戸隠高原
古来からの聖域として、自然を親しむ場として愛され続ける
自然の魅力に満ちあふれた高原
古くから修験の地として知られ、戸隠神社が鎮座する聖域、戸隠。戸隠連峰は神が棲む山と考えられ、平安の昔から山岳信仰の修業の場として歴史を刻んできた。戸隠神社を中心とするパワースポットとしても人気だ。戸隠山をはじめ高妻山、西岳などからなる戸隠連峰の裾野に広がる高原は、ミズバショウやトガクシショウマなど多くの植物が見られ、その名のとおり戸隠の山々が鏡のように水面に映り込む鏡池も魅力。また、飯縄山など初級者向けの山から、戸隠山、高妻山など上級者レベルの山がある登山スポットとしても知られる。自然の美しさを堪能できる戸隠地区は2015年(平成27)、「妙高戸隠連山国立公園」に指定された。
圧巻の杉並木を通って戸隠神社の「奥社」へ
戸隠神社は奥社(おくしゃ)、中社(ちゅうしゃ)、宝光社(ほうこうしゃ)、九頭龍社(くずりゅうしゃ)、火之御子社(ひのみこしゃ)の五社からなる。奥社は戸隠神社の御本社で、御祭神は天手力雄命(あめのたぢからおのみこと)が祀られ、開運、五穀豊穣、心願成就などに御神徳があるとされる。参道入り口までは車で行くことができるが、鳥居から社までは約2kmの参道を40分ほどかけて歩く。前半はほぼ平らで、中間にある「随神門(ずいしんもん)」から社付近までは樹齢400年を超える杉が立ち並ぶ。基本的に山道で、社近くには階段もあるので、歩きやすい靴や服装がおすすめ。
戸隠神社の中心にある「中社」
戸隠神社の中社は、神社の社務所もあり、いちばん離れている奥社と宝光社の間にあることから、まさに神社の中心といえる。拝殿はもちろん、御神木の「三本杉」や、併設されている宝物殿「戸隠神社青龍殿」など、見どころが多い。時間的に五社巡りが難しい人や、体力的に奥社の参拝が不安な人は、中社だけでも訪れてみよう。駐車場も充実し、周囲には観光案内所があり、宿坊や民宿、蕎麦屋、レストラン、土産物店も多く、まさに戸隠神社参拝の拠点といえる。
日本三大蕎麦のひとつとされる「戸隠蕎麦」
戸隠の名物といえばやはり蕎麦! 戸隠地区には約30軒の蕎麦屋が軒を連ねる。戸隠の蕎麦の歴史は、平安時代、山岳修験者の携帯食として蕎麦粉が重宝されたことに始まり、江戸時代になると、上野の寛永寺から当時の戸隠山・顕光寺に「蕎麦きり」の技が伝えられたという。その後、遠来の賓客や戸隠講の人々にふるまう、もてなし料理として広がった。昼夜の寒暖差が大きい戸隠地区では、しっかりと熟成したおいしい蕎麦を育てることができ、さらに戸隠山麓の恵みである水を使うためキリリと締まった蕎麦になる。各店によって、麺の太さやつゆの味など個性があるので、ぜひ自分にとっていちばんの「戸隠蕎麦」を探して食べ歩きを楽しもう。
スポット詳細
情報提供: ナビタイムジャパン