金色堂

その他の史跡/建造物

創建当初の姿を今に伝える、国宝建造物第1号

松尾芭蕉が中尊寺を訪れた際に詠んだ句がある。「五月雨(さみだれ)や降り残してや(ふりのこしてや)光堂(ひかりどう)」。雨さえも避けるほど、光り輝く金色堂の美しさ。奥州藤原氏が築き上げた黄金文化を存分に感じよう。

昭和の大改修の際に造られた「金色堂」を守る「新覆堂(しんおおいどう)」(画像/中尊寺所蔵)} 昭和の大改修の際に造られた「金色堂」を守る「新覆堂(しんおおいどう)」(画像/中尊寺所蔵)

皆金色(かいこんじき)の阿弥陀堂(あみだどう)

京の都から一流職人を呼び集め、1124年(天治元)に上棟(じょうとう)された「金色堂」は、中尊寺において当初の姿を今に伝える唯一の建造物である。孔雀がデザインされた須弥壇(しゅみだん)には、中央に奥州藤原氏の初代清衡(きよひら)公、向かって左の壇に2代基衡(もとひら)公、右の壇に3代秀衡(ひでひら)公と4代泰衡(やすひら)公の亡骸を安置。血筋の明らかな、親子4代のご遺体の存在は世界的にも珍しいとされている。また、4本の巻柱(まきばしら)や須弥壇、柱を水平方向につなげる長押(なげし)にいたるまで、螺鈿(らでん)細工、透かし彫り金具、漆蒔絵(うるしまきえ)などが施され、平安時代末期の仏教美術の技術の高さを感じられる。

内外に金箔を押した「金色堂」。堂全体が美術工芸品のよう(画像/中尊寺所蔵)} 内外に金箔を押した「金色堂」。堂全体が美術工芸品のよう(画像/中尊寺所蔵)

文化財3千点を収蔵する「讃衡蔵(さんこうぞう)」

中尊寺では、拝観券1枚で「金色堂」の他に「讃衡蔵」「経蔵(きょうぞう)」「旧覆堂(きゅうおおいどう)」にも入ることができる。「讃衡蔵」は、奥州藤原氏が残した文化財が大切に保管・展示されている場所。入ってすぐの正面には、3体の「丈六仏(じょうろくぶつ)」があり、いずれも平安時代後期の作とされている。丈六とは、1尺(30.3cm)の16倍、1丈6尺の意味を表し、その大きさに圧倒される坐像。ほかにも、「金銅華鬘(こんどうけまん)」や「金光明最勝王経金字宝塔曼荼羅図(こんこうみょうさいしょうおうきょうきんじほうとうまんだらず)」「紺紙金銀字交書一切経(こんしきんぎんじこうしょいっさいきょう)」など、国宝や重要文化財とされている品々を見ることができる。

奥州藤原3代(清衡・基衡・秀衡)の偉業を讃える、という意味で名づけられた(画像/中尊寺使用許可済)} 奥州藤原3代(清衡・基衡・秀衡)の偉業を讃える、という意味で名づけられた(画像/中尊寺使用許可済)

旅の思い出に仏様とのご縁を記した御朱印を

中尊寺とはこの山全体の総称であり、本寺である中尊寺と山内17ヶ院の支院(大寺の中にある小院)で構成される一山寺院。そのため、参道沿いには諸堂があちらこちらに点在し、それぞれに異なる趣が感じられる。中尊寺だけで10を超える御朱印をもらうことができる。これは全国的にも珍しく、御朱印を目指して訪れる参拝者もいる。ただし、御朱印とは仏様とのご縁を記し、参拝した証であるありがたいもの。小さなお堂にもしっかりと手を合わせ、崇敬の気持ちを持ちながら御朱印をいただくことが大切。旅を無事に終えたあとで、御朱印を開きながら旅の気分に浸るひとときこそ、なによりの醍醐味かもしれない。

通常版の金色堂の御朱印。見開きに書かれた特別な御朱印もある(画像/中尊寺所蔵)} 通常版の金色堂の御朱印。見開きに書かれた特別な御朱印もある(画像/中尊寺所蔵)

駐車場の選び方で、中尊寺のまわり方が変わる

中尊寺を訪れる多くの人が利用する駐車場といえば、「町営中尊寺第一駐車場」。表参道の入り口からすぐの場所なので、わかりやすく境内に行きやすい。ただ、中尊寺の最初の上り坂(月見坂)は、とても勾配がキツイため足腰に不安のある方や、小さな子ども連れの家族には負担が大きい。そこでおすすめしたいのが、「坂の上駐車場」。「町営中尊寺第一駐車場」脇の道をずっと登った先、行き止まりのような場所にある。「坂の上駐車場」があるのは「讃衡蔵」のすぐ裏手なので、「金色堂」や「讃衡蔵」へ最短距離でたどり着ける。なお、収容台数が少ないので、時間帯や時期によっては空きがないことも。ここでは、タクシーの乗降もできるので、列車旅の場合でも知っておくと便利だ。

「町営中尊寺第一駐車場」。敷地内には土産店も立ち並ぶ} 「町営中尊寺第一駐車場」。敷地内には土産店も立ち並ぶ

スポット詳細

住所
岩手県西磐井郡平泉町平泉衣関202 map map 地図
電話番号
0191462211

情報提供: ナビタイムジャパン

アクセス

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最寄り

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