黒神埋没鳥居

遺跡/墓/古墳

桜島の大噴火と自然の猛威を後世に伝える鳥居

鳥居の中央にある額束部分には「腹五社」の文字を読み取ることができる 鳥居の中央にある額束部分には「腹五社」の文字を読み取ることができる

桜島東部の黒神(くろかみ)地区にある鹿児島市立黒神中学校。その敷地内には途中まで地面に埋もれた鳥居がある。1914年(大正3)に桜島が大噴火を起こし、黒神地区一帯が火山灰や軽石で埋没したことにより、高さ約3mの鳥居は笠木部分の約1mのみが地上に残ることとなった。その後、地元住民たちは降り積もった火山灰の上に新たな集落を建設し始めたが、当時の東桜島村長だった野添八百蔵(のぞえやおぞう)が爆発の猛威を後世に伝えるため、鳥居をそのままの形で保存することを決断。1958年(昭和33)には県の文化財(天然記念物)に指定された。鳥居の奥には参道が続いており、中学校の敷地を通って進んでいくと、うっそうと生い茂る木々のなかに腹五社(はらごしゃ)神社の社殿がある。その本殿には火山灰の中から発掘された御神体(御神像)が現在も祀られているという。ほかにも、鳥居から歩いて数分の場所には、同じく大噴火により埋没した旧長野邸の門柱があり、門柱の先端だけが地上に出ているのを見ることができる。

鳥居のかたわらには、大噴火のあとも奇跡的に生き残ったアコウの老木が青々と茂っている 鳥居のかたわらには、大噴火のあとも奇跡的に生き残ったアコウの老木が青々と茂っている

道路に面した場所にある「黒神げんき塾」は、黒神中学校の生徒たちが鳥居や桜島の情報、川柳などを展示している手作り感あふれるスペース 道路に面した場所にある「黒神げんき塾」は、黒神中学校の生徒たちが鳥居や桜島の情報、川柳などを展示している手作り感あふれるスペース

うっそうとした森のなかにたたずむ腹五社神社のコンクリート造の拝殿。奥には木造、瓦葺きの本殿がある うっそうとした森のなかにたたずむ腹五社神社のコンクリート造の拝殿。奥には木造、瓦葺きの本殿がある

スポット詳細

住所
鹿児島県鹿児島市黒神町(黒神中学校横)
エリア
桜島エリア

情報提供: ナビタイムジャパン

クチコミ

  • 桜島[ウォーキング]有村溶岩展望所〜湯之平展望所〜道の駅桜島〜黒神埋没鳥居
    4.0 投稿日 : 2022.04.21
    道の駅から桜島の北側を回って走る。黒神埋没鳥居(くろかみまいぼつとりい)は、鹿児島県鹿児島市黒神町(かごしまけんかごしましくろかみちょう)にある神社だ。駐車場は意外と広い。1914年の噴火で埋まってしまった鳥居が、そのままの形で保存されている。実物を見ると、火山灰がこれほど積もったことに驚く。鹿児島県の天然記念物に指定されているそうだ。アコウの木が無事なのが、むしろ不思議だ。原五社神社の本殿ま...
  • 桜島観光では是非とも訪れたいスポット。
    5.0 投稿日 : 2022.03.12
    桜島港とは反対側に位置しています。桜島の東側にある黒神神社(腹五社神社)にある、大正3年の大噴火を物語る鳥居です。当時の村長が噴火の記憶を残そうと掘り起こすのを止めて現在に至ります。本殿は灰の下に埋まっており、鳥居の上部のみ地上に残っています。埋没前は高さが3mあったと言われています。駐車スペースやトイレが完備されています。
  • 歴史震災遺跡
    5.0 投稿日 : 2022.01.10
    歴史的震災遺跡として鳥居を残した大正時代の村長に感謝である。メイン道路から6kmほど入り込むが1見の価値あり。井戸水が沸騰しやがて大噴火、鳥居も村も埋まってしまった。

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