八戸酒造株式会社

酒造

世界No.1酒蔵の秘密に迫る、試飲付きの蔵見学

八戸酒造には、文化庁登録有形文化財などに指定されている5つの建造物がある。これらをまわりながら酒造りの現場も見られる蔵見学は、試飲タイムもあり建築マニアはもちろん、お酒好きにも大人気だ。

伝統的な木造軸組工法で造られた主屋。入ってすぐのところに直営ショップがあり、買い物だけでも利用できる} 伝統的な木造軸組工法で造られた主屋。入ってすぐのところに直営ショップがあり、買い物だけでも利用できる

世界酒蔵ランキング1位の名酒造

「陸奥男山」と「陸奥八仙」の2ブランドを展開する八戸酒造は、2021年(令和3)、世界酒蔵ランキング1位に輝いた。この八戸酒造では毎日、蔵見学を開催している。見学後には試飲もできて、参加料は1人500円。今回案内してくれたのは、同社総務部の宮本則男さんだ。「南部弁が出ちゃうけど、どうしても直せないから、皆さんがんばってついてきてくださいね」と場を和ませながら、見学はスタートする。コロナ禍以前は、インバウンドで世界各地から400~500人もの観光客が訪れたという八戸酒造。大正時代に建築された「漆喰土蔵」「赤煉瓦蔵」そして木造の「主屋」など5つの建造物が、「文化庁登録有形文化財」と「八戸市景観重要建造物」に指定されている。蔵見学では、ガイドによる案内のもとでこれらを見てまわることができる。所要時間は30分ほどだ。

老舗ならではの古い看板などが随所に。酒造りの歴史を感じられる} 老舗ならではの古い看板などが随所に。酒造りの歴史を感じられる

あちらこちらで従業員の皆さんとすれ違う。忙しそうにしながらも「こんにちは」とあいさつしてくれる} あちらこちらで従業員の皆さんとすれ違う。忙しそうにしながらも「こんにちは」とあいさつしてくれる

蔵見学と一緒に、お酒の知識のレクチャーも

蔵の内部はどこもひんやりと涼しく、お酒の香りがほのかに漂っている。「ここは土蔵造りの西蔵で、昔から貯蔵用の蔵として使われてきました。日本酒は寒造り、つまり寒い時期にお酒を仕込むので、通年約5℃以下で保管・管理されています」と宮本さん。各蔵の特徴と、どんな目的で使用されていたかを解説しながら、ときどき立ち止まっては酒造りの話をしてくれる。「あちらには木の樽が並んでいますね」と指さす方向を見ると、そこにはワイン造りで使うような樽が並んでいる。「あの中に入っているのは『粕取り焼酎』。粕取り焼酎は知っていますか?」宮本さんの問いかけに首を振ると、酒粕から造る焼酎のことを「粕取り焼酎」というらしい。八戸酒造では2017年(平成29)から「八仙」の酒粕を用いた焼酎造りに取り組んでいるそうだ。「シェリー酒やバーボンを造る樽や、青森の名産、ヒバでできたオリジナルの樽に焼酎を寝かせて香り付けしているんです」とのこと。

日本酒というジャンルを越えて、新たな商品に挑戦する八戸酒造の「今」も垣間見ることができる} 日本酒というジャンルを越えて、新たな商品に挑戦する八戸酒造の「今」も垣間見ることができる

粕取り焼酎のブランド「MINATO DISTILLERY(みなとでぃすてぃらりー)」各2200円。フレーバーには地場農産物を使用している} 粕取り焼酎のブランド「MINATO DISTILLERY(みなとでぃすてぃらりー)」各2200円。フレーバーには地場農産物を使用している

