洗足池公園
日蓮聖人ゆかりの池は、勝海舟も愛した都市部のオアシス
都内で2番目の風致地区
洗足池は区内に数か所現存している湧き水のなかで、北部の清水窪湧水などを集めて造られた。日蓮聖人が池上へ行く途中に手足を洗ったことが名前の由来と言われており、1930年(昭和5)、明治神宮内外苑付近に続いて東京都の風致地区(自然景観を保つため、宅地造成や建築などに規制がある)に指定された。7.8万平方メートルの敷地には豊かな自然が残され、樹木は約80種、1000本以上を数える。特に春は約200本の桜が開花し、一気に賑やかになる。また、野鳥も約40種類近く観察され、アオサギ、コゲラ、カルガモ、シジュウカラなどは一年を通して見られる。
ボートハウスで池を一望してから散策を
東急池上線洗足池駅の改札を出ると、目の前は洗足池とボートハウスだ。ボートハウスは休憩所も兼ねていて、公園のマップや資料を入手できるほか、池で見られる野鳥の写真や、洗足池一帯の今昔を伝える写真も展示されている。スワンボートは家族連れに人気があり、手漕ぎボートもある。ハウスを出て時計回りに遊歩道を進むと、三連の太鼓橋と石造りの鳥居が見えてくる。太鼓橋は池月橋、鳥居は860年(貞観2)に現在の大分県の宇佐八幡から分霊したことが創建の由来とされる千束八幡神社だ。境内は緑に覆われた、すっきりした気持ちのいい空間。頼めば御朱印もいただける。月明かりの夜どこからか駿馬が現れ源頼朝の馬となったという、馬の像(名馬池月之像)もある。
1周は歩いて約20分
池沿いにはベンチも多く、半周した辺りには自動販売機の設置された屋内休憩所もある。休憩所裏の通りを挟んだ北側が「桜山」で、ここが洗足池の桜の名所だ。池側には小さな島に立つ赤い鳥居の「洗足池弁財天(厳島神社)」も見える。洗足池の守護神だ。長い間水没していたもので、1934年(昭和9)に再び御社殿が建立された。さらに進むとアヤメなどの咲く水生植物園に出る。八つ橋の南は紅葉が美しい。
洗足池をこよなく愛した勝海舟と妻の墓
「江戸無血開城」で知られる勝海舟。戊辰戦争時、江戸が焦土と化すことを避けようと新政府軍の参謀である西郷隆盛と交渉を重ねた勝は、本陣のある池上本門寺へ向かった。本来ならば東海道からの予定が、危険を避けあえて中原街道からの道を通った。その途中で見た洗足池を気に入り、明治になって洗足池畔に別荘「洗足軒」を建設した。遺言により勝の亡骸は別荘裏の台地に葬られたが、偉人の墓が寺院や墓所でなく公園にあるのは珍しい。墓へと続くスロープは、初夏にはアジサイ、秋はモミジが色鮮やかに染まる。近くには、西郷隆盛の死を悼んで海舟が自費で建てた西郷隆盛南洲留魂詩碑が後年移設されている。
スポット詳細
- 住所
- 東京都大田区南千束1-14-5 地図
- エリア
- 品川・羽田空港エリア
情報提供: ナビタイムジャパン
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