唐人駄場遺跡 巨石群
太古の巨石文明の伝説が残る足摺岬のパワースポット
山頂に林立する謎の巨石群
高知市内から西へ車で約2時間50分。土佐清水市街地から足摺半島へ向かう県道348号「椿の道」の中間付近を右折して約1km。花崗岩の台地が沈隆と隆起を繰り返し、長い歳月をかけて現在の形になった半島の先端部。この一帯からは縄文時代初期の耳飾りや石斧、石錐、弥生時代の土器片などが出土しており、古代の人々が生活していた跡が見られる。この場所に林立する巨石群には、正確に真南の方角を示す「亀石」や、鋭く尖った「鬼の包丁」など、人工物としか思えない不思議な岩が多いため、古代人が何かの儀式や通信に使ったのではと考えられているが、詳しいことはわかっていない。それぞれの特徴的な巨石には説明の書かれた看板が立っており、散策しながら見てまわることができる。
亜熱帯の森でパワーストーン散策
車を停めて歩きはじめよう。亜熱帯性植物が生い茂る森の中には湿り気があって、ジャングルのような雰囲気。しかし入り口には順路を示す案内板が立ち、散策路も整備されているので、迷うことなく安心だ。ゆっくり見てまわって30分ほど。巫女たちが神楽を舞ったといわれる「千畳敷岩」や、母石・子石・父石に見立てた「再生のエリア」、1万年近く経っても鋭く尖ったままの「鬼の包丁」など、不思議な形や伝説が残る岩が次々と現れる。たとえば大きな「鏡石」は、花崗岩に含まれる石英が太陽光を反射することから、海を渡ってくる古代人たちの灯台の役目をしていたのではないかと考えられている。案内板で紹介されているほかにもまだまだ知られていない謎の巨石が200以上はあるとされており、ガイドを申し込むと、地元ならではのミステリアスな伝説について聞くことができる。
ピクニックやキャンプができる公園も
駐車場から南に歩いてすぐのところには、芝生広場として親しまれている「唐人駄場園地」がある。駄場とは平らで広い土地という意味で、この場所から石器や土器片がたくさん出土し、園地を囲むように巨石が置かれている。かつては中心部にも巨大なストーンサークルがあったようで、その規模の大きさから「日本のストーンヘンジ」と呼ばれることも。残念ながら、遺跡とは思われていなかった時代に取り除かれ整地されてしまったので、現在はその一部を残すのみとなっている。遺跡の周りには牧場があり、牛が岩の間から顔をのぞかせるのどかな風景が広がる。また園内には炊事棟があり、キャンプなどアウトドア活動も楽しめる。
スポット詳細
- 住所
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高知県土佐清水市松尾977
地図
- エリア
- 四万十川・足摺エリア
情報提供: ナビタイムジャパン