リピーター歓迎。毎回違う案内が楽しめる

「さて次は土蔵造りの北蔵です」という案内で次の建物へ。扉や床に使われている木材は飴色に輝き、長い年月を経てきたことをうかがわせる。八戸酒造は、8代将軍徳川吉宗の時代の1740年(元文5)、初代の駒井庄三郎氏が近江の国を出て陸奥に入り、酒造りを始めたことが起こりだ。「酒造業としての創業は1775年(安永4)。社長は代々駒井庄三郎を名乗り、現在で8代目。当時からの文献をこの蔵でずっと保管していました」と宮本さんは語る。狭い階段をどうにか上がっていくと、2階にはだだっ広い空間が。「昔はここがお座敷になっていて、お客様をもてなすときに使っていました」。現在は地域の人に開放し、写真展やコンサートなどにも利用されるそうだ。このあとも、宮本さんの軽快な南部弁での案内は続く。八戸酒造の蔵見学にはマニュアルがなく、案内する人によって少しずつ内容が違うとか。「リピーター大歓迎」と宮本さん。どんな案内をしてもらえるのか、毎回新鮮な気持ちで見学ができる。

文庫蔵の2階には三升瓶のオブジェが置いてあり自由に撮影できる。「外国人のお客様にも大人気のポーズをします!」と笑顔で実演してくれる宮本さん} 文庫蔵の2階には三升瓶のオブジェが置いてあり自由に撮影できる。「外国人のお客様にも大人気のポーズをします!」と笑顔で実演してくれる宮本さん

ラストの試飲も、何が出るのかお楽しみ!

見学のラストは煉瓦ホールへ。もともとは仕込みが行われていた蔵だが、今はバーカウンターのあるホールになっている。ここで試飲タイムだ。試飲酒はその日に在庫があるものから選ばれるので、運がよければ特別な限定品に出合えるかもしれない。八戸酒造は、青森県産の米とオリジナル酵母をメインに、八戸・蟹沢地区の名水を使用して酒を仕込む。「仕込みは冬がメインのため、蔵人は夏の間、お酒用の米作りしている」という話もあった。また、八戸酒造の蔵人は「新しいコンセプトでの酒造りへの挑戦」を掲げ、社内公募で集まったレシピを各蔵人がアレンジし、新しい日本酒をプロデュースする「Mixseed Series(みくしーどしりーず)」というプロジェクトに例年取り組んでいる。

ラベルデザインが左右反転している「男山」と「八仙」は、それぞれ「裏男山」「裏八仙」と呼ばれる超限定品。出合えたらラッキーだ} ラベルデザインが左右反転している「男山」と「八仙」は、それぞれ「裏男山」「裏八仙」と呼ばれる超限定品。出合えたらラッキーだ

スポット詳細

住所
青森県八戸市湊町本町9 map map 地図
電話番号
0178331171
時間
10:00-16:00
休業日
[通常]土日
[冬期]日
クレジットカード
可(VISA、MasterCard、JCB、AMEX、DISCOVER、Diners Club)
電子マネー/スマートフォン決済
可(Suica、PASMO、iD、nanaco、WAON、楽天Edy、Apple Pay、Google Pay、PayPay)
Wi-Fi
あり
コンセント口
なし(電源の貸し出しはしておりません。)
喫煙
不可(敷地内完全禁煙。駐車場は喫煙可。)
平均予算
【昼】1,001-3,000円
滞在目安時間
30-60分

情報提供: ナビタイムジャパン

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クチコミ

  • 地元の酒蔵
    4.0 投稿日 : 2021.10.16
    八戸の中心街から海の方へ進むと川沿いに登場する建物。レンガ調の建物と木の雰囲気が良い建物が酒蔵です。試飲や見学もできますが、建物の雰囲気だけでも港町の旅情を醸します。
  • 初めて訪れました♪
    2.0 投稿日 : 2021.08.18
    ここの若い男性職員には要注意です!!!事前に試飲の予約をしてあり、なおかつ施設に到着後、当該男性職員に改めて予約の確認までして、別室に案内されて待っていたのですが、試飲スタート時刻を20分以上過ぎても、まったく何の案内もなく、見かねた施設の別の女性職員が何の目的で待っているのかと我々に尋ねる始末。呆れました。まぁ-その女性職員が、事情を知ってから多少のサービスをしてくれたので、この評価...
  • 建築も見もの
    5.0 投稿日 : 2019.12.04
    酒蔵ですが歴史的建造物です。朝10時から見学と試飲ができます。100年以上前の帳簿や漆喰の壁など、ガイドさんがユーモアたっぷりに案内してくれます。ここだけの限定ボトルもあります。酒以外にも楽しめる無料の観光、穴場

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アクセス

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最寄り

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