平尾台
無数の奇岩に目を奪われる、自然がつくり上げた絶景のカルスト台地
まずは情報収集からスタート
北九州市街地から車を走らせて45分ほど。吹上峠を抜けるとそこは標高300~700m、南北6km、東西2kmにわたって広がるカルスト台地の平尾台。トレッキングやハイキングなど本格アウトドアだけでなく、家族連れでのピクニックなど自由に自然と遊べるスポットだ。さっそくフィールドに出たいところだが、まずは平尾台自然観察センターに立ち寄るのがおすすめ。あらかじめ平尾台の地形や生息する動植物に関する知識を身につけて下準備をしておくことで、自然体験の楽しみが倍増する。入館料は無料。パネルやジオラマなどが展示され、3階の屋上展望デッキからは平尾台を360度展望できる。
一面に広がるピナクルを眺めながら散策を
準備ができたらさっそくフィールドへ。平尾台の中心部である茶ヶ床園地は小高い丘で、山へ向かってルートが延びているため、ここを起点にカルスト台地を散策するのも楽しい。無数に散在するピナクルは羊群原(ようぐんばる)と呼ばれ、3億4千万年前に温暖な海にいた海洋生物の死骸が石灰岩になり、地殻の変動によって平尾台まで移動してきたもの。なかにはキス岩やライオン岩と呼ばれる、ユニークなピナクルもある。また、ドリーネと呼ばれる月のクレーターのような穴もあちこちにあるので見つけてみよう。これは雨や地下水によって石灰岩がゆっくり溶け、窪地になったもの。草が茂る時期は誤って落ちることもあるため、歩道をはずれないよう注意したい。
アドベンチャー!? 鍾乳洞で洞窟体験
平尾台は地上だけでなく地下にも見どころがある。カルスト台地の下には大小さまざまな鍾乳洞があり、そのなかのひとつである千仏鍾乳洞は国指定の天然記念物。長さは1000m以上あり、入り口から900mほどは観光化され一般公開されている。約480mから先は地下の小川のなかを歩いて進むため、入り口には無料の貸しサンダルも用意されている。千仏鍾乳洞のほかに一般公開されている鍾乳洞は、日本最大級の一枚岩の鍾乳石が見どころの目白鍾乳洞と、日本では珍しい垂直型の鍾乳洞でニホンカワウソやナウマンゾウの化石が発見されたことのある牡鹿鍾乳洞の2つ。いずれも探検気分で洞窟観光を楽しめる。
キャンプや体験教室などのアクティビティも
平尾台には屋外ステージやレストラン、キャンプ場やグランピング施設などを備えたスポット「平尾台自然の郷」もある。優れた景観を生かした自然体験型の公園で、芝生広場や遊具、砂場などもあり、子ども連れも安心して遊べる。陶芸教室や蕎麦打ち体験などさまざまな体験教室も開かれ、夏にはブルーベリーの摘み取り体験も開催。デイキャンプもでき、カルスト台地を眺めながらのBBQも楽しい。
スポット詳細
情報提供: ナビタイムジャパン