柴田神社・北庄城址
柴田勝家が築造した「幻の城」の遺構に歴史ロマンを感じる
石垣や堀跡の一部を露出展示
北の庄城址・柴田公園は、JR福井駅から徒歩で約6分、市街地の真ん中に位置する。ここは織田信長の重臣、柴田勝家が築いた北庄城の跡地で、隣接する柴田神社の辺りに天守があったとされる。現在はきれいな史跡公園として整備され、辺り一帯を見守るように鎮座する勝家の像の周囲に石垣や堀跡の一部が露出展示されている。また、勝家の死後、徳川家康の次男である結城秀康がこのエリアを含む場所に福井城を築造しており、福井城の門の礎石や土居、石垣の一部も見ることができる。信長の妹で浅井長政に嫁いだのち、勝家の正室となったお市の方と、長政との間の三姉妹(茶々、初、江)の像も設置されている。2007年(平成19)に「日本の歴史公園100選」に選ばれた。
9層の天守をもつ日本最大級の城
勝家が北庄城の築造を始めたのは1575年(天正3)にさかのぼる。石垣や瓦には福井特産で青みを帯びた笏谷石(しゃくだにいし)がふんだんに使われ、9層の天守をもつ日本最大級の城だったと記録が残っている。しかし、賤ケ岳(しずがたけ)の戦いで羽柴秀吉に敗れた勝家は1583年(天正11)4月24日、お市の方とともに北庄城で自刃した。このとき城が焼け落ちたことに加え、後年、跡地に福井城が建造されたため、北庄城は長く「幻の城」と呼ばれていた。現在、園内で確認できるのは、福井市教育委員会が1993年(平成5)度から実施した発掘調査によって発見されたわずかな遺構だけだが、それらを手掛かりに勝家が活躍した時代に思いを巡らせるのもいいだろう。
勝家や北庄城への理解が深まる資料館
公園を訪れたら正面左手にある橋にも注目してほしい。これはまちづくりにも熱心に取り組んだ勝家が足羽川に架けたといわれる九十九橋(つくもばし)を模したものだ。橋の南半分を石で、北半分を木で造った全国的にも珍しい半石半木の造りが再現され、欄干には往時から残されていた石材が使われている。橋の奥にある建物は無料で入場できる北の庄城址資料館である。1階には笏谷石で造られた九十九橋の橋脚が展示されている。その隣にあるのは勝家が九頭竜川(くずりゅうがわ)に並べた舟の上に板を渡して舟橋を架けた際、舟を連結するために用いた大きな鎖だ。2階にも発掘調査に関するパネルや出土品、肖像画や書状が展示され、勝家や北庄城への理解が深まるほか、テラスからは公園の様子を見渡せる。公園から徒歩約12分の西光寺には勝家とお市の方の墓があるので、2人をしのびたくなったら、足を運んでみよう。
スポット詳細
- 住所
- 福井県福井市中央1-21-1 地図
- エリア
- 福井エリア
- 電話番号
- 0776205346
- 時間
-
24時間
[北の庄城址資料館]9:00-17:00 - 休業日
- 無休
- 料金
- 無料
- 駐車場
- あり(10台)
- 滞在目安時間
- 0-30分
情報提供: ナビタイムジャパン
アクセス
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