飛島
日本海に浮かぶ不思議が詰まった小さな離島
酒田港から定期船「とびしま」で冒険の旅へ
酒田港より北西に約39kmの場所にある山形県唯一の離島「飛島」は、定期船「とびしま」で約75分の距離にある。人口174人(2022年11月現在)のこの小さな島には「日本海に浮かぶ不思議アイランド」というキャッチフレーズが付けられており、バードウォッチングや釣り、トレッキングなどアウトドアアクティビティの宝庫だ。島内にはタクシーやバスがなく、基本的に徒歩もしくは船着き場近くにある無料の観光自転車や有料のレンタル電動自転車などを借りての移動となるため動きやすい服装で行こう。島内には日用雑貨店や2022年(令和4)に定期船発着所「とびしまマリンプラザ」1階にオープンした「小さな島の小さなコンビニうみねこちゃん」などがある。また「とびしまマリンプラザ」2階にはカフェ「しまかへ」が入っており、ランチや休憩に立ち寄ろう。新鮮な海の幸を使った海鮮丼や、島のソウルフード「あずきうどん」などを味わえる。
南北の動植物が生息する貴重な生態系の島
飛島は、およそ1000万年前に起きた海底噴火によって形成されたといわれる。面積275万平方メートル、周囲約10.2kmという小さな島の周りを暖流の対馬海流が流れているため、山形県で最北に位置するにもかかわらず年平均気温は12℃以上と温暖。島内には縄文時代の集落跡である「葡萄崎遺跡(ぶどうざきいせき)」を含む3つの縄文遺跡があり、北陸や北東北で見られる土器が出土することから、古くから人が住み、海を経て交流をしていたのではという見方もされている。その後時代が下るにつれてさまざまな勢力の支配下におかれたが、江戸時代に庄内藩の所領として「飛島」と呼ばれ始め、北前船交易では水や食料の補給港や潮待ち港として重要な役割を果たした。2016年(平成28)には「鳥海山・飛島ジオパーク」として日本ジオパークに認定された。
約300種の野鳥が観察される渡り鳥の休息地
豊かな自然が広がる飛島は、渡り鳥の中継地として有名。なかでも春と秋の渡り鳥の時期には約300種の野鳥が見られることから、日本有数のバードウォッチングの場所として、多くのバードウォッチャーが訪れる。ほかにも島内に生息する多種の野草も見逃せない。対馬暖流の影響か寒地系と暖地系の植物が混生し、酒田市指定天然記念物のタブノキ林も存在する。飛島で初めて発見され酒田市の花ともなっているユリ科の「トビシマカンゾウ」といった珍しい花も。6~7月に見られる、トビシマカンゾウの黄色に埋め尽くされた島内北西部の荒崎海岸は圧巻の景色。ジオガイドとともに島内の自然を巡るツアーもあるため、興味があれば問い合わせてみよう。
宿泊して飛島を満喫しよう
見どころがたくさんあり、日帰りですべてを観光するのは難しい飛島。それならば、島内に宿泊して満喫してみるのはいかがだろう。国定公園に指定されているためキャンプはできないが、小さい島ながら飛島には旅館や民宿が計7軒ある。船着場に到着すると各旅館や民宿の方が荷物を預かり宿まで運んでくれるため、身軽に飛島内を歩きながら宿に向かうことができる。夏場は多くの人が訪れるため、早めの予約がおすすめだ。島への移動手段が船のみであり、海上荒天の場合は欠航となることも多いため、前後に余裕をもったスケジュールで訪れよう。また天候により大きく揺れる場合もあり、船酔いが心配な人は酔い止め薬を忘れずに。季節や曜日によって便数や時刻が異なるため、定期便の情報は事前にチェックを。なお、乗船予約はウェブサイトからも可能だ。
スポット詳細
- 住所
- 山形県酒田市飛島 地図
- エリア
- 庄内エリア(北)
- 電話番号
- 0234242233
- 休業日
- 無休
- 料金
- [定期船とびしま]大人片道2,400円、往復4,280円、小人片道1,070円、往復2,140円
- 駐車場
- なし
- クレジットカード
- 不可
- 電子マネー/スマートフォン決済
- 不可
- Wi-Fi
- なし
- コンセント口
- なし
- 喫煙
- 可
- 滞在目安時間
- 120分以上
- 車椅子での入店
- 可
- 乳幼児の入店
- 可
- ペットの入店
- 可
- 雨の日でも楽しめる
- はい
情報提供: ナビタイムジャパン