赤城山

美しい姿、群馬でいちばん愛される山

上毛三山のなかでも最も群馬県を代表する名山。標高は1828m。中央のカルデラに大沼や覚満淵(かくまんぶち)、小沼があり、周囲を山々が取り囲む。登山やキャンプに利用され、自転車で登るヒルクライムの聖地にもなっている。

前橋市街地から赤城山へ。最初に見えてくる大鳥居} 前橋市街地から赤城山へ。最初に見えてくる大鳥居

裾野の長さは富士山に次いで2位

実は赤城山という山は存在しない。最高峰の黒檜山(くろびさん)をはじめ、駒ケ岳、地蔵山、鍋割山(なべわりやま)などの総称であり、正しくは赤城山系という。日本で最も裾野が広いのはもちろん富士山(約35㎞)。では2番目は? この赤城山で約26㎞である。上毛かるたに「裾野は長し赤城山」と詠まれているとおり、なだらかな稜線が織りなす美しい姿が県民に愛されているようだ。県内の小、中学校の校歌の4割に赤城山が歌詞として入っている。小学校の運動会では山の名前をつけた団(グループ)で争うが、人気は赤城団だ。

春はツツジ、夏は新緑が美しい赤城白樺牧場} 春はツツジ、夏は新緑が美しい赤城白樺牧場

登山、キャンプ、楽しみいろいろ

観光は山頂にある大沼が起点となる。面積約88万㎡のカルデラ湖で、周辺にはキャンプ場やロッジがあり、各山への登山道も整備されている。手漕ぎボートやモーターボートを楽しめ、カヌーも解禁になった。冬は全面結氷し、ワカサギの穴釣りファンで賑わう。大沼に近い覚満淵は「小尾瀬」と呼ばれる美しい湿原。30分ほどで1周できる木道が整備されており、四季折々の自然を満喫したい。大沼の南東2㎞ほどの小沼には手つかずの自然が残る。コバルトブルーの湖面に映える山の姿は一見の価値がある。

絶好のフォトスポット覚満淵。多くの写真家が訪れる} 絶好のフォトスポット覚満淵。多くの写真家が訪れる

静かな時間を楽しみたい人は小沼へ} 静かな時間を楽しみたい人は小沼へ

自転車で一気に山を制覇

かつてはウインタースポーツの名所だった赤城山。スキーの発祥の地とされ、日本人初の冬季五輪メダリストとなった猪谷千春さんは赤城山で練習を積んだ。現在も「日本一小さいスキー場」がある。大沼ではスケートも盛んだった。最近は自転車とマラソンが脚光を浴びている。「まえばし赤城ヒルクライム大会」は前橋市内から山頂新坂平まで標高差1313m、距離20.8㎞という国内屈指のロードレース。全国から出場者が集まる。大沼の周囲は4.4㎞あり、平野部より気温が10度前後低いため、夏の走り込みに最適だ。

手漕ぎボートや足踏みボートが並ぶ大沼} 手漕ぎボートや足踏みボートが並ぶ大沼

蕎麦と天ぷら、川魚、グルメも納得

飲食店は大沼周辺に集中している。上州名物のおっ切り込みや焼きまんじゅう、味噌こんにゃく、ワカサギフライ、イワナの塩焼きを提供する店が多い。蕎麦好きなら、ぜひ寄ってもらいたいのが覚満淵近くにある「風の庵」。北海道産の玄蕎麦を石臼で製粉した十割蕎麦が自慢。香り高く、のどごしがすばらしい。近くの山で採る山菜やきのこの天ぷらも頼みたい。注文してから焼いてくれるイワナも美味。

趣のある店内で、繊細な蕎麦をいただける「風の庵」} 趣のある店内で、繊細な蕎麦をいただける「風の庵」

スポット詳細

住所
群馬県前橋市富士見町赤城山 map map 地図
エリア
県央エリア
コース1
黒檜山・駒ケ岳
大洞おのこ駐車場横にある大洞駒ヶ岳登山口から駒ヶ岳、黒檜山を経て大洞駒ヶ岳登山口までのルート。駒ヶ岳から黒檜山を縦走するコースは、赤城山の中でも最も人気の高いハイキングコース。笹の中の単調の急坂が続いた後、長い鉄階段が登場。岩場の続く厳しい登りを越えれば谷川岳をはじめ、上越国境の皇海山や、奥日光連山、燧ケ岳や上州武尊山などを一堂に望む大パノラマが広がる。天気の良い日には富士山や遠く南アルプスまでも見渡すことができる。
コース2
鈴ヶ岳
鈴ヶ岳登山口はレンゲツツジの名所、白樺牧場近くにある。小ピークの姥子山を越え、再び下ると鍬柄峠。大沼の先にそびえる地蔵岳方面の眺望が良好。鍬柄山頂に辿り着くと進行方向に鈴ヶ岳、後方に谷川岳や武尊山が見晴らせ、眺望は抜群。その展望の良さと自然林の豊富さから初心者から、熟練ハイカーまで十分に楽しめる群馬県でも有数のハイキングコース。
コース3
地蔵岳
大洞駐車場から地蔵岳、八丁峠をまわって大洞駐車場に戻るルート。地蔵岳山頂からは、北側には黒檜山、鈴ヶ岳、南側は関東平野一望という、赤城随一の広大な展望が期待できる。一等三角点「赤城山」は、最高峰の黒檜山ではなく、この地蔵岳山頂に存在する。地蔵岳は一等三角点研究会が風格や眺望、登り甲斐などを基準に選定した「一等三角点百名山」にも名を連ねる名峰。山頂にはかつて地蔵堂が立ち、明治初年まで赤銅製の地蔵尊が安置されていたが現在は残っていない。
コース4
深山・赤城キャンプ場・鈴ヶ岳山麓
深山を出発し、カラマツ樹林を抜けて赤城キャンプ場を経由し、鈴ヶ岳山麓へいたるルート。赤城キャンプ場近くになると美しいカラマツ林に囲まれ、鈴ヶ岳山麓付近には熊笹が人の背丈ほどに生い茂る森林浴気分を存分に味わえる。赤城キャンプ場までは自家用車等で行き、そこから鈴ヶ岳山麓を歩くのもよい。鈴ヶ岳山麓を過ぎると視界が開け、ミズナラやシラカバの原生林に包まれる。

情報提供: ナビタイムジャパン

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アクセス

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最寄り

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