末廣酒造と蔵喫茶杏
老舗酒蔵で会津の地酒と仕込み水で淹れた香り高いコーヒーを
創業170年余の老舗酒蔵
風情ある町並みが残る会津若松市七日町(なのかまち)。そこでひときわ存在感を放つ古い建物が、末廣酒造の「嘉永蔵(かえいぐら)」だ。末廣酒造は江戸時代末期の1850年(嘉永3)に、会津藩の御用酒蔵だった新城家(しんじょうけ)から分家独立した初代・新城猪之吉(しんじょういのきち)が創業。当初は酒以外に漆器や秤(はかり)なども扱っており、戦後に専業になったことで屋号を末廣酒造とした。会津を代表する偉人・野口英世ともゆかりが深い。英世の恩師・小林栄(こばやしさかえ)と同蔵・新城家は親戚筋にあたり、その縁から英世の母シカが行商や中田観音(なかたかんのん)参拝の際に立ち寄り、英世も足を運んだことがあるという。そんな由緒ある酒蔵「嘉永蔵」は、明治から大正、昭和初期にかけて築かれた主屋や蔵、煙突、正面門など9か所が、2018年(平成30)に登録有形文化財に認定された。なかでもシンボリックなのが、木造3階建ての主屋だ。外の正面には、新酒ができた合図である杉の葉で作った酒林(さかばやし)が飾られ、酒蔵らしさを演出。そこに連なる酒蔵の白壁は、町の景観のひとつといえる。そのため、1997年(平成9)には、会津若松市の歴史的景観指定建造物にも指定された。
いつでもできる酒蔵見学
存在そのものが歴史といえる老舗の酒蔵を、ガイドの案内付きで無料で見学できる(※1日6回、人数制限あり)。木戸をくぐりぬけて蔵のエントランスホールに入ると、日本建築では珍しい吹き抜け空間。そこが昔の主人の住まいだった木造3階建ての主屋だ。外からは想像もつかない開放的な空間にしばし目を奪われる。ここが酒蔵見学コースのスタート地点だ。日本酒の製造工程や酒米の説明もていねいにしてくれる。昔の酒造りの道具が並ぶ展示室の先には古酒貯蔵庫がある。薄暗いなかに年代物の大吟醸酒がズラリ。販売もしているが、長期間保管しているため少々値が張るとか。
お楽しみの利き酒は無料
酒蔵見学のあとは、酒蔵ショップへ。こちらでは、常時3〜4種類の同蔵の日本酒を無料で試飲できる。ラインナップは季節によって違うので、オススメを聞いてみよう。ただし飲み過ぎにはご注意を。気に入ったらお土産に買って帰ろう。昔ながらの製法を頑なに守り続けている山廃(やまはい)の純米酒や、鑑評会(かんぴょうかい)で金賞に輝いたこだわりの吟醸酒、日本酒がちょっと苦手な人でも飲みやすい梅酒など、多彩なラインナップは直売店ならでは。お酒にあう会津の名産品も多数そろえる。セットでお土産にすれば、喜ばれること間違いなしだ。
蔵の中のカフェでゆったりとした時間を
5つの蔵のなかで最も古い「杏蔵(きょうぐら)」は1892年(明治25)築だが、それを改築して造られたのが「蔵喫茶 杏(きょう)」だ。シックでモダンな調度品でまとめられた和洋折衷(わようせっちゅう)の店内は、気密性の高い蔵の中ならではの居心地のよさ。仕込み水で淹れたコーヒー(オリジナルブレンド550円)や大吟醸を使ったシフォンケーキ(580円)など酒蔵らしいメニューでゆったりと時間を過ごせば、旅の疲れもつかの間癒やされるだろう。
スポット詳細
- 住所
- 福島県会津若松市日新町12-38 地図
- エリア
- 会津若松エリア
- 電話番号
- 0242270002
- 時間
- 10:00-16:30
- 休業日
- 水(祝の場合は営業)
- 駐車場
- あり(20台)
- クレジットカード
- 可(VISA、MasterCard、JCB、AMEX、銀聯、DISCOVER、Diners Club)
- 電子マネー/スマートフォン決済
- 可(Suica、PASMO、QUICPay、iD、nanaco、WAON、楽天Edy)
- Wi-Fi
- あり
- コンセント口
- なし
- 喫煙
- 不可
- 平均予算
- 【昼】1-1,000円
- 滞在目安時間
- 30-60分
- 車椅子での入店
- 可(バリアフリーではありませんがスタッフが手伝います)
- 乳幼児の入店
- 可
- 雨の日でも楽しめる
- はい
情報提供: ナビタイムジャパン
クチコミ
-
- 最後の回に間に合いました
- 1時間に一度、説明をしていただきながら見物出来ます。説明は、わかりやすくて興味をもてます。震災後の復興にも力をいれている酒蔵さんで、野口英世とも縁がある由緒ある家系です。最後に、ショップで試飲もさせていただけます。とても美味しかったです。
-
- 残念!
- 猪苗代まで来たのだからと思い、帰りちょっと遠回りをして訪れました。残念ながら「臨時休業」の張り紙。 えーっ!ショックせっかく行ったのに。蔓延防止法のためらしいですが、再開未定とされていました。
-
- しゅわりん 末廣酒造
- 会津若松市にある末廣酒造に訪れた。目的は酒蔵の見学だったが、訪れたときにはすでに時間が過ぎており、残念ながら見ることができなかった。それですこしでも末廣酒造のお酒を味わおうと、購入したのは「しゅわりん」。微炭酸でアルコール度数も低く甘みがある。まるでシャンパンを飲んでいるような気持ちだ。怖いもの見たさで買った1号瓶だったがこれならもう少し購入しておけばよかったと後悔してしまった。日本酒を飲めない女...
TripAdvisorクチコミ評価
もっと見る