ふくやま美術館

美術館

イタリアを中心とする欧州の近現代美術が自慢の美術館

ふくやま美術館は、広島県東部の広域圏の美術館として誕生。エリアの美術作品を収集するのは当然だが、イタリアを中心とする近・現代ヨーロッパ美術の作品を収集の柱のひとつにすえているユニークな美術館だ。

赤い色彩が周囲の緑と溶け合う「愛のアーチ」} 赤い色彩が周囲の緑と溶け合う「愛のアーチ」

福山城西側の文化ゾーンの一角に建つ

JR福山駅北口を出て、西へ新幹線高架沿いに数分歩けば北へ向けて延びる幅広いプロムナードが現れる。その奥にある建物がふくやま美術館だ。1988年(昭和63)、福山市制施行70周年記念事業で福山市を中心とする広島県東部の広域圏の美術館として誕生した。地上2階地下1階、延床面積は約7000平方メートルで、1、2階が展示室。美術館正面そばの芝生広場には、福山市出身で長くイタリアで活動した現代美術作家の高橋秀(たかはししゅう)氏の赤く塗られたモニュメント「愛のアーチ」を設置。「胎内」をイメージした作品で、内部へ入ることができ、美術館のシンボル的存在として親しまれている。弧を描く12本の鋼材は開館に関わった備後12市町村(当時)を表しているとか。美術館周辺は緑豊かで落ち着ける文化ゾーンで、「都市景観百選」に選ばれている。

広いプロムナードの奥がふくやま美術館} 広いプロムナードの奥がふくやま美術館

「愛のアーチ」の内部から空を見上げてみよう} 「愛のアーチ」の内部から空を見上げてみよう

ほかに例がないイタリアの近・現代の美術収集

「福山・府中広域圏関連作家」や「日本の近・現代美術」「瀬戸内圏関連作家の作品」などの4つの収集方針があるが、開館当時「ほかに例がない」と注目されたのは、20世紀初頭にイタリアを中心に興った芸術運動・未来派の理論的支柱ウンベルト・ボッチョーニ『カフェの男の習作』、ジャコモ・バッラ『輪を持つ女の子』などイタリアを中心とする近・現代ヨーロッパ美術作品の収集だ。20世紀最大の巨匠のひとりマルク・シャガールの『青い花瓶』や岸田劉生(きしだりゅうせい)が描いた一連の『麗子像』で最後の作品となった『麗子十六歳之像』を購入したことも話題を集めた。近年には食品トレーメーカー、エフピコの創業者で福山市名誉市民の故小松安弘(こまつやすひろ)氏の寄贈による国宝7口を含めた刀剣コレクションが加わり、新しいファン層を獲得している。所蔵品展のほか年4本程度の特別展も開催している。

1階のラウンジから見える緑豊かな庭} 1階のラウンジから見える緑豊かな庭

1階にはミュージアムショップもある} 1階にはミュージアムショップもある

ふくやま書道美術館も同居している

2020年(令和2)には館内に全国的にも珍しい、書を専門とする美術館「ふくやま書道美術館」が移転してきた。福山市名誉市民で書家の故栗原蘆水(くりはらろすい)氏が寄贈した作品を基に開館しており、平安時代の能書家・藤原佐理(ふじわらすけまさ)の書状『頭弁帖(とうのべんじょう)』(国指定重要美術品)や、近代中国を代表する文人画家で書家の呉昌碩(ごしょうせき)の書などを所蔵する。文化ゾーンには美術館のほかに、福山城、広島県立歴史博物館(ふくやま草戸千軒ミュージアム)やふくやま文学館などがあり、歩いて巡ることもできるのが魅力だ。

「ふくやま書道美術館」は書が専門の美術館} 「ふくやま書道美術館」は書が専門の美術館

スポット詳細

住所
広島県福山市西町2-4-3 map map 地図
電話番号
0849322345
時間
9:30-17:00
休業日
月(祝休日の場合は翌日)、年末年始
料金
[所蔵品展]一般310円(250円)
※()内は20名以上の団体料金
※高校生以下無料
駐車場
あり(68台)
※有料
クレジットカード
不可
電子マネー/スマートフォン決済
不可(ミュージアムショップのみPayPay可)
Wi-Fi
なし
コンセント口
なし
喫煙
不可
滞在目安時間
60-120分
車椅子での入店
乳幼児の入店

情報提供: ナビタイムジャパン

アニメスポット情報

※ナビタイム調べ

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クチコミ

  • 「水野勝成と徳川四天王-神君家康の守護者達-」が行われていました
    4.0 投稿日 : 2022.12.16
    福山城の天守閣である福山城博物館を見学した後、天守閣の西側に降りたところにあるふくやま美術館に向かいました。博物館で見た「水野勝成と徳川四天王-神君家康の守護者達-」という展覧会の第二会場が、こちらの美術館で行われていたからです。 水野勝成という人は、福山藩の初代藩主で、福山城を築いた人です。徳川家康を支え続けてきた人でもあります。この展覧会は、福山城の築城400年を記念し、藩祖である水野勝成...
  • 前庭にある真っ赤な「愛のアーチ」が美術館のシンボルのようです
    4.0 投稿日 : 2022.11.12
    福山城の天守閣である「福山城半物館」から、西側に向かって下った先に、ふくやま美術館がありました。おとなり(福山駅側)には、広島県立歴史博物館もあり、文化施設が並んでいます。 美術館内にも入って作品も鑑賞しましたが、この美術館のシンボル的な作品は、前庭(歴史博物館側)にあった、「愛のアーチ」というオブジェのようです。 「愛のアーチ」は、近づいてみるとかなり大きなもので、その鮮やかな赤が周囲の植...
  • 派手さはないが良い美術館
    4.0 投稿日 : 2021.08.01
    ふくやま美術館に行くために初めて福山に降り立ちました。倉敷観光にやってきて、尾道に足を延ばしたのでそのついでに寄ってみようかと。駅からはわりと近くで福山城の向こう側です。建物手前にある「愛のアーチ」というモニュメントがシンボル的存在。展示はそれほど広くないものの、ゆっくり鑑賞でき良い美術館だと思いました。

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アクセス

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