NAGARE STUDIO(ナガレ スタジオ) 流政之美術館
世界的彫刻家の作品を、ガイド付きツアーでたっぷり堪能
ニューヨークでも活躍した世界的彫刻家
流政之は1923年(大正12)生まれ。刀鍛冶や装丁家、零戦パイロットなどの経歴を持つ彫刻家で、1960-70年代はおもにニューヨークで活躍した。1960年代から高松市にも拠点を構え、当初は庵治(あじ)半島の西側に住んでいたが、1966年(昭和41)から半島の東側にあるこの場所に住居兼アトリエを作り始め、晩年まで暮らしていた。NAGARE STUDIOは、その住居兼アトリエを、没後1年が経った2019年(令和元)8月に美術館として公開したもの。限りなく流の暮らしていた当時の空気を残したまま展示されている。
彫刻だけでなく建物も圧巻
この建物は、流自身が設計し、スタジオのスタッフとともに造り上げたもの。レンガは焼きそこないの売り物にならないものを集めるようスタッフに指示し、何度も積んではやり直し、増改築を繰り返しながら現在の形になった。建物は3階建てで、そのうち1階ではエントランスから続く石畳の庭と室内の展示スペース、2階では「天台」と呼ばれる屋外の展示スペースを見て歩くことができる。なかでも天台からの景観は見事。流は生前、納品前の作品を一度この天台に出すようにしており、「作品を屋外に出し、空と海と山とけんかしてもらう」と言っていたそう。さまざまな場所でランドスケープとなる作品を生み出してきた流らしい発想だといえるだろう。
ガイド付きツアーで制作の裏側まで
NAGARE STUDIOの見学は1日2回、10時30分-と13時-の、それぞれ約1時間のツアー制。このツアーのガイドは、なんと流政之のもとで作品制作に携わっていたスタッフによって行われている。一つひとつの作品の解説だけでなく、制作の裏話やその人となりなども聞くことができ、参加した人だけが知ることのできる流政之の魅力が詰まった1時間だ。複数人が持ち回りで担当しているツアーガイド。それぞれに流本人との交流や思い出があり、そうした話を聞くのも実に興味深い。
庵治町周辺は見どころ満載
香川を代表する良質な石の産地として知られる庵治町では、採石場が見えたり道路沿いに石材店が並んでいたりと、町内を少し走るだけでも独特の景観を楽しむことができる。NAGARE STUDIOのガイドツアーは時間が決まっているので、その前後の予定も立てやすいだろう。石の町の歴史に触れるなら、石匠の里公園や高松市石の民俗資料館に行けば、彫刻作品を見たり高い石材加工技術について知ることができる。自然や歴史に触れるなら、絶景を満喫できるあじ竜王山公園や、ケーブルカーで行く四国霊場札所の八栗寺(やくりじ)もおすすめだ。イサム・ノグチ庭園美術館やジョージナカシマ記念館も車で20分以内の場所にあり、流政之と交流のあったアーティストの足跡をたどることもできる。
スポット詳細
- 住所
-
香川県高松市庵治町3183-1
地図
- エリア
- 高松エリア
- 電話番号
- 0878713011
- 駐車場
- あり(8台)
- クレジットカード
- 不可
- 電子マネー/スマートフォン決済
- 不可
- Wi-Fi
- なし
- コンセント口
- なし
- 喫煙
- 不可
情報提供: ナビタイムジャパン