鶴富屋敷

その他の史跡/建造物

悲恋物語の舞台にもなった歴史好きにはたまらない古民家

鶴富屋敷は、「日本三大秘境」に数えられる宮崎県の椎葉村を代表する観光スポット。300年ほど前に建てられたと推測される建物に足を踏み入れると、まるで昔話の世界に入り込んだような気持ちになる。

経てきた長い年月を感じられる鶴富屋敷の外観} 経てきた長い年月を感じられる鶴富屋敷の外観

鶴富屋敷は切ない恋愛物語の舞台

1191年(建久2)、源頼朝より命を受けた那須大八郎は平家の残党を討つべく、この地に進軍を開始。到達後、大八郎が目にしたのは、戦意を喪失し農耕に励む平家一門の姿だった。そんな彼らを哀れんだ大八郎は幕府に「討伐を果たした」と嘘の報告をし、この地で彼らとともに暮らすことにした。やがて平家の鶴富姫と恋に落ち、彼女が懐妊した頃、大八郎に幕府から帰還命令が下ってしまう。大八郎と離ればなれになってしまった鶴富姫は1人で子を育て、やがてその子に婿を取らせ、婿に大八郎の姓の「那須」を名乗らせた。愛し合っていたのに生涯をともにできなかった大八郎と鶴富姫の子孫が暮らしていたとされているのが、この鶴富屋敷。切なくもロマンティックな恋愛物語が注目を集め、今日に続く人気スポットとなった。

那須大八郎と鶴富姫の銅像} 那須大八郎と鶴富姫の銅像

重要文化財に指定された歴史的建造物

鶴富屋敷は、JR日向市(ひゅうがし)駅の西口から徒歩4分のバス停・都町で乗車し、約2時間30分、終点の「上椎葉」で降りるとすぐに見えてくる。横に広い屋敷の形状は並列型民家と呼ばれており、ここ椎葉村では今でもおなじみの様式だ。間取りは家の前面に縁側が横一列に設けられ、各部屋は横並びに沿うように配置されている。向かって左から、仏間(ござ)、客間(でい)、寝間(つぼね)、居間(うちね)、土間(どじ)の順だ。椎葉の住宅の特徴をよく表しており、1956年(昭和31)に国の重要文化財に指定されている。300年ほど前に建てられたと推測される年季の入った内部に足を踏み入れた瞬間、いにしえの時代に迷い込んだように感じられる。

鶴富屋敷の拝観受付場} 鶴富屋敷の拝観受付場

来客の接待や冠婚葬祭に使用された客間(でいの間)} 来客の接待や冠婚葬祭に使用された客間(でいの間)

朝夕の食事に利用されていた居間(うちねの間)で、隣接する旅館「鶴富屋敷」宿泊者は夕食の御膳を楽しめるプランがある} 朝夕の食事に利用されていた居間(うちねの間)で、隣接する旅館「鶴富屋敷」宿泊者は夕食の御膳を楽しめるプランがある

椎葉村の文化に触れられる博物館も必見

椎葉村を訪れたなら、鶴富屋敷から徒歩2分のところにある椎葉民俗芸能博物館にも足を運んでみよう。こちらの博物館は地上4階・地下1階で古民家風の造りになっており、写真、民具、祭礼具などの展示を通して、椎葉村の歴史や慣習、受け継がれてきた儀礼や民俗文化を紹介している。もちろん那須大八郎と鶴富姫の資料も多数展示されているので、平家落人伝説に対して、より理解を深められる。また、椎葉村の文化に触れられるだけではなく、椎葉民俗芸能博物館では九州やアジア全域の民俗芸能も取り上げており、新たな発見・驚きがあっておもしろい。鶴富屋敷との共通入場券が販売されていてお得に入場できるので、ぜひ鶴富屋敷と合わせて楽しんでほしい。

椎葉民俗芸能博物館には、今も椎葉村で続いている伝統芸能や暮らしの様子が展示されている} 椎葉民俗芸能博物館には、今も椎葉村で続いている伝統芸能や暮らしの様子が展示されている

宿泊は旅館「鶴富屋敷」で決まり

鶴富屋敷や椎葉民俗芸能博物館など椎葉村を堪能したあとは、鶴富屋敷に隣接する旅館に宿泊するのがおすすめだ。こちらの旅館「鶴富屋敷」は那須家32代目が経営している。風情が感じられる和室でくつろぎながら椎葉の郷土料理を味わえるため、充実した時間を過ごせること間違いなしだ。さらにオプションプランを利用すれば、重要文化財である鶴富屋敷内で囲炉裏を囲みながら食事をいただくこともできる。また、早朝にはウォーキングツアーを実施。参加すれば「日本三大秘境」のひとつである椎葉の絶景をおおいに楽しめる。昼食のみの利用も可能なので、日帰り観光の際にもぜひ足を運んでほしい。

耳川に面した椎葉村の全景。左側に鶴富屋敷の屋根が見える} 耳川に面した椎葉村の全景。左側に鶴富屋敷の屋根が見える

スポット詳細

住所
宮崎県東臼杵郡椎葉村大字下福良1818-1 map map 地図
電話番号
0982672320
時間
9:00-17:00
休業日
年末年始(12/28-1/3)
料金
[大人]200円
[小人(中学生以下)]100円
駐車場
あり(10台)
クレジットカード
可(VISA、MasterCard、JCB、AMEX、銀聯、DISCOVER、Diners Club)
電子マネー/スマートフォン決済
可(PayPay)
Wi-Fi
あり
コンセント口
なし
喫煙
平均予算
【昼】1,001-3,000円
滞在目安時間
30-60分
車椅子での入店
乳幼児の入店
雨の日でも楽しめる
はい

情報提供: ナビタイムジャパン

クチコミ

  • 山の幸を堪能
    5.0 投稿日 : 2019.05.05
    椎葉村にある鶴富屋敷。歴史ある建物で食事を頂くことができます。山菜、川魚などなど品数豊富です。普段、山の幸を食べる機会はあまりないので、どれも新鮮に感じました。宿のかたの対応もとてもあたたかなものでした。またお邪魔したいと思います。
  • 悲恋の歴史があります
    4.0 投稿日 : 2017.12.18
    落ち延びてきた平家方の姫と、平家方を討伐するためにやってきた源氏方の男性との悲恋の物語がある建物です。日本版のロミオとジュリエットだなぁと思いながら見物しました。
  • 重要文化財(の隣の旅館)に宿泊です
    3.0 投稿日 : 2017.10.10
    平家の落人伝説で有名な椎葉村観光の名所です。建物は国の重要文化財に指定されていて一般の人は200円で中を見学できます。この施設の敷地内には鶴富旅館があり宿泊が可能です。多少料金は上がりますが鶴富屋敷にも宿泊はできるとのことです。しかし寝相の悪い小生が誤って文化財に傷でも入れたら大変なので(笑)、旅館に泊まることにしました。一般の邸宅を旅館に改造したのでしょう、部屋は昔の造りで隣の方の話し...

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