平安古鍵曲
鍵曲(かいまがり)とは左右を高い土塀で囲み、道を鍵の手(直角)に曲げた独特な道筋のこと。城下に進入した敵を迷わせて追い詰めるための工夫の一つで、別名「追廻し筋」と呼ばれている。重臣たちの屋敷を守るために造られた鍵曲は、旧田中別邸近くに位置する平安古のほか、堀内地区の口羽家住宅そばや大児玉横町でも見ることができる。夏蜜柑が実る季節に土塀の上から黄色の果実がのぞく風景は萩ならではの景観。現在では、昔ながらの萩らしい風情を残す閑静な散策道として親しまれている。