服部牧場

夏は涼しい日々良野高原にある服部牧場。入場無料とは驚きだ

景観も美しい牧場は家族連れやカップルに人気

都心から中央自動車道を走って約1時間。丹沢山地を見渡す高原にある服部牧場は、面積10万平方メートルと県内随一の広さ。どこまでも続く牧草地と丹沢の山々が織りなす光景は、理想的な牧場の姿。このすばらしい景観から、牧場はCMや写真撮影、時代劇などのドラマに使われることも多いという。ここにはホルスタイン種、ジャージー種合わせて60頭余りの乳牛と、ヤギ・羊150頭、馬10頭のほかにウサギ、ガチョウ、ニワトリなど10種類以上の動物がのびのびとした環境のなか、飼育されている。

乳牛中心の牧場で、従業員が世話をしているところも間近で見られる

驚くほど動物たちに近い

観光牧場らしくないのが服部牧場の特徴だ。酪農の現場ではどんな作業が行われているか、牛やヤギといった動物がどのように飼育されているかを知ってもらうため、観光というよりは見学できる普通の牧場としてオープンした。いちばんの魅力は動物との近さ。牛舎が開放され、基本的に自由に入って見学できる。来場者が気軽にできる体験は羊のエサやり。エサの袋を破くと柵を乗り越えてエサをねだる羊もいる。牛の乳搾り体験も人気だ。スタッフがコツをていねいに教えてくれるので、いつの間にか夢中になってしまう人も多い。

ホルスタイン種もジャージー種も仲良く暮らしている

エサやりは直接動物と触れ合えるいい機会

リピーターがやってくるソフトクリームとジェラート

牧場では、育てられた牛が牛肉などに形を変えて人間の栄養となったり、搾った牛乳がアイスクリームになることも知ってもらいたいという思いから、ソーセージとジェラートを製造している。アイスクリーム工房「カサリンガ」では牧場で取れた高品質の牛乳を使用したソフトクリームと、季節ごとのフレーバーも含め常時20種類ほどのイタリアンジェラートを味わえる。ソフトクリーム、ジェラートとも濃厚なミルクが効いていて病みつきになるおいしさだ。「メッツゲライ・ハットリ」工房のソーセージはドイツで修業した職人が作る本格派。きぬびきとあらびきがあり、どちらもジューシーでいい塩加減、ビールとの相性も抜群だ。

服部牧場のマストが、ジェラートとソフトクリーム

手作りソーセージはお土産にもいい

BBQを楽しめ、「シープドッグ講習会」も開催

敷地内には屋根の付いたBBQ場もあり、牧場の景色を眺めながら家族や仲間と楽しいひとときを過ごすこともできる。BBQ場には自分で食材や飲み物を持ち込むことも可能で、食材の用意された「手ぶらでBBQ」プランもある。なお、BBQはウェブサイトからの予約制。また、牧場では「シープドッグ(牧羊犬)講習会」も行っており、愛犬のしつけもできると好評だ。講習会は暑い季節を除き、毎週土・日曜に開催され、競技会も行われる。

シープドッグ講習会で大活躍する羊たち