東京カテドラル聖マリア大聖堂

教会

「世界のタンゲ」による近代教会建築の最高傑作

斬新なデザインと神聖な雰囲気を見事に融合させた教会は、1964年(昭和39)の竣工。「世界のタンゲ」と呼ばれた建築家の丹下健三氏が設計を担当した。近代的な外観、異次元を思わせるカテドラル内部とともにじっくり鑑賞したい。

世界に名を馳せた建築家・丹下健三氏の代表作のひとつ 世界に名を馳せた建築家・丹下健三氏の代表作のひとつ

緑多き閑静な地でひときわ目をひく教会

東京メトロ有楽町線・江戸川橋駅から徒歩15-20分。椿山荘や肥後細川庭園など、江戸時代中期に旗本の屋敷が多くあったこの辺りは、都心でも緑が多く残る場所。その一角にある教会は、SF映画に登場する要塞のごとき姿を見せる。設計を担当した建築家で都市計画家でもあった丹下健三は、東京都庁やお台場のフジテレビ本社社屋を手がけた人物だ。東京大学建築科で学び、フランスの建築家ル・コルビュジェから強い影響を受けたといわれている。この教会は1899年(明治32)に聖母仏語学校の附属聖堂として建てられ、のちに東京大司教座聖堂となった。当時は木造ゴシック式の聖堂で内部は畳敷き。信者たちは履き物を脱いで聖堂内に入ることになっていたという。昭和になって椅子席が設けられたが、1945年(昭和20)の東京大空襲により焼失。ドイツのケルン教区の支援により再建が決定し、丹下のデザインが採用された。上空から見ると、頂部がキリスト教の象徴である十字架の形となっているのが特徴だ。

代表作でもあるこの教会で丹下自身の葬儀も行われた 代表作でもあるこの教会で丹下自身の葬儀も行われた

荘厳な雰囲気に圧倒されるカテドラル内部

カトリック教会の地域的区分を教区と呼び、日本には16の教区がある。それぞれの教区の中心的な存在がカテドラルで、教区全体の行事や集会もここで行われる。大聖堂最高部は39.41m。上部にはドイツから輸入された4つの鐘が並び、制作者は日本各地の鐘の音を研究し、日本的な音色を出すために苦心したという。聖堂内部に入ると、柱のない大空間に圧倒される。天に向かって伸び上がるように傾斜した壁面と、コンクリートの薄暗さが荘厳な雰囲気を醸し、見上げると天井から照らされる光に、ここが十字架型の建物であることがわかる。正面の祭壇は、キリストによる最後の晩餐の食卓を形どったものだとか。教会といえばステンドグラスのイメージがあるが、ここでは薄く切り出した大理石をはめ込んだ梯子状の窓を採用。十字架の高さは16mもあり、背面から差し込むやわらかな光によって、その姿を浮き上がらせている。

打ちっぱなしのコンクリートと十字架の背面から注ぐ光が神秘的な空間を創り出す 打ちっぱなしのコンクリートと十字架の背面から注ぐ光が神秘的な空間を創り出す

パイプオルガンと収蔵品にも注目を

聖堂後方の上部に置かれたパイプオルガンは、教会用のオルガンとしては日本で最大のもの。献堂40年の記念の年に新しく制作された2代目だ。月に1回催される「オルガンメディテーション」の夕べでは、美しく壮大な音色を響かせる(2021年12月現在コロナ感染状況により休止中)。聖フランシスコザビエルの胸像、バチカン市国サン・ピエトロ大聖堂にあるミケランジェロ作「ピエタ像」の原寸大レプリカなどの収蔵品も、見ごたえ十分。駐車場の奥にあるため見逃しがちだが、ぜひとも訪れてみたいのが「ルルド」。フランスの片田舎、ルルドの洞窟に聖母マリアが現れ、世界的な巡礼地となったことから、その洞窟を模して作られたものだ。そのおごそかな雰囲気を感じてから帰りたい。

献堂40周年の2004年(平成16)に新しく制作されたパイプオルガン 献堂40周年の2004年(平成16)に新しく制作されたパイプオルガン

スポット詳細

住所
東京都文京区関口3-16-15
電話番号
0339413029

情報提供: ナビタイムジャパン

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クチコミ

  • 教会らしくない建物
    4.0 投稿日:2020.09.19
    ヨーロッパの教会とは全く外観が違っているので何の建物かと考えさせられる。上空からの写真を見ると十字架になっている。入口は狭く内部は薄暗く広々とした祭壇が舞台のようで一段高くなっていて劇場のような感じを受けた。少し変わった建物だが建築家の丹下健三さんの設計だと聞き納得出来た。
  • こんなにも静寂な場所が東京に在る
    5.0 投稿日:2020.03.06
    お友達から伺い、ルルドの洞窟が設えてあるのを伺っておりました。初めは、建物の外の駐車場の方へ行き、お目当てのルルドの洞窟と、そこに佇まれるマリア様に会いに行きました。フランスルルドに2度上がらせて頂いておりまして、現地の雰囲気をとてもよく醸し出されていてまるでルルドに居るかのような祈りの場でした。教会の建物の中へ入りますと、全くの静寂が保たれておりました。東京の街中に、こんなにも静寂を...
  • 丹下健三設計の大聖堂
    4.0 投稿日:2020.02.20
    椿山荘の向かいにある。とにかく大きくて立派な大聖堂だ。東京大空襲で消失した後、丹下健三の設計により1964年に落成したものだという。聖堂の中は写真は撮れないが見学はできる。ヴァチカンにあるミケランジェロのピエタ像の原寸大レプリカがあり、近くでじっくり見られて良かった。

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