山本亭
大正ロマンたっぷりの邸宅で優雅なひとときを
柴又に残るおしゃれなモダニズム建築
京成金町線の「柴又駅」から徒歩約8分、帝釈天参道を通り、柴又帝釈天の南側の白い塀沿いに歩くと、住宅街のなかに竹垣に囲まれた古風な門構えと2階建ての建物が見えてくる。それが葛飾区の登録有形文化財の「山本亭」の裏門だ。裏門をすぐ抜けると玄関があり、すぐ目の前にある受付を通れば大正末期の雰囲気が残る和洋折衷の建築を見学できる。もとはカメラ部品メーカーの合資会社「山本工場」の創立者、山本栄之助の住居として建てられており、当初は浅草・小島町にあったが1923年(大正12)の関東大震災を機に現在地に移転した。1988年(昭和63)に葛飾区が買い取り、1991年(平成3)から一般公開されている。
書院造と洋室が合わさった和洋折衷の建物
山本亭は書院造をベースにした和洋折衷の建物だ。1926年(大正15)から1930年(昭和5)までの増改築の際、当時富裕層を中心に流行した洋風の造形を取り入れた結果、現在の形になった。赤い絨毯の廊下を歩くと見えてくるのが山本亭のなかで最も古い2階建ての土蔵。さらに進むと大きなガラス窓が特徴的な母屋に入る。母屋は中央の廊下を境に3部屋ずつ連なる2世帯住居で、窓やガラスの欄間などをうまく使った開放感のある空間だ。先に進むと増改築の際に造られた、応接間として使われていた洋室が現れる。石造りのマントルピースは古き良き時代を思い起こさせる一品。花の意匠のステンドグラスも落ち着いた色合いで美しい。
世界から評価された純和風の書院庭園
書院造の母屋の目の前にある主庭は、昭和初期の様式を残す890平方メートルの庭は典型的な書院庭園だ。軒先の近くには池泉を、背後には松をはじめとした木々を植え込み、築山を設けて奥に滝を配することで奥行きを持たせている。母屋から眺める主庭はまるで美しい絵画のよう。その美しさは海外からも評価されており、米国の日本庭園雑誌『数寄屋リビングマガジン/ジャーナル・オブ・ジャパニーズ・ガーデニング(Sukiya Living Magazine:The Journal of Japanese Gardening)」で常に上位に入賞しており、2020年(令和2)のランキングでは4位を受賞した。
大正ロマン漂う邸宅でのんびり休憩
山本亭の入場料はわずか100円。ワンコインで入場できる手軽さから、柴又散策の休憩スポットとしても利用されている。母屋に並んだ机のそばに座り、庭を見ながらぼんやりしていると、都会にいるのが嘘のような空間でくつろげる。館内でのんびりしているとついつい寝てしまう人もいるそうで、寝ないように注意書きが書かれているのがおもしろい。抹茶やぜんざいなどの甘味をいただきながらひと息つくのがおすすめだ。土・日曜には箏やギターの生演奏が行われたり、ミニコンサートやふだんは一般公開されていない茶室で予約制の茶会などが開催されていることもあるので、公式サイトをチェックしよう。
スポット詳細
情報提供: ナビタイムジャパン
クチコミ
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- 情緒あふれる建物と庭がお得な値段で鑑賞できます!
- 葛飾区の「葛飾区山本亭」についての情報を発信していきます。「葛飾区山本亭」を訪れたのは2022年12月12日で、帝釈天付近を散策している途中に寄りました。「葛飾区山本亭」へのアクセスは、京成金町線「柴又駅」の出口を出て道なりに直進します。「帝釈天参道」の門を潜り、直進して「帝釈天参道」の下町情緒あふれる風景を堪能しながら「柴又帝釈天題経寺」まで行きます。「柴又帝釈天題経寺」の「二天門」を右折し...
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- 日本家屋と日本庭園の素晴らしさ
- こちら柴又帝釈天より徒歩で3分くらいの所にあります。大正末期に建てられた趣ある書院造に西洋建築を取り入れた、和洋折衷の建築が特徴の建造物で、葛飾区が登録有形文化財に指定されてます。入場料は寅さん記念館とセットにすると50円お得です。靴を脱いで入ります。立派な日本建築の中庭に綺麗な日本庭園と池があり癒されます。
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- 心安らぐ
- 柴又散策に行ってきました。柴又駅からは少し距離がありますが、こちらは中庭は無料で開放されており、中も100円とお得な入館料で素敵な建物が見られます。ゆっくり抹茶と生菓子をいただきました。心安らぐ時間でした。
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