平泉寺白山神社
国史跡となっている境内、白山信仰の祈りの空間
神域を巡り、心をリフレッシュ
勝山市東部の丘陵地。なだらかな傾斜を上るように石階段の参道がまっすぐに延びる。参道の両側に樹齢を重ねた杉の巨木が林立し、その足元をスギゴケ、ヒノキゴケが緑色に染める。神気に満ちたこの空間を過去1300年の間、何人の人が通り霊峰白山に祈ったのか。そう考えながら「一の鳥居」「二の鳥居」をくぐっていくと、時をさかのぼっていくような不思議な気分になる。石階段の先に拝殿があり、さらにその後方の高い場所に本社(ほんやしろ)が凜とした姿を見せる。柏手を打ち、静かに手を合わせると、心身のよどみがすーっと消え去るような感覚に。自然の息吹と霊験を感じるパワースポットだ。
白山の主峰である御前峰(ごぜんがみね)の神を祀る本社。現在の建物は1795年(寛永7)に12代福井藩主の松平重富が寄進したもの
創建は約1300年前の奈良時代
平泉寺白山神社は、明治初期の神仏分離令で寺号を廃して神社となっているが、717年(養老元)に越前の僧・泰澄が霊峰白山を開山する際に創建した「平泉寺」がルーツにあたる。最盛期となる室町時代には社領9万石9万貫、社堂48社36堂、6000の僧坊(僧侶が起居する家屋)を誇った。白山の越前側に神仏習合の大規模な宗教都市を築いたのだ。その後、戦国時代に一向一揆の攻撃対象となり、伽藍(がらん)、堂宇の数々は焼失。しかし、大野城主・金森長近や豊臣秀吉の支援を受けて再興し、明治に入って廃仏したうえで現在の名称となった。
御手洗池。泰澄はこの泉に現れた女神から白山登拝のお告げを受けたという
社務所に接する「旧玄成院庭園」は国の名勝。室町時代に作庭された回遊式枯山水庭園で、一面に広がる苔が美しい
公開されている旧境内の発掘地へ
境内には平泉寺創建にまつわる伝承が残る御手洗池(みたらしいけ)など神秘的なパワースポットのほか、国名勝に指定される苔むした庭園もあり、見どころは多い。このほか、参拝を終えたら、神社境内に隣接する「国史跡白山平泉寺旧境内」にも足を運んでみよう。現在の平泉寺白山神社の境内は、中世後期の境内の10分の1ほどと推定され、一帯は巨大な宗教都市だった。1989年(平成元)から発掘調査が始まり、白山神社境内から少し離れた山中や田畑から、階段状に造成された多数の平坦地や石垣、石畳の道をはじめ、土器、陶磁器など生活用品の破片が発見されている。これらはまだ全体の一部でしかなく、公開されている発掘地を歩いて、いにしえの人々の暮らしや平泉寺の規模を想像してみよう。
スポット詳細
- 住所
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福井県勝山市平泉寺町平泉寺56-63
地図
- エリア
- 永平寺・大野・勝山エリア
- 電話番号
- 0779881591
- 時間
- 日出-日没
- 休業日
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無休
※冬期積雪あり - 料金
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[参拝料]無料
[庭園]50円 - 駐車場
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あり(市営駐車場)
※環境維持協力金300円 - クレジットカード
- 不可
- 電子マネー/スマートフォン決済
- 不可
- Wi-Fi
- なし
- コンセント口
- なし
- 喫煙
- 不可
- 滞在目安時間
- 60-120分
情報提供: ナビタイムジャパン
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クチコミ
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- 隠れた名所
- 福井駅の観光案内所でパンフを見つけ、恐竜博物館の帰りに寄りました。苔むした境内が神秘的で、杉並木を抜けて参拝心が洗われるような空間でした。本殿の竜の彫り物や壁の装飾など素晴らしいものでした全く予備知識めなく訪れましたが、福井にこんな素晴らしいところがあるなんて、行ってみないとわからないものです
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- 白山神社
- 中尊寺にある白山神社には神楽の舞台が作られているが、これは見事だ。私は広島で小さい頃から神社で神楽を見て育っているが、白山神社の舞台で神楽を見たいと思ったほど。舞台のスペースは広く、花道もとても立派だ。神楽鑑賞に馴染みない人にはこの白山神社の神楽舞台の素晴らしさは解りにくいかもしれないが、自分にはとても感傷的な場所であった。
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- 苔深い
- 平泉寺は地面が苔で覆われ、巨木が生い茂る歴史を感じる空間です。華やかな建物が何も無いことが魅力的です。
TripAdvisorクチコミ評価
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