中部電力MIRAI TOWER(ミライタワー)

全長は180m。開業当時は東洋一の高さを誇り、「東洋のエッフェル塔」といわれていた

全国のタワーで初となる国の重要文化財に指定

地下鉄東山線・名城線栄駅と地下鉄名城線・桜通線久屋大通駅のどちらからでも、徒歩数分でアクセスできる「中部電力 MIRAI TOWER」。1954年(昭和29)に、日本初の集約電波鉄塔「名古屋テレビ塔」として誕生して以来、名古屋の街のランドマークとして親しまれている。2005年(平成17)には、国の登録有形文化財に認定。2013年(平成25)には、日本夜景遺産に認定された。そして2019年(平成31)、開業以来となる全体の改修工事を実施。翌年のリニューアルオープンを経て、2021年(令和3)より、現在の名称で新たなスタートを切り、2022年には文化財としての歴史的・技術的価値が認められ、全国のタワーで初となる国の重要文化財に指定された。

1階エントランスの前には、解体された基礎コンクリートと柱脚の鉄骨が展示されている

1階チケット売り場の周囲にも昔の看板や屋内消火栓などを展示。開業当時の姿をしのぶことができる

カフェやグッズショップなども併設

1階には、テラス席のあるカフェやイギリス風のパブを完備。エントランス前には屋外のテーブル席もあり、公園との一体感が感じられる開放的な空間になっている。そして3階に上がると、階下の公園を眺めながらくつろげるカフェや、多数のオリジナル商品を扱うグッズショップが。マスコットキャラクター「ウエミーヤ」の文房具やお菓子、ぬいぐるみなど、お土産にしたいグッズが充実している。さらに2020年(令和2)のリニューアル後は、4階と5階にアートやクラフトなどを融合した新しいタイプのホテルが誕生。ここに宿泊して名古屋観光を楽しむのもおすすめだ。

1階には周囲の公園と一体化したカフェやパブがあり、ゆっくりとくつろぐには最適

3階のオリジナルグッズショップ。その奥にあるカフェでは、季節に合わせてセレクトした自社焙煎のコーヒーを楽しめる

名古屋の街を一望できる2つの展望台を完備

そしていよいよ、地上90mに位置する屋内展望台「スカイデッキ」へ。大きな窓から名古屋の景色を一望できるのに加え、天井に設置されたミラーにも外の景色が映り込み、ここでしか見られない不思議な景観が広がる。また、日没以降は定期的に360度のプロジェクションマッピングを実施。全方向に映し出される映像と音楽による幻想的な展望体験ができる。さらに階段を登っていくと、地上100mの屋外展望台に出る。ここは天井がなく、金網越しに塔の上部まで見られる吹き抜けの空間。窓もないので、上空の風を直接感じられるのがうれしい。

屋内展望台の「スカイデッキ」。自然をモチーフにしたソファやイスも用意されている

屋外展望台は、芝生を敷いたり植栽をしたりとアウトドアな雰囲気で統一

ライトアップやスカイウォーキングも実施

日没から24時頃まではライトアップも実施。2020年(令和2)のリニューアルによって、最新のLEDによる1670万色の全面フルカラー機能が追加されており、季節やイベントによって塔全体が多彩な色で照らし出される。また、土・日曜、祝日の10時から16時までは、屋外階段で「スカイデッキ」まで登る「スカイウォーキング」も開催中。所要時間は15～20分ほどだ。自分の足で地上90mまで登っていくという特別な体験も楽しんでみたい。なお、塔の下に広がる公園「Hisaya-odori Park」や、すぐ隣の「オアシス21」など、栄エリアにはほかにもおすすめの観光スポットがいっぱい。ぜひとも足を運んでみよう。