滋賀院門跡
白亜の壁に囲まれた、里坊のなかで最も高い格式を誇る寺院
長い歴史を刻んできた格式高き里坊のたたずまい
琵琶湖の南西・比叡山の東麓に広がる門前町の坂本。延暦寺での修行を終えた老僧たちの隠居所「里坊」が今も40余りある。通常公開の滋賀院門跡は、そのなかでも最高の格式を持つ寺院だ。京阪・坂本比叡山口駅から日吉大社へと続く大通り・日吉馬場(ひよしのばんば)と呼ばれる参道を上がりゆく。途中、滋賀院の案内板が指し示す左手の路にひとたび入れば、石畳と穴太衆積みの石垣が調和する非日常の雰囲気が満ちている。清水走る小川を越えて角を曲がれば、目指す滋賀院門跡だ。駅から歩いて約10分(JR比叡山坂本駅からは徒歩20分)の道のりは、歴史を感じさせる石垣と白壁の眺めも楽しんでたどりたい。
天海大僧正ゆかりの寺院で絵画も堪能
1615年(元和元)、徳川家康の側近として政策にも深くかかわった天海大僧正(てんかいだいそうじょう)が、後陽成天皇から京都・白河の法勝寺を賜り建立した。江戸末期までは天台座主(てんだいざす)を務めた代々の法親王の居室であったが、1878年(明治11)の火災で全焼。しかし延暦寺より建物が移築され、1880年(明治13)に復旧となる。まずは宸殿(しんでん)の玄関で受付後、内仏殿、二階書院などを拝観していこう。多くの絵画、彫刻、書などを間近に拝見できるのも滋賀院門跡ならでは。狩野孝信や渡辺了慶、円山応挙、長谷川派、鈴木松年など、名だたる都の絵師たちの名前が散見されて興味深い。
小堀遠州が手がけた枯淡の趣感じる庭
宸殿から続く階段を上がった正面は内仏殿と呼ばれ、本尊の薬師如来が安置されている。お参りのあとは心和らぐ庭園へ向かおう。滋賀院門跡には2つの庭園があり、まずは代々の天台座主の住居であった二階書院から琵琶湖を借景にした庭を眺めてみよう。京都御所などから座主を訪れた人々が、庭で蹴鞠に興じたことから「蹴鞠の庭」と呼ばれ、晴れた日には対岸の近江富士とも称される三上山が借景に花を添える。もうひとつの庭は宸殿の西側にあり、江戸幕府3代将軍・徳川家光の命によって小堀遠州が作庭したと伝わるものだ。南北に長細く、鶴と亀に見立てた石組を配した。池に流れ落ちる滝の音、水面に跳ねる鯉、五感で楽しむ風景がそこにある。
静かな木立の中にたたずむ天海大僧正の廟所
建物を出て境内を西側へ回りこみ石段を上ると、慈眼大師(じげんだいし)・天海大僧正を祀る廟所「慈眼堂」がある。1644年(寛永21)、江戸幕府3代将軍・徳川家光の命により建立された。天海大僧正は徳川家康・秀忠・家光の3代にわたって顧問として仕え、織田信長に焼き討ちされた延暦寺の復興に力を注いだ人物だ。お堂の前庭には少しずつ意匠の異なる灯籠が立ち並び、杉苔が緑の絨毯のごとく地面を覆う。空を覆う樹木は秋には鮮やかに紅葉して堂宇を彩るが、訪れる人はさほど多くない。桓武天皇の供養塔や歴代座主のお墓、さらには清少納言や紫式部などの多くの供養塔もあり、それらの背後には表情の異なる13体の石仏が静かに座している。
スポット詳細
- 住所
- 滋賀県大津市坂本4-6-1 地図
- エリア
- 大津エリア
- 電話番号
- 0775780130
- 時間
-
8:30-16:30
[12月]9:00-16:00 - 休業日
- 無休
- 料金
-
[大人]500円
[20名以上]400円 - 駐車場
- あり(10台)
- クレジットカード
- 可(VISA、MasterCard)
- 電子マネー/スマートフォン決済
- 可(Suica、PASMO、iD、nanaco、WAON、楽天Edy、ALIPAY)
- Wi-Fi
- なし
- コンセント口
- あり(3口)
- 喫煙
- 不可
- 平均予算
-
【昼】1-1,000円
【夜】1-1,000円 - 滞在目安時間
- 0-30分
- 車椅子での入店
- 可(階段なし有り)
- 乳幼児の入店
- 可
- ペットの入店
- 可
情報提供: ナビタイムジャパン
このスポットを紹介している記事
アクセス
地図最寄り
- NEARBY HOTELS -
周辺のホテル
- NEARBY RESERVED PARKING -
周辺の予約制駐車場
【予約制】akippa 坂本3丁目駐車場
759m
【予約制】akippa N.A.Tタセットパーキング
895m
【予約制】特P 坂本二丁目4番60-1駐車場
921m