前橋文学館
前橋生まれの詩人・萩原朔太郎の生涯を知る 文学の拠点
朔太郎の詩に詠まれた広瀬川のほとりに建つ
前橋の中心市街地を訪れた人は皆、広瀬川河畔の情緒ある風景を絶賛する。さらさらと流れる水音。両岸には柳の枝が揺れ、場所によっては桜が植えられ、春には格好の花見スポットとなる。夜はライトに照らし出された景色がなんともノスタルジックだ。その広瀬川河畔に、前橋文学館はある。建物前に架かる橋も「朔太郎橋」と名づけられ、その橋に立つと、「水と緑と詩のまち」という前橋市のキャッチフレーズがしっくりくる。
前橋文学館は1993年(平成5)に開館。『月に吠える』『青猫』などの代表作で近代詩史に大きな足跡を残した前橋生まれの詩人・萩原朔太郎の功績を中心に、平井晩村、高橋元吉、萩原恭次郎、伊藤信吉など郷土の詩人の資料を展示している。
朔太郎の人間味に思わずクスリ
常設展示としては、「朔太郎展示室」と「映像展示室」がある。「朔太郎展示室」では、朔太郎の生涯、業績を紹介し、自筆原稿や愛蔵品も展示している。「映像展示室」では『萩原朔太郎 詩と生涯』や『前橋の風土と文学』といった映像資料を見ることができる。音楽も愛していた朔太郎。交友関係や当時の心情などが綴られた書簡からは彼の性格や人間味あふれる一面がのぞかれ、よりいっそう親しみを感じられること間違いなしだ。
詩を楽しみ、広める活動も
おもしろいのは、館内のいたるところに詩そのものが書かれていることである。たとえば1階から2階へ上がる階段の壁面、段を上がりきったうしろの壁、あるいは外壁などにも……。思わず立ち止まって読みふけり、階段を踏みはずしたりしないように気をつけよう。常設展のほかにも企画展が多く開かれる。2016年(平成28)より、朔太郎の実孫、萩原朔美氏が館長に就任し、よりユニークな企画展が開かれるようになった。朔美氏は映像作家、エッセイスト。演出家として活躍していたこともあり、芝居や映像とコラボしたイベントなどを開催している。そのほか前橋市では現代詩における最も優れた作品に贈る「萩原朔太郎賞」を制定し、受賞者展も毎年行っている。
広瀬川のせせらぎを聞きながら文学散歩を楽しもう
文学館をひと通りまわったあとは、朔太郎橋を渡った先にある「朔太郎記念館」に行ってみよう。2017年(平成29)に敷島公園から移築された「朔太郎記念館」では、朔太郎の生家にあった、書斎、離れ座敷、土蔵を見学することができる。さらに再整備された広瀬川沿いを上流へ歩いて行くと「広瀬川美術館」もある。こぢんまりと建つクラシカルな建物は元・二紀会審査委員だった近藤嘉男のアトリエで、国登録有形文化財にもなっている。現在はピアノや珍しい蓄音機も展示し、音楽と美術の融合したサロンとして見学できる。ほかにも広瀬川河畔にはそこかしこに詩碑が建てられている。ゆったりと文学散歩をしてみてはいかがだろう。
スポット詳細
- 住所
- 群馬県前橋市千代田町3-12-10 地図
- エリア
- 県央エリア
- 電話番号
- 0272358011
- 時間
- 9:00-17:00(入館は30分前まで)
- 休業日
- 水、年末年始
- 料金
- [入館料]100-500円(期間により異なる)
- 駐車場
-
なし
※提携Pあり(広瀬川サンワパーキング) - クレジットカード
- 可(VISA、MasterCard、AMEX、DISCOVER、Diners Club)
- 電子マネー/スマートフォン決済
- 可(Suica、PASMO、PayPay、LINE Pay、メルPAY、d払い、auPAY)
- Wi-Fi
- なし
- コンセント口
- なし
- 喫煙
- 不可
- 平均予算
- 【昼】1-1,000円
- 滞在目安時間
- 30-60分
情報提供: ナビタイムジャパン
クチコミ
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- 父を超えた生き様
- 2015年4月に歿後10年展が開かれその時は作家としての業績がテーマだったが今回の生誕100年展は生涯を見据えた展覧会だった。それだけに「書いていた」だけの彼女しか知らなかった自身には「創って踊った」彼女の後半生の有り様にはただただ驚くばかりだった。というのも作家デビューの頃は太宰の娘太田治子同様父朔太郎の繊細さを受け継ぎインタビューにもドギマギしていた彼女だったからだ。幼い頃母は駆け落ちし生活能...
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- 朔太郎押し
- 広瀬川のほとりにある小ぢんまりした建物です。中に入ってみると、萩原朔太郎押しが伝わってきます。私は企画展目当てで来ましたが、朔太郎好きにはたまらないでしょうね。
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- けっこう前衛的で現代的。意外といいです
- 広瀬川のほとり、萩原朔太郎記念館の向かいにあります。朔太郎橋には萩原朔太郎の像があり、記念撮影ポイントです。文学館は2階が萩原朔太郎の資料館になっていて有料ですが、1階、3階、4階は無料で入館できます。現代詩の展示がされていて、はじめてでしたが、かなり刺激的で詩の違った一面を知りました。水と緑と詩のまち、をうたう前橋を象徴する場所だと思います。前橋の文化的背景や深みを知れます。
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