経痛、筋肉痛、関節痛、疲労回復、皮ふ病、打ち身、リウマチ、糖尿病
泉温
74-98℃
源泉数
30
湯量
400トン/日
共同浴場数
4
日帰り温泉施設数
18

情報提供: ナビタイムジャパン

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クチコミ

  • 地獄めぐりと日帰り温泉
    5.0 投稿日 : 2022.11.24
    11月下旬に訪れたので紅葉は終わっていましたが、雲仙地獄は見応えがありました。散策路の周囲は植物が生育できない荒れ地に大小の岩がゴロゴロころがり、あちらこちらの噴気孔から白い水蒸気が噴出していました。硫黄の匂いも刺激的でした。帰り際に入浴した雲仙新湯温泉館は温泉風情があり最高でした。
  • 山の中の温泉街
    4.0 投稿日 : 2020.12.16
    雲仙の山の中にある温泉街。水蒸気があちこちから噴出している。多くのホテルや旅館が連なる温泉街を形成している。
  • 魅力的な温泉地
    5.0 投稿日 : 2020.03.19
    雲仙温泉は、世界的に有名な温泉。日本初の国立公園(雲仙天草国立公園)に指定された温泉保養地でもあります。 温泉街は「雲仙地獄」を囲むように、ホテル・旅館・共同浴場が建ち並びます。少し足をのばせば仁田峠、平成新山や普賢岳を間近に見れる展望台もあります。掛け流しの白濁した硫黄の温泉が素晴らしいです。豊かで多彩な自然と名湯、雲仙は魅力的な場所でした。

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アクセス

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