阿寒湖アイヌシアター イコロ
エネルギーを感じる舞台で、アイヌの世界観にどっぷり浸かる
アイヌ民族にとってフクロウは村の守り神。シアターの入り口にも掲げられている
自然と調和したステージで古式舞踊を観賞
自然を敬い、自然とともに生きるアイヌ民族は、神々への感謝の気持ちを歌や踊りで伝えてきた。そんなアイヌの伝統舞踊などを鑑賞できる劇場として、阿寒湖アイヌコタンに常設されているのが「阿寒湖アイヌシアター〈イコロ〉」である。ステージの後方は開放されており、野外と一体化している。かがり火の炎が照らす舞台の上では、そんなステージの造作にも、自然と常に調和して暮らしてきたアイヌ民族の精神性が垣間見えるようだ。ちなみにイコロは、アイヌの言葉で「宝」を意味する。
伝統楽器の演奏や祝詞の奏上など演目も豊富
公演される演目は日によって異なる。自然とともに暮らしてきたアイヌの古式舞踊には、動物の姿をまねたものが多くある。「サロルンカムイリムセ(鶴の舞)」は、羽を広げた鶴の優雅な姿が踊りで表現されたもの。阿寒の原生林の松の木を表現した「フッタレチュイ(黒髪の踊り)」は、長い髪を振り乱す激しい動作が見もので、釧路地方では「心臓比べの踊り」と呼ばれていた。アイヌの伝統楽器ムックリ(口琴)、日本海沿岸北部に伝わる五弦の楽器トンコリの演奏、カムイに捧げる祈りである「カムイノミ」の祝詞の奏上などバラエティな内容で、すべての作品を観るために何度も足を運びたくなる。
酒絞りの踊り「トノトソロバ」。アイヌでは女性だけが造ることを許された酒があった
豊かな実りを祈る「豊年踊り」。小規模だがアイヌ民族も農耕を行っていた
口伝の叙事詩と現代舞踊が融合し新しい姿に
シアターでは「阿寒ユーカラ」も上演される。ユーカラは「叙事詩」という意味のアイヌ語。アイヌ民族は文字を持たないため、口承によって文化が伝えられてきた。神々の物語である「オイナ」も口伝で残されたもの。「火のカムイの詩(うた)」は、阿寒湖で生涯を終えた四宅(したく)ヤエが語り残したオイナを主題にしている。このほかに、「ロストカムイ」は、古式舞踊に現代舞踊とデジタルアートを組み合わせ、3DCGと5台のプロジェクターで舞台を立体化。神秘の森に迷い込んだような没入感を味わえる。アイヌ民族は「役割なく天からおろされたものは何ひとつない」と考えている。新しく生まれたユーカラにもカムイの意思が宿っているに違いない。
スポット詳細
- 住所
- 北海道釧路市阿寒町阿寒湖温泉4-7-84
- エリア
- 釧路・三大湖エリア
- 電話番号
- 0154672727
情報提供: ナビタイムジャパン
アクセス
最寄り
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