永谷宗円生家

歴史的建造物

日本緑茶発祥の地・宇治田原の「やんたん」を訪ねて

江戸時代、山深い谷筋にたたずむ農家で、永谷宗円が考案した煎茶。美しい緑の茶は、またたく間に全国へ広がった。緑茶の聖地といわれる宗円の生家では、毎年5月に新茶まつりが開催され、煎茶を学び、味わい、茶摘みから製茶までの体験ができる。

湯屋谷の永谷宗円生家は、端正な茅葺き屋根が目印 湯屋谷の永谷宗円生家は、端正な茅葺き屋根が目印

15年の歳月をかけて生み出された緑茶

永谷宗円生家へは、JR宇治駅からバスで約30分の維中前で下車。そこからはタクシーに乗る(タクシーが待機していない場合もあり)。季節によっては臨時バスが運行されることもあり、その場合は宇治田原郵便局前で下車し、徒歩約25分。この辺りの地名は湯屋谷(ゆやだに)というが、地元では「やんたん」と呼ばれている。やんたんでは、山肌を覆う茶畑、有名メーカーの製茶工場、徳川家康の伊賀越えの道、軒を連ねる昔ながらの茶農家や茶問屋が次々と現れ、ハイキング気分で歩ける。

茶の木に囲まれて「煎茶元祖地」の碑が立つ 茶の木に囲まれて「煎茶元祖地」の碑が立つ

煎茶の祖・永谷宗円が活躍したのは、江戸幕府8代将軍・徳川吉宗の時代。当時、庶民が飲むお茶の色は文字どおり茶色。緑の抹茶は富裕層のものだった。そこで、宗円は43歳のとき、もっとおいしく美しい緑色のお茶は作れないかと試行錯誤を始める。58歳にして、青製(あおせい)煎茶製法を考案。1738年(元文3)のことであった。

地元の茶農家の方が宇治田原の緑茶で迎えてくれる 地元の茶農家の方が宇治田原の緑茶で迎えてくれる

宗円の画期的な発明・青製煎茶製法とは?

宗円以前の製茶はこうだ。茶葉は親葉と新芽が混ざったものを使い、釜で煎り、むしろの上で揉み、天日で乾燥させる。それをこのように改めた。茶葉は新芽だけを使い、短時間で蒸し上げる。揉み出しと乾燥は同時に「焙炉(ほいろ)」という道具で行う。この製法で、色、香り、味のいずれにも優れた「煎茶」が誕生した。

炉の格子(手前)の上に和紙製の容器(奥)を置き、そこで揉みながら乾燥させる 炉の格子(手前)の上に和紙製の容器(奥)を置き、そこで揉みながら乾燥させる

永谷宗円生家では、毎年5月に「新茶まつり」が行われ、茶摘みから、手もみ乾燥までの製茶を体験できる。緑茶発祥の地で、茶農家でもあり製茶業者でもある地元の方から教わるのは、貴重な機会だといえる。

世界中から参拝者が訪れる神になった宗円

宗円の功績は、緑茶の考案だけではない。苦労して編み出したその製造方法を、自分一人のものとせず人びとに伝授したことにある。そのため、湯屋谷には、製法を学びに全国から大勢の人がやってきたという。煎茶ビジネスに成功した宗円は村民から尊敬され、死後は神として「茶宗明神社」に祀られている。境内の絵馬には、全国の製茶業者はもとより、世界的に名の知られた紅茶ブランドや、コーヒーチェーンの名も見受けられる。

永谷宗円生家のすぐ横に鎮座する茶宗明神社 永谷宗円生家のすぐ横に鎮座する茶宗明神社

お茶のミニテーマパーク・宗円交遊庵やんたん

永谷宗円生家を後にしたら、ぜひ立ち寄りたいのが「宗円交遊庵やんたん」。ここでは、宇治田原の郷土料理である茶汁(ちゃじる)を味わいたい。もともとは、味噌とかつお節、三つ葉や芹の入ったお椀に、畑のたき火で沸かした茶を入れて作る、農作業の間に食べる即席のみそ汁。店では、具材の入ったお椀にスタッフが番茶を注いでくれる。その香りの香ばしさは、茶どころだからこそのもの。カフェでは、抹茶パフェなどのスイーツも楽しめる。

茶汁におばんざい5種が付いた「彩りの茶汁セット」1000円 茶汁におばんざい5種が付いた「彩りの茶汁セット」1000円

また、ショップには茶葉や茶器などが勢ぞろい。とくに、茶農家の顔が見えるシングルオリジンの茶葉は評判だ。予約制の製茶体験では、宗円が開発した焙炉を使ってみることもできる。

やんたんブランドの「煎茶」と「ほうじ茶」各1000円 やんたんブランドの「煎茶」と「ほうじ茶」各1000円

スポット詳細

住所
京都府綴喜郡宇治田原町大字湯屋谷小字空廣

情報提供: ナビタイムジャパン

クチコミ

  • お茶漬けの「永谷園」のルーツ
    3.0 投稿日:2020.12.21
    煎茶の普及に貢献した永谷宗円という方の生家らしいです。お茶漬けで有名な「永谷園」のルーツがこんなところにあったとはつゆ知らず。生家の中で美味しいお茶をいただきながら、ビデオを流しながら地元の方が解説してくれます。
  • 退屈だが、
    3.0 投稿日:2019.09.28
    退屈な施設ではあるものの、心落ち着きます。「ほっこり」というやつですね。駐車場からすれ違い困難な狭隘な生活道路を1kmほど歩くと復元された庵にたどり着きます。焙炉跡などもありますが、全体としては昭和の田舎家然とした造りです。何もないので永谷宗円と地元をPRするビデオを見せられてそれでおしまい、です。近所のお母さん方が案内役として待機していますが、饒舌な解説もなく、それがかえってよかったりします。驟...
  • 今の「永谷園」はここがルーツです
    5.0 投稿日:2019.05.13
    ちょっとそこまで、「永谷宗円生家」ヘ...

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