本願清水イトヨの里
イトヨに関する学びと癒やしにあふれた「エコミュージアム」
天然記念物の本願清水イトヨ生息地
イトヨはトゲウオ目トゲウオ科の体長5cm前後の小型魚で、海に棲み産卵期に川をのぼる遡河型と、一生を淡水域で過ごす淡水型(陸封型)の2タイプがいる。本願清水にいるのは後者で、冷たくきれいな水にしか生息できないイトヨは、大野の豊富な湧水を象徴する生き物として保護の対象となっている。絶滅危惧種にも指定されており、本願清水イトヨの里は貴重なイトヨの生態を観察できる学術的にも価値の高いエコミュージアムだ。建物に隣接する本願清水は、1934年(昭和9)に「本願清水イトヨ生息地」として国の天然記念物に指定されているほか、2008年(平成20)には「平成の名水百選」に選ばれている。透明度の高い池の中を上からのぞき込むと、快適そうに右に左に泳ぐイトヨを見ることができ、癒やしのひとときを味わえる。
半地下のスペースで水中のイトヨを観察
本願清水イトヨの里の館内には、「イトヨ観察コーナー」をはじめ、「大野の地下水」「名水に育まれた文化」などの展示コーナーや、映像機器を備えたレクチャールーム、子どもが楽しめる遊具コーナーなどがそろっている。イトヨ観察コーナーは本願清水を拡張した池と接しており、半地下になった同コーナーのガラス窓から水中のイトヨを観察できる。イトヨは春(4、5月)になると産卵時期に入り、オスは口元から腹部にかけて鮮やかな紅色の婚姻色に染まりだす。オスは繁殖のための巣を作るほか、産まれた子どもの世話もオスが担う。自然な環境でイトヨがどう生きているのかを見られるのは貴重な機会だ。また、イトヨ観察コーナーでは研究用にイトヨを人工飼育する大型水槽を見ることもでき、天候に関係なくつねにクリアな水中環境下の魚影を確認できる。
人々の暮らしを支えた名水
館内展示スペースでは、足元の床一面が大野盆地の航空写真となっている「大野の地下水」のコーナーに驚かされる。大野盆地の地下深くには水がめのように水を通さない岩盤が横たわっており、周囲の山々から伏流水となって流れ込む水や水田からしみ込む水が、岩盤の上の砂礫(されき)層に蓄えられているという。航空写真からは、山に囲まれた大野の地形が豊かな水資源をもたらしていることを読み解くことができる。また、「名水に育まれた文化」のコーナーでは、織田信長配下の武将・金森長近が越前大野城を築いた約440年前、町用水の水源として本願清水が掘られた歴史や、清水(しょうず)と呼ばれる湧き水が盆地に数多く点在し、古くから人々の暮らしを潤してきた生活文化を紹介。今は懐かしい手押しポンプやつるべ井戸も展示し、操作体験できるようにしている。
スポット詳細
- 住所
- 福井県大野市糸魚町8-44 地図
- エリア
- 永平寺・大野・勝山エリア
- 電話番号
- 0779655104
- 時間
- 9:00-17:00
- 休業日
- 月(国民の祝日にあたる場合は除く)、祝の翌日、年末年始
- 料金
- [入館料]大人(高校生以上)300円、中学生以下無料
- 駐車場
- あり
情報提供: ナビタイムジャパン
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クチコミ
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- イトヨの里
- イトヨとは何か知らなかったのですが、綺麗な水に生息している淡水魚でした。魚にはトゲがあると聞きました。入るときは何か掃除をしている方がいたのですが中には職員の方はいました。
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- 誰もいない
- 市街地からやや外れます。何やら立派な施設、大きな駐車場があるのですが、訪れている人はなく、職員が水場や周辺の清掃に励んでいました。イトヨの展示館には客がいたのかもしれませんが、、、
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- 水の里
- 大野市の観光で訪れました。「施設入館&まちなか循環バス利用パスポート」の対象施設ですが有料スペースは入って右手の特別展示室のみ。大野のおいしい湧き水が飲めます。また、イトヨの生態系やお魚に関するクイズもあり、子供連れにお勧め。観光当時は非常に暑かったので、涼んで一息する場所にするのもあり。
TripAdvisorクチコミ評価
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