青岸寺
石組と苔で仏の世界を表現する禅寺の名勝庭園
米原駅から徒歩7分の禅寺へ
JR琵琶湖線・東海道新幹線の米原駅から徒歩7分ほど。「米原駅東口」交差点を渡って左へ道なりに進み、寺への案内看板が見えたら手前を右折。閑静な住宅街のなか、ゆるやかな坂道をまっすぐ進んでいくと、青岸寺の境内に入る。寺のルーツは南北朝時代の延文年間(1356~1361年)、近江守護職の佐々木京極道誉が創建した米泉寺にあるが、戦国時代の兵火で焼失し、唯一難を逃れた本尊の聖観世音菩薩だけが、長い間小さなお堂で祀られていた。時が過ぎて江戸時代、この地を訪れた彦根大雲寺の三世・要津守三(ようしんしゅさん)和尚が観音像の姿に心を痛め、寺を再興するべく入山。堂宇の建立に尽力して亡くなった伊藤五郎助の戒名である青岸宗天の文字を取って寺名を青岸寺とし、曹洞宗に改宗したと伝わる。その後、彦根藩主井伊家に守られて現代に受け継がれた。
本堂で手をあわせ、禅の世界を体感
拝観受付を済ませたら、まずは本堂の須弥壇(しゅみだん)の前に進み、手をあわせよう。南北朝時代に近江守護職・佐々木六角氏頼(ろっかくうじより)が作らせた増高80cmほどの本尊・聖観世音菩薩坐像は、佐々木六角氏頼が大切にしていた念持仏を胎内に安置することから、「御腹籠りの観音」とも呼ばれている。須弥壇左側の大きさの異なる3つの石は「おやこ重軽石」と呼ばれ、男性は大、女性は中、子どもは小さい石を持ち上げて、重く感じるか、軽く感じるかで物事の吉凶や願い事の成就を占うのだという。凛とした空気が漂う本堂では、禅の世界に気軽に触れられるようにと予約不要の取り組みを行っており、毎月第2土曜の夕方には初心者でも参加可能な坐禅会を開催。また、般若心経の写経や仏の御影を筆でなぞる写仏体験も実施している。
国指定名勝の変化に富む景色を愛でる
庭園は寺を包み込む太尾山(ふとおやま)の斜面を生かした造り。本堂、書院、本堂から書院へと続く回廊の三方向から望むことができ、変化に富む景色が楽しめる。毛氈(もうせん)に座って眺めるもよし、ぐっとうしろに下がって毛氈の紅色と庭の緑の鮮やかな対比を眺めるもよし。書院から広々とした庭を見下ろすのもいい。ユニークなフォルムの石灯籠や、やさしくほほえむお地蔵様も潜む、見どころの多い庭だ。ところで、枯山水庭園とは、水を使わず石組みや苔で山や滝や川、大海を表現し、仏の世界を伝えるもの。雨が降ると苔が潤んでいっそう趣が増すのだが、雨量が多いと苔の上に水が溜まって一時的に池泉庭園に変身するといい、年に数度あるかないかの奇跡を待ちわびるカメラ愛好家も少なくない。本堂には、住職夫妻が営むカフェ「喫茶去」(別記事)もあり、抹茶や珈琲、焼き菓子をかたわらに日常の喧騒を逃れてゆったりと過ごしてはいかがだろうか。
スポット詳細
- 住所
- 滋賀県米原市米原669 地図
- エリア
- 湖北・長浜エリア
- 電話番号
- 0749520463
- 時間
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9:00-17:00
[冬期]9:00-16:00 - 休業日
- 火、第4月
- 料金
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【拝観料】
[大人]300円
[小、中学生]100円
[小学生未満]無料 - 駐車場
- あり(10台)
- クレジットカード
- 不可
- 電子マネー/スマートフォン決済
- 不可
- Wi-Fi
- なし
- コンセント口
- なし
- 喫煙
- 不可
- 平均予算
- 【昼】1-1,000円
- 滞在目安時間
- 30-60分
- 乳幼児の入店
- 可
- 雨の日でも楽しめる
- はい
情報提供: ナビタイムジャパン
クチコミ
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- 観音様の住居「補陀落山」の世界を表す庭園
- 米原市の太尾山(ふとおやま)西麓にある曹洞宗の禅刹です。南北朝時代に、近江国の守護・京極氏が建てたお寺をルーツとしています。兵火により焼失した際に、難を逃れた本尊の聖観音像が、長い年月を経たまま古びた小堂に祀られている様子を、遊行中の彦根大雲寺の僧侶が哀れみ、青岸寺として再興したと伝えられ、寺名は再興に尽力した敦賀人の謚に因んでいます。湖東(琵琶湖の東部)エリアに点在する近江七福神霊場札所の...
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- バサラ大名佐々木道誉によって創建されました
- 鎌倉から室町初期にかけて、ばさら大名で有名な佐々木道誉によって創建されました。その後衰退するも彦根藩によって曹洞宗の寺院として再興されたようです。ここの寺は庭園で有名です。他にも米原市指定の文化財を所有しています。
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- 想定以上に 庭園が大きく 一般的な枯山水庭園と異なり 築山林泉式庭園なので 予定以上に庭園前で 時間を過ごしていました
- 想定以上に 庭園が大きく(約2700m2) 一般的な枯山水庭園と異なり 築山林泉式庭園なので 予定以上に庭園前で 庭園を眺めて 時間を過ごしていました。又 庭園前に座卓があり 天候や訪問時間に依存するかも知れませんが 座卓の後ろ側から庭園を眺めると 庭園の景観が座卓に映っていますので チエックされることをお薦めします(添付 写真参照)。又 庭園の可愛い地蔵さんも 庭園の美しさの魅力を 別の意味で引...
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