七里の渡跡
東海道唯一の海路として知られる桑名宿側の拠点港
伊勢国の東側の玄関口
1616年(元和2)に始まったとされる、東海道における唯一の海上路「七里の渡し」。宮宿と桑名宿の海を挟んでの距離が七里(約27km)であったことから、そう呼ばれるようになった。七里の渡跡は伊勢国の東の入り口にあたることから、「伊勢国一の鳥居」が1781年(安永10、天明元)~1789年(天明9、寛政元)に建てられている。この鳥居は20年に一度の式年遷宮ごとに、伊勢神宮宇治橋の鳥居を移して建て替えられる。2015年(平成27)の鳥居の建て替えの際は鳥居を桑名市民会館まで運び、そこから七里の渡跡までの約1.8kmを、長さ200mの2本の綱で奉曳(ほうえい)する「お木曳行事」が盛大に行われた。
桑名宿の中心として栄えた
七里の渡跡の西側には舟番所、高札場、船会所、問屋場などがあり東海道を行き交う人たちで賑わいを見せたという。1958年(昭和33)には、三重県指定史跡に指定。1959年(昭和34)、伊勢湾台風によってこの地方は甚大な被害を受け、その後七里の渡跡の前に堤防が築かれた。そのため、今日の七里の渡跡は江戸時代とは異なる景観ではあるが、現在も船が停泊されている様子を見ることができ、散策すれば往時の雰囲気を感じることができる。
桑名城の敷地跡にも足を延ばそう
七里の渡跡のすぐ横には「海上の名城」と謳われた桑名城跡が広がっており、現在は三の丸公園や九華公園として整備されている。かつては51の櫓があったと記録されており、なかでも蟠龍櫓は歌川広重の「東海道五十三次」にも描かれるなど有名。海上からも蟠龍櫓はよく見えたようで、桑名宿の象徴としての役割も担っていたようだ。現在、七里の渡跡近くに建てられている建物は水門管理所として建てられたものだが、2階の展望室が開放されており、木曽川や揖斐川(いびがわ)の風景を眺めることができる。
海の安全を願い建立された住吉神社
桑名は古くから海運や木曽三川を利用した船運の拠点港として栄えた土地柄。木材や米などが集積され、商業活動も活発だったという。七里の渡跡から揖斐川に沿って西へすぐの場所にある住吉浦には、かつては廻船業者が集まっていた。これらの人たちが航海の安全を祈り、1715年(正徳5)に建立したのが住吉神社。石鳥居や石灯籠、狛犬などは廻船業者や材木商によって寄進されたものだ。この神社付近から眺める伊勢大橋や木曽三川は、水郷・桑名ならではの趣ある風景。また、ここから北へ5分ほど歩いた場所には、ジョサイア・コンドルが手がけた名建築を見られる「六華苑」がある。ぜひ立ち寄ってみるといいだろう。
スポット詳細
情報提供: ナビタイムジャパン
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