宮ヶ瀬ダム
首都圏最大級のダムは周辺も楽しめる観光エリア
宮ヶ瀬ダムの概要と役割
神奈川県の中央を流れる相模川。上流の支流である中津川を堰き止めて誕生したのが、宮ヶ瀬ダムだ。2001年(平成13)に完成した。高さ156m、長さ375m、200万㎥の体積を擁する、重力式コンクリートダムだ。おもな役割は、横浜市を含めた県内16市5町への水道水の供給。ほかにも、台風や大雨による水害への備え、川に生息する動植物に適した水量の調整、水を放流して電気を作る水力発電の役目も担っている。宮ヶ瀬ダムと下にある石小屋ダムの2つの発電所で一般家庭2万1000世帯分の電気がまかなうことができる。
宮ヶ瀬ダムの楽しみ方
ダムの大きさを実感するには視点を変えて見学したい。まずダムの上にある展望塔から堤体を見下ろしてみよう。コンクリートの急傾斜と下を流れる川の深さに恐怖感を覚えるかも。快晴時には展望塔から横浜のランドマークタワーも見える。ダムの下へはダム工事中、運搬用に活躍した一部を活用したケーブルカーのようなインクラインが運行している。高低差121m、距離216m、最大傾斜35度を実感しながら約4分間で山麓駅に到着だ。下から見上げるダムは、覆いかぶさってくるような迫力がある。ここからひと足延ばせば、迷路や花壇、資料館や工芸館などの施設が集まる「あいかわ公園」もあり、かわいいロードトレインがダムと公園を結んで走っている。
再びダムの天端(ダムのいちばん高い部分)へ
インクライン以外にもダムの上下を無料のエレベーターが運行(2023年2月現在、コロナ禍のため運休中)している。コンクリートの中に造られたもので、高低差121mをわずか1分で結ぶ。上に着いたら、南側に建つ「宮ヶ瀬ダム 水とエネルギー館」に寄ってみよう。ダムや水資源、エネルギーの重要性などを紹介するほか、相模川の模型の堰を動かして取水の仕組みも学べる、体験型のミュージアムでもある。同館1階にはレイクサイドカフェがあり、食事にもひと休みにもいい。宮ヶ瀬ダムでは「観光放流」も行われている。4-11月の毎週水曜、第2日曜、第2と第4金曜で1日2回、6分間湖水が轟音とともに流れ、大迫力だ。その量1秒間に30㎥。晴れた日には虹も現れる。
スポット詳細
情報提供: ナビタイムジャパン