新選組のふるさと歴史館

資料/郷土/展示/文学館

激動の時代を生きた新選組隊士の足取りを紹介する

幕末に京都の治安を任された新選組。局長近藤勇(こんどういさみ)と副長土方歳三(ひじかたとしぞう)を結びつけたのは、多摩川に近い日野宿(ひのしゅく)だった。歴史館の周辺には新選組ゆかりのスポットも多く、歴史好きならぜひ訪れてみたい。

新選組ゆかりの地、日野(ひの)市に建つ歴史館の外観} 新選組ゆかりの地、日野(ひの)市に建つ歴史館の外観

江戸時代に宿場町として栄えた日野

日野市は、幕末に活躍した新選組の土方歳三や井上源三郎の出身地であり、近藤勇や沖田総司が農民に道場で剣術を教え、それがのちの新選組につながる源流のひとつになった、いわば新選組のふるさとだ。歴史館では甲州街道の5番目の宿場町だった「日野宿」の歴史と、新選組の誕生から終焉までを、資料や図解を展示してわかりやすく紹介している。

展示室の床には、江戸時代の甲州街道の地図と宿場町が表されている} 展示室の床には、江戸時代の甲州街道の地図と宿場町が表されている

歴史館へはJR中央線日野駅から徒歩約15分。エントランスを入ると、新選組屯所(京都の旧前川邸)を背景にしてコスプレ写真を撮影できるコーナーがある。新選組の羽織袴、土方歳三と同じ洋装軍服、刀や拳銃などの小道具も用意され、来館者に人気が高い。(2023年10月現在、感染症対策のためコスチュームや小道具の貸し出しは縮小中)

撮影コーナーには爪楊枝で描かれた土方歳三の絵もある(写真右)} 撮影コーナーには爪楊枝で描かれた土方歳三の絵もある(写真右)

日野に残る新選組の関連資料を展示

展示室では、まず日野宿のなりたちが解説されている。日野宿が形作られたのは、江戸幕府が甲州街道を整備し、多摩川の渡し場を日野に定めてからのことだ。幕末になると剣術「天然理心流(てんねんりしんりゅう)」の道場が開かれ、師匠の近藤勇が日野に教えに来たことから、土方や井上らとの交流が始まった。

常設展示のほか、リピーターも楽しめる企画展を開催している} 常設展示のほか、リピーターも楽しめる企画展を開催している

さらに展示品は新選組関連へと移っていく。幕府が江戸内外の浪士を集めて京都の治安維持を命じ、これが「新選組」となっていく過程と、大政奉還後の新政府軍との戦いが地図や絵図とともに詳しく説明されている。新選組が使っていたと推定されるゲベール銃の同型銃や、勝沼で新政府軍が新選組を破ったことを報道する1868年(慶応4)の瓦版などの展示品からは、当時の様子がリアルに伝わってくる。

新選組ゆかりの「日野宿本陣」も訪ねてみよう

日野市の有形文化財に指定されている「日野宿本陣」へは歴史館から徒歩約15分。現在の建物は、地元の名主佐藤彦五郎によって1864年(元治元)に完成したものだ。佐藤はみずから天然理心流を習い免許を許されるほどの腕前をもち、近藤勇は兄弟子であった。また土方歳三は妻のぶの実弟であったこと、治安の乱れを深く憂慮していたことなどから、新選組への援助を惜しまなかったという。

都内に現存する唯一の本陣建築。本陣とは大名や旗本など身分の高い人々が宿泊するための施設} 都内に現存する唯一の本陣建築。本陣とは大名や旗本など身分の高い人々が宿泊するための施設

土間を上がった広間が佐藤の仕事部屋、次の玄関の間では土方歳三が昼寝をしたといわれている。また奥の控えの間は、箱館(函館)戦争後に土方の命で遺品を届けにきた新選組隊士市村鉄之助が2年間かくまわれていたと伝わる。当時の雰囲気をそのまま残す部屋で、新選組が活躍し散っていった、幕末から明治にかけての激動の時代に思いを馳せてみたい。

玄関の間には「乃武乃文(すなわちぶ すなわちぶん)」と書かれた扁額が掲げられている} 玄関の間には「乃武乃文(すなわちぶ すなわちぶん)」と書かれた扁額が掲げられている

スポット詳細

住所
東京都日野市神明4-16-1 map map 地図
電話番号
0425835100
時間
9:30-17:00(入館は16:30まで)
休業日
月(月が祝日の場合は翌平日)
料金
[入館料]高校生以上200円、小中学生50円
駐車場
あり
※満車の場合は日野市役所駐車場を利用(館より徒歩5分)
クレジットカード
可(VISA、MasterCard、JCB、AMEX、銀聯、DISCOVER、Diners Club)
電子マネー/スマートフォン決済
可(Suica、PASMO、QUICPay、iD、nanaco、WAON、楽天Edy、PayPay、楽天ペイ、auPAY、ALIPAY)
Wi-Fi
あり
コンセント口
なし(電動車椅子の充電は可能)
喫煙
不可
平均予算
【昼】1-1,000円
滞在目安時間
30-60分

情報提供: ナビタイムジャパン

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クチコミ

  • 新選組で有名な[天然理心流]に関し こちらほど 事細かに説明している展示施設はありません
    3.0 投稿日 : 2022.03.10
    新選組ファンには とても興味ある場所かも知れません。まず 展示室入口に 東京都立日野高校2年生が爪楊枝190,800本を使用した[土方歳三]が迎えてくれ、内部展示物として 文献・史料による新選組の誕生から終焉迄の展示物があります(但し 展示室内部は 写真撮影禁止)。 全国各地にこのような郷土の偉人等を紹介する展示施設がありますが ヒックリしたのは 新選組ファンならご存知の[天然理心流]に関し そ...
  • 楊枝アート
    3.0 投稿日 : 2021.09.09
    高幡不動駅から京王バスで日野七小入口下車徒歩5分。新選組ファンには心躍る所です。入館料200円エントランスの楊枝アートの大きな土方歳三このエリアだけ写真OK館内は写真撮影不可です新選組のグッズが豊富です
  • 新選組ファンなら行くべき!!
    4.0 投稿日 : 2020.08.05
    東京都日野市にある新選組の資料館。 日野市と言えば土方歳三や井上源三郎の故郷でもあり、新選組ゆかりの地の一つでもありますが、ようやく訪問することができました。建物に入るなりいきなりの土方歳三の写真が出迎えます。新選組や幕末の歴史、多摩の歴史、天然理心流のことなど興味深い人には楽しめる資料館ですね。拝観時間は9:30-17:00で、月曜は休館日、拝観料は大人200円、近所の日野宿本陣の見学...

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アクセス

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