語らい座 大原本邸
倉敷の礎を築いた大原家の社会貢献や経営哲学が学べる場
大原美術館から今橋を渡ってすぐの場所にある「語らい座 大原本邸」
倉敷を代表する町家を改修して新たな場が誕生
旧大原家住宅は、1795年(寛政7)に主屋を着工し、座敷や蔵を増築、明治中期にはほぼ現在の形になった。敷地は約2200平方メートル。1階の倉敷格子や2階の倉敷窓など、この地の町家の典型的な特徴をもっている。主屋など10棟が1971年(昭和46)、国の重要文化財に指定されている。「語らい座 大原本邸」は、この住宅を改修して2018年(平成30)にオープンした。「語らい座」という名には「語らう場」とともに「カタライザー(触媒)」の意味が込めてあるという。「今とこれからを語り合う場」として研修会や、修学旅行生と地元学生が学びを通して交流する場としても活用されている。
土間の障子に投影されるのは總一郎に宛てた両親からの手紙。厳しくも愛情に満ちた言葉が綴られている
「ふりそそぐ言葉」はビジネスや自分の生き方を考えるうえで参考になりそう
意味深い言葉の数々に見入ってしまう
大原家のなかでも7代・孫三郎(まごさぶろう)、8代・總一郎(そういちろう)父子の社会貢献思想、経営哲学は、倉敷のみならず全国的にも大きな影響を与えたといっていいだろう。ここは、そういう思想や哲学を生んだ場の力を感じ取り、追体験する施設を目指している。邸内のうち、玄関から土間を経て、敷地北側の蔵を通り、離れ座敷に至る計6か所を公開している。まず、玄関の格子戸を入ると「ふりそそぐ言葉」の展示と出合う。「10人のうち7人も8人も賛成するようなら、もうやらない方がいい」、「感情を出発点とした政策には賛同できない」、「最後まで根気強くやるほうがゴールにたどり着く」といった言葉が白い立体文字となって天井からつり下がっている。大原家5代・壮平、6代・孝四郎、孫三郎、總一郎の言葉で、いずれも含蓄が深く見入ってしまう。
孫三郎を象徴する事業をデザインした10のレリーフ
土間を抜けた先に続く蔵も展示スペースだ。「中倉1-大原家の歴史-」では大原家8代の歩みを年表形式で紹介。「中倉2-10年先の見えた人-」は7代・孫三郎を紹介する部屋だ。孫三郎の頌徳碑(しょうとくひ)の土台に埋め込まれていたレリーフ10点や「大原孫三郎日記〈明治35(1902)年〉」などが並ぶ。城山三郎による評伝の題名にもなった「わしの眼は10年先が見える」という言葉を残した孫三郎は数々の事業を手がけた。10のレリーフは、孫三郎が手がけた事業をイメージさせるデザインがすばらしい。
土間を抜けると石畳の路が続く。個人の邸宅の敷地内とは思えないほどだ
總一郎の書斎をイメージしたカフェ
そして、「内中倉-哲学する経営者-」は、8代・總一郎を紹介する部屋。木工家・黒田辰秋(くろだたつあき)の拭漆欅大飾棚(ふきうるしけやきおおかざりだな)と板画家・棟方志功(むなかたしこう)からの書簡を展示。黒田と棟方は生活のなかの美を理想とした民芸運動の作家だが、民芸運動に共感、支援した總一郎の心が伝わってくるようだ。一角には、總一郎の書斎をイメージしたカフェがあり、總一郎が好きだった「鳥類」「民芸」関連も含め蔵書約2000冊を収めている。読むことができる本もあり、オリジナルコーヒーを楽しみながらゆったりと過ごせる。ブックコーディネーションは岡山市の古書店「Brisees」代表の福井一朗さんが手がけた。そして、大原家当主がお茶やレコード鑑賞などを楽しんだ離れ座敷は「思索の、間」と名づけられた休憩・交流スペース。孫三郎がみずから作庭に関わった日本庭園を一望できる。大原家の人々が残した思想・哲学を感じながら、美しい庭を眺め、さらに思いを深めてみたい。
スポット詳細
- 住所
- 岡山県倉敷市中央1-2-1
- エリア
- 倉敷美観地区エリア
- 電話番号
- 0864346277
- 時間
- 9:00-17:00(最終入館16:30)
- 休業日
-
月(祝、振替休日の場合は開館)、年末年始
※貸切、臨時休館等あり - 料金
-
[入館料]一般500円(400円)、高校生以下400円(200円)
※()内は20名様以上の団体料金 - 駐車場
- なし
- クレジットカード
- 可(VISA、MasterCard、JCB、AMEX、銀聯、DISCOVER、Diners Club)
- 電子マネー/スマートフォン決済
- 可(Suica、PASMO、QUICPay、iD、nanaco、WAON、楽天Edy)
- Wi-Fi
- なし
- コンセント口
- なし
- 喫煙
- 不可
- 滞在目安時間
- 0-30分
情報提供: ナビタイムジャパン
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クチコミ
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- 大原美術館近く
- 大原美術館を出て今橋を渡ると目の前でした。大原家の旧宅がよく保存されています。大原家の歴史が古文書のような資料からが展示されていました。中の庭がきれいに整備されていました。
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- 倉敷観光にて
- 倉敷駅から徒歩で倉敷美観地区に行った場所にあります。大原家の歴史や家族とのやり取りの文章などが展示していました。また、入口の紅葉がかっていたのが素敵でした○
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- 大原家の本邸
- 大原美術館や有隣荘を見ると、大原家の繁栄がいかに凄いか分かります。財閥の本邸にしては地味と思いますが、素晴らしい建物です。
TripAdvisorクチコミ評価
